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彼女に水晶のことも話し、頼むから死なないでくれと願いながら何個か吸収させる。
効果があったのは一種類のみ、風を操る能力である。覚醒したばかりだからかそよ風しか起こせない。
反応し辛いなおい。風かぁ。視認困難という点はかなり強いし、鍛えればエアカッターとか竜巻とかカッコよくて強いのも使えるんだろうけど、既に化け物が次々生まれてるこの状況で悠長に鍛えている暇があるのか?
あと、できればテレポート系にも目覚めて欲しかったなぁ。活動範囲も広がるし。
テレポの水晶使ってもうんともすんとも言わねえもんなぁ。まだ一人目だから諦めるのは早いか。
結局、そよ風で戦うのは不可能だからと今回は彼女を戦わせず、家に送り届けるだけで終わった。周囲にバレないようにと念を押しながら自宅で能力をとにかく使って鍛えるように伝え、新しい派生能力が目覚めたりある程度強くなったら連絡してもらうことに。
やっぱ即戦力なんてそうそう出てこないか。逆に即戦力になりそうな能力ってなんだ?どれも最初は微妙なスペックだろうし無さそうだ。何にせよ地道に鍛えさせるしかないな。
彼女を家に送った後もしばらく討伐を続け、夜の2時頃に帰宅した。
ん?メールが来てる?ああ、彼女からか。…まだ起きてたの?
何だろう?まさかもう派生が生えたのか?
「言いそびれちゃいましたが、今回は本当にありがとうございました。」
「少しでも役に立てるよう、この風の力を極めたいと思います!」
うん、ごく普通の内容だな。とりあえず返信しよう。
「怪我が無くて良かったです。」
「能力を鍛えるのは気絶するか寸前まで使い続けるのが効果的ですが、無理はしないでください。この方法もたまたま自分に合っていただけかも知れないので。」
よし、これでいいだろう。なんか余計なことを言ってしまった気もするが。
あ、なんで夜の山に居たのか聞き忘れてた!
「そういえば、何故あんな時間にあそこに居たんですか?」
「夜の山を歩くのが好きなんです。まさかあんなのに襲われた上に能力者に会うなんて思っていませんでしたが。」
え?どういう趣味だ…?確かに人によっては楽しいのかもしれないが、俺は理解できないな。否定するつもりはないけど。
とりあえず、彼女の伸びしろに期待しよう。まさかとは思うが、そよ風で上限なんてことは無いよな?
無いと言い切れないのが怖い…




