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負けヒロイン達とぼっちの青春物語  作者: 総長ヒューガ
第一章 2年生 一学期
7/77

7話 ぼっちなりの慰め方

昼休み


「今日は一緒に飯食うか?」


「いや、僕は今日、彼と一緒に食べるんだ。ごめん」


「良いよ良いよ、楽しんでおいで」


「うん、楽しんでくるよ」


彩奈は好きな人とのご飯、魈斗は久しぶりの一人ぼっちのご飯となった。一人ぼっちは慣れてる、久しぶりに一人ぼっちの飯をしたかった所だ。慣れていることだから大丈夫

魈斗はパンと牛乳を買って、体育館裏にある、体育館倉庫の石段に座ることにした。だが魈斗は最悪な場面で鉢合わせることになる、魈斗は体育館倉庫の石段へ向かった。向かっていると、体育館倉庫前の所から声がする。そこへ向かってみると


告白寸前の状況だった


告白した


「ごめん!仲はいいけど、君を恋愛対象には見れないんだ」


「そ、そう………」


一礼して帰って行った


「…………見てるんでしょ?そこのあんた」


「んだ、バレてるなら、堂々と飯食ってりゃ良かったな」


「ダメに決まってるでしょ?何言ってんの、あんた」


「ですよねぇ………ま、そこ、座りたかったから」


「え?あ、うん………」


体育倉庫の前にある、石段に座った。見ているのバレていたから、少し気まずかった。だが気にせずにパンを食べていた、

振られた告白を見たのは初めてである魈斗。こんな振られ方するんだなと思った、恋愛、というのはそういうものなのだろうか。中々キツイものである、する側だと、見る側でも中々キツイくらいであった


魈斗は2個パンを買っていた、一個のパンを咥えながら、もう一個のパンを出してその子の前に出した


「なに?これ、まさか見せつけ?」


「な訳ないだろ、やるよ。頑張った報酬だ」


「っ………ふん」


と言ってパンを取った


告白は頑張った者にしか出来ない、頑張っても成功しない時がある。それが現実、振られたが、頑張った事には変わりない、頑張った者には褒美をあげるのが一番良い


名前 愛羅(あいら)絵莉(えり)


肌白い金髪ギャル、あの告白された側の人はギャルと仲良かった人だろう


「あんた、なんで何も聞かないんだし」


「聞いて得を得るような話じゃないだろ、得あるか?」


「確かに………無いね、ごめん………」


「別にいいよ、あ、ちょっと待っててくれ」


「あ、ちょっ、なんなの、アイツ」


自販機に向かい、急いでお茶を買ってきた


パンを喉に詰まらせたら元もこうもないため、魈斗は絵莉にお茶を買ってきた。褒美はパンだけでは気が晴れないだろう、気が晴れるまで隣に居てやるしかない、話したこともないけど、話したこともないけど、やるしかない


