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「お姉様、ありがとう。ごめんね、レイラ」
「お姉様、こぁつれてきたよ。」
フランがこぁをつれてくる。
「こぁ、レイラの治療、お願いできる?」
「了解しました。お嬢様。」
こぁはレイラの治療をちゃちゃっと終わらせる。
といっても、血を止めて開いた傷口をうまいところぬってくれただけだが、そうするだけでも実にありがたい。
「これでレイラ様は死んでしまう可能性など無いので、安心してくださいね。あくまでもこのまま安静にしていれば、ですが。レイラ様がおきたら安静にとお伝えください。」
「わかったわ。ありがとう、こぁ。」
私がお礼を言うと、こぁは一礼して部屋から出た。
フランはレイラを傷つけてしまったことにすごくショックを受けてしまっていた。
レイラも、魔力はあるんだから魔法を使えるようになればいいのに。私はそう思うしかできなかった。
「お姉様、ありがとう。ごめんね、レイラ。」
フランはそうつぶやいた。