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あぁ、そういう事か?あくまで予想に過ぎないが。
奴らはもともと人の負の感情から生まれたかもしれないものだ。ならば、根底にあるのは「人間」である。つまり、恐怖なども人と同じはずだ。
町に出て人を襲わないのは、おそらく「人目に付く場所で暴れたくないから」か?
そんな目立つことをすれば、きっと警察か何かを呼ばれてさらなる力で叩き潰される。そういう恐怖が奴らの根底にあると見た。お前らの方が確実に強いのに。確かに人の感情から生まれはしても、人ではないんだぞ?
まあいい、それなら夜に活発になる理由も分かる。夜なら人目に付きにくいし、不意も突きやすそうだから。
別にこの仮説が正しいと決まったわけではないが、人を襲う怪物の癖に妙なところで小心者だな?しかもこちらを捕捉するや否や嬉々として襲い掛かってくると来た。まあ人間も自分より下っぽい相手には舐めてかかるし、何か後ろめたいことをするなら大体夜に行う。人の往来の中で堂々と事に及ぶ奴なんて滅多にいない。
そう考えると、まあ「らしい」と言えるだろう。釈然としないが。
あいつらの行動原理なんて感情視認使ってもいまいちよくわからんし、今はこのくらいの推察でいいか。
それよりも、この大量の外骨格やら牙やら針やら、あとたまに体内から出てくる紫色の石ころみたいなやつをどうするかについて考えよう。
ただでさえそこまで広くはない空間が、化け物の素材のせいで圧迫されている。誰か来たらもう言い逃れはできない、さっさと処分するなり装備作るなりしなければ。
とはいっても、装備はムカデの上位種の素材で作り直した鎧と巨大カマキリモドキのカマから作った剣で十分だし、そもそもそれ以上の硬さの素材がない。人骨蜂やグロネズミの皮膚・外骨格は装備にするには強化込みでも脆すぎる。たぶん常人でもひたすら殴れば倒せるだろう。あくまで当たればの話だし、確実に拳や腕を痛めるが。そして勝手に結晶と呼んでいる紫の石ころだが、これは地味に有用だった。といっても用途は二つしか見つけられていないが。
なんと握ったり飲んだりして吸収すると、最大MPみたいなのが増える。能力の持久性が伸びる、と言った方がいいか?また、興味本位で強化してから剣や鎧にくっつけてみると、装備への強化の効果が増加した。サイズは個体によってまちまちだが、案の定デカイ方が効果も高い。
十中八九負の感情がそのまま結晶化したものなので、こんなん使っていいのか・吸収していいのかという不安もあるが、今のところ問題はないように見える。しかし油断は禁物だ、注意深く経過観察をしなければ。
いや、今はそれどころじゃない。まずこの大量に余った役に立たない素材を──
もう全部燃やすか!めんどくせえ!




