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私はアイドル令嬢  作者: あんぽんたん
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私には前世の記憶がある

人は死ぬとあの世に逝くという。


そして、天国とか地獄とかに分けられて

また、新しくこの世に生まれ変わるらしい。


こんなの誰でも知ってる常識


でも、それが本当なのかどうかなんて死ぬまでわからないし、ていうかそもそも死んでしまったらなんにもわかるわけない。


誰が言い出したのだろうか、全くいい加減にも程がある。


たまに、『私は前世を覚えているんです。』とか

『霊感があるから。』とか『スピリチュアルがなんとか』とか言う人がいるけど、ああいう人はどういう気持ちで語るんだうか。よくわかんない。


そんな人に出会った時、私は

『へぇ、そうなんだー。すごいね』と答える。

そして、その話を聞いてあげる。


だけど、内心では(何言ってんだ、きもいな)と思ってる。その話をして、どう思ってほしいの?それが、もし本当だったりしたら正直私は気持ちわるいし、その人のことが怖くなる。近づこうなんておもわない。まぁ、どうせ嘘だろうけどね


その話をして、自分すごい!って思ってほしいんでしょ?私ひねくれてるのかな(笑)。



こんなひねくれてる私だけどね、そんなひねくれた性格とはかけ離れた2つのものが好きなんだ。


1つは少女漫画。まぁ、私も女子だしね。

そりゃー、白馬の王子さまが迎えに来るとか、学園一番のイケメン御曹司との恋愛とか、義兄との許されない関係とかー、まぁ、あれだよ。好きなの。

絶対にありないことなんてわかってんだけどね


2つ目はアイドル。

昔から、テレビでカワイイ衣装を着たアイドルが踊ったり歌ったりする姿を見るのが大好きだった。アイドル関連の番組は絶対録画で、アイドル雑誌やライブdvdやCDもいっぱいいっぱい買った。


時間があったらダンスを真似したり、歌を口ずさんだりしてた。いつかは私も…ってずっと夢見てた。



けど私の夢は叶わなかった。

いや、叶った。アイドルになって、歌ったり踊ったりして、人気も少しはあって…。


でも、私はアイドルの世界じゃ全然底辺だった。テレビに出るなんて、夢のまた夢だった。トップアイドルになんてなれなかった。


私はアイドルになるって言って親のもとから無理矢理出てきたのに、私は親を頼って田舎に帰ることにした。ほんと最低だ。



結局帰ることも出来なかった。

田舎に帰るバスで事故にあい、私は死んでしまったから。


死ぬ前に私が思ったことは1つだった。



『もっと、アイドル頑張ればよかった……』


それだけだった。



そのはずだった。そうだったはずなのに、

私は今、豪華でふわふわなL字ソファに座り、大きなテレビを見つめている。そのテレビにはキラキラと輝くアイドルが歌っている。



そう、私は生まれ変わった。

私には前世の記憶がある。


あぁ、嘘じゃなかったんだね。



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