1.とある家族の話
初めて書く作品です。
気持ちのままに思うがままに文字に起こしてます。
物語として未熟な部分があるかもしれないですが、優しい目で見ていただけたらと思います。
⚠️連載にしてますが、短編になる可能性もあります。
その女の子は4人家族の末っ子に生まれました。
父親は現場仕事のサラリーマンであり、母親は一般事務員に勤めています。また、その女の子には4歳歳の離れた兄もいました。
女の子はそんな極々普通の一般家庭に生まれたのです。
その家族は夫婦はとても仲が良く子供の前では絶対喧嘩などせず母は常に父を立て、そんな父は母をとても愛していました。
ただ、兄と女の子はとても仲が悪かったのです。顔を合わせれば常に喧嘩をし口を開けば売り言葉に買い言葉です。
そんな兄妹に親は常に怒り、呆れていました。
でも、親は決して兄妹に兄妹である役割は与えなかったのです。
兄にはたとえ兄妹喧嘩をしていても、「お兄ちゃんなんだから」とか「お兄ちゃんなのに」なんて言葉は言わなかったのです。
ただ唯一例外の言葉はありました。
それは「妹が助けを求めてきたら兄として助けてやるんだぞ」
この言葉は親が兄に対して唯一兄としての役割を与えた言葉でした。
そしてもう一つ兄に対する役割の言葉ではなく男としての役割の言葉も伝えていたのです。
それは父から兄に対して送った言葉。
「女には絶対に手を挙げるなよ」
父はこの言葉を兄に常に言っていたのです。
そして、妹には「女の子なんだから」「妹なんだからお兄ちゃんの言うこと聞きなさい」などは言わなかったのです。
ただ、妹にも唯一与えられた言葉がありました。
それは「助けが必要になったらお兄ちゃんに助けを求めなさいなさい」
そして、母からこっそりと教えてもらった言葉もありました。
「女は女優よ強く生き、支えたいと思える男性を見つけるのよ」
この言葉は母から女の子へ女としての言葉でした。
そんな両親は兄妹が助け合える関係になって欲しかったのです。だって世界で唯一のたった2人だけの兄妹なのですから。
でも、そんな両親の願いも虚しく大きくなった兄妹は支え合うどころか兄は家族への関心をなくし関わりを断ち、女の子はそんな兄に対して恨みを募らせるだけでした。
これはそんな女の子が大人になり過去への未練、兄への消えない恨み、トラウマ、コンプレックス、そんな様々な思いを消化できずに心に燻っている思いに見切りをつける為にただがむしゃらに文字に起こした。
そんなお話である。