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4月9日 2
部屋の目覚ましの時計の針は、6時40分を表していた。
私は必要なものを詰めたランドセルを、肩にからって玄関へと向かった。
玄関にそろえられた白い靴。
どうせすぐに大きくなるわ。とお母さんがちょっと大きめに買ってくれたので、スルリと足先が入る。
スポッとぬけそうになることもあるけど、大分履きなれていた。
「あっ!?」
私が肝心な物を忘れいた。
学校に行くときは絶対に必要なのよ!
私はトタトタと自分の部屋えと向かった。
そこで、机の上に置き去りにしていた黒いノートを手に取り、ランドセルにしまい込んだ。
ついでに、引かれっぱなしの布団も畳んだ。
玄関に戻る途中、リビングをチラリと覗くと、だらしない格好でソファに寝ているお母さんの姿が見えた。
布団をかぶらないと、風ひいちゃうわ...と思いながらも、そのまま玄関へと向かった。
私は靴をスルリと履き、家を後にした。