異世界・二日目(3)
主人公に魔法を使わせたいけど、機会がない…
徒歩でギルドまでの道のりを行く。
時間も急ぎではなかったのでゆったりと歩いていた。
それが良くなかったのだろうね。
「ドン」っと俺の肩に大きな何かがぶつかった。
毛がふさふさとしているのが、見えたのでたぶん獣人だろう。直接見るのは初めてである。
「あ?すまねえ、ちっこいから気付かなかったわ」
虎の獣人だな。
体格も大きく、背中も広い。
ガチムチしてるな。土方の仕事をしてそうな服装をしているので、それもあって筋肉が凄い分かりやすく張っている。
タンクトップ獣人と名付けよう。
「いいえ、こちらもよそ見してましたから。お互い、次から気を付けましょう」
「だな。じゃ、急いでるもんで」
そこでタンクトップ獣人と別れた。その後ギルドで薬草の採集依頼を受けて、町の外の森で奥まで行かずとも手前に生えていたものを摘み取って専用の袋に積めた。
ギルドで受け取った袋に薬草を詰めて、受付の人に手渡すと規定量に至っていたようで報酬の銅貨20枚を受け取って宿屋に戻ることにした。
次から薬草の依頼は纏めて複数個受けることにしようと思う。
それ以外に何もなく、1日が終わってしまった。