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掌編小説集3 (101話~150話)

砂漠にて

作者: 蹴沢缶九郎

砂漠で遭難して三日目。二人の男達が砂漠をさ迷っていた。どこも見渡す限り一面の砂漠。照りつける灼熱の太陽は、二人の体力を容赦なく奪っていく。このままではいずれ亡くなるのも時間の問題だった。


小高い砂丘を一つ越えたところで、遠くに何かを発見した男が叫んだ。


「おい、あそこを見ろ。」


男が指差す方には木々の密集地帯があった。


「オアシスか!? 助かるかもしれない。行ってみよう。」


二人は残る体力を振り絞り、木々の密集地帯に向かって走った。二人はなんとか辿り着き、木々が幻や蜃気楼のたぐいでない事に安心する。その中の一本の木を見上げた男達は喜びの声をあげた。木には空腹や喉の渇きを潤してくれるであろう美味しそうな果実がなっていたのである。


果実を食べる為、さっそく一人が木に登っていった。だが、しばらくすると男は果実を取らずに降りてきた。


「どうしたっていうんだ!? お前はあんなに美味しそうな果実を食べたくないのか!?」


問い詰められた男が悔しそうに答えた。


「くそ、ふざけやがって!! 果実だけ蜃気楼だった…。」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 果実だけ蜃気楼・・、神様のイジワルにしか思えないですね。 [一言] おもしろかったです^^)
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