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ラストダンジョンに登場する雑魚モンスター『ヘルライダー』になっていた。魔王のお手伝いをすることになった  作者: 愛原ひかな
第2章

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王都へお出かけする


「でも、隣国となれば距離も遠いだろうし……探すのも大変そうだが」


「その職人さんのことですけとネ、なんと本日から数日間は王都ハウルクエリスに滞在するという耳寄りな情報がございましテ」


「思ったより近い距離だが……何故ハウルクエリスに滞在することになったんだろ?」


「地の四天王のせいですネ。職人さんは武具の扱いもされてますので、誰かに呼ばれたのでしょう」


「あっ、地の四天王か……それなら納得は出来るか……」


 魔獣ヒュドラ卜との会話が弾む。

 気がつけば、大杉の手は止まっていた。


「やっぱり新調するほうが丸いか」


 落ちない汚れに見切りをつけると、大杉はキッチンから離れることにした。


 これから、王都ハウルクエリスに向かう。

 魔獣ヒュドラ卜が大杉についてくる。


 読書を続けているであろうナギを、魔王城に置いていても大丈夫だと判断する。


 廊下に出た大杉は、長距離を走りやすい馬の頭がある姿になり、ヒュドラ卜を背中に乗せる。


 そのまま外に出て森を走ると、あっという間に王都ハウルクエリスへとたどり着いた。


 今回は仮カードがあるので、大杉はそれを見せるだけで門を通過可能だ。


 ただ、門番を担当する者が前回と明らかに違う。

 男二人の配置なのだが、今回は超真面目そうだった。


「俺も人の姿になるか、降りてくれ」


「なるほどねー」


 ヒュドラ卜は、跳ねるようにして大杉から降りた。


 その後、大杉は人の姿に変わる。

 それから門番に近づいた。


「すみません、ここを通りたいのですけど」


 大杉が仮カードを出すと、門番二人が大きく頭を下げる。


「確認しました。そちらの方は?」


 大杉のカードを確認し終えると、人の姿をしているヒュドラ卜にカードの提示を求めてきた。


 これにヒュドラ卜は応じる。

 ヒュドラ卜は右手を差し出し、手のひらを天に向けると、黒いカードを提示した。


「ギルドカード。アタシのはこれね」

「はっ、どうぞお通り下さいませ」

「……ませ!」


 すんなりと通してくれた。


「あの、ヒュドラ卜さん。さっきのはどういうことだ?」


「アタシのギルドカードのことね。これはね、魔王様が眠ったあとに魔王様の知り合いから頂いたものでス」


「魔王様の知り合いか……その者の名前は何だ?」


「リーファ様でございまス!」


「その名は……すまない、ヒュドラ卜さん。アナスタシアの墓石って知っているか?」


「お墓のことですカ? 魔王様にも聞かれましたが、アタシにはさっぱりわからないですネ」


「そうか……」


 大杉は一瞬だけ期待したが、アテが外れてしまう。


 けれども、簡単には諦めないほうが良い。


 ヒュドラ卜もまた、リーファ・アナスタシアのことを知っていた。


 このまま会話を続けると、何か良き手掛かりとなる情報が得られるかもしれない。


お読みいただき、ありがとうございます。

面白いと思いましたら、感想やブックマークをよろしくお願いします。

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