絵莉にお茶を渡した


「何のつもり?さっきから、ぼっちの癖に」


「ぼっちだから出来ることをやったんだろ?お前の友達に慰められても気まずいだけ、クラスの子に慰められても噂が広まるだけ、それならぼっちが一番良い」


「あんた、噂されるよ?それでもいいの?」


「知るかよ、勝手に言わせてりゃいい。ぼっちは噂に慣れてるからな」


「ふふ、なにそれ」


「お、笑ったな。振られてから、お前笑ってないしな」


「っ、ばっかじゃないのっ//////」


きっと、これがツンデレなのだろう。ツンな時があって、褒めたらデレる。ぼっちには無い経験だったから、照れ顔がいかにも可愛かったか、魈斗の顔でわかる。

ツンデレというのはアニメでは最高という、ツンデレと絡むと、ツンツン言葉を言ってくるから最高である


これはこれは、好~である


だがそんな事言っている場合ではない


「ま、落ち込むのは分かるが、んな落ち込むなよ。振られてもまだ終わった訳じゃない、これからだ。振られてもアタックし続ければ、あるかもしれないからな」


「じゃぁ、あんた、手伝ってよ。私の恋愛を見届けて」


「別にいいぞ、今までも何度か受けてるしな」


「感謝はするから、ちゃんと。例えば………お金とか!」


「金は要らないよ、俺は金で動くような奴じゃねぇ。だから無料で大丈夫だ」


意地でも金で感謝しようとしてくるが、魈斗は拒否した。金なんかで動きたくは無いようだ。無料で行動することにした、こういう所はなんか変だなと思った

恋愛の手伝いはもう慣れている、彩奈の恋愛のお手伝い、梨美の恋愛のお手伝い。そんなに信頼があるのかってくらい、恋愛の相談を受けたりする。恋愛についてはあまり分からない魈斗だが、本当は本能で考える超人なのだろうか


「あのさ、あんたはなんで、そこまで関わったことない私の依頼を受けてくれる訳?」


「普段は依頼受けないんだがな、特別だな。気が向いただけ」


「印象変わった、最初は陰キャかと思ったのに」


「いきなりぶっ刺してくんじゃねぇよ………」


「でも、あんた」


石段から立った


ヒロインらしい笑顔で


「優しいね、ありがとう」


「気にすんな」


昼休みは絵莉と共に食事を取った魈斗は教室へ戻って行った、恋愛相談はもう二つも受けているのに、更に受けてしまう魈斗。魈斗なりの優しさであった、3個の恋愛相談くらい軽いもんである、振られたりとかして、学校来なくなったらそれはそれで困る

まだ恋愛中の彩奈と梨美は絶対に幸せへ導かなければならない、負けヒロインの道へと行かせない。そうならないため、魈斗は出来る限り、全力でサポートをする。依頼を受けたりするのは中々無いため、果たせるか少し不安である


だが受けたからには果たす、必ず


教室


「あ、おかえり、魈斗」


「おう、好きな人との進捗はどうだった?」


「外食に行ったんだけど、その時に手を繋いだんだ……/////」


「お、一歩前進したみたいだな。良かった良かった」


「ごめんね、魈斗、毎回迷惑かけちゃって」


謝りは無し


という事で、彩奈にデコピンをした。迷惑かけるとか、謝るとか、そういうのはして欲しくなかった。ただただ、幸せそうにして欲しかった。幸せで居て欲しい、彩奈と梨美には幸せで居て欲しい、だから魈斗はデコピンをした。

せっかく幸せなのに、こんな謝ったり、迷惑かけるとか言ってたら、幸せがどっかに逃げで行く。そんなことはさせない、させたくない、不幸にならない為にしていること


彩奈は痛がっていた


「なにするのぉ………?」


「迷惑かけなんていくらでもかけとけ、お前が幸せだったら、それでいいんだよ。謝ったりするな、いいな?」


「うん………分かった、言わない。ありがとうって言うことにする」


「ああ、そうしてくれ」


「魈斗っ!」


「ん?」


「ありがとう!」


「おう」


みんな、思っただろう。こいつら付き合っちゃえと、でも無理だ、彩奈には好きな人が居る。叶わない事だってある

さっきは大胆な行為をしたため、かなり目立ってしまっている。人気な彩奈にデコピンしたせいで、彩奈ガチ恋勢はこちらを見ている。多分見ない方がいいだろう、魈斗は目を逸らしながら、授業を受けることにした


そして授業終わりの放課後


放課後は見守り役となっている


こっそり見守っていると


「あれ?魈斗君?」


「ぎやぁぁってなんだ、海音か」


「何してるの?こんな所で」


「あーーっとな、彩奈のデートの見守り役だ」


「見守り役?」


海音に事情を説明した、説明したら、直ぐに理解してくれた。流石は誇り高き幼馴染である、彩奈のデートを海音も見守ることとなった、2人で彩奈のデートを見守っている

今日こそは告白するんじゃないかとドキドキしている、彩奈が言っていた通り、手は繋いでいるようだ。そこは安心した、彩奈は自分で場所を決めてデートをするようになっていた。成長していてなんだか安心した


「うんうん、良い雰囲気じゃんか」


「魈斗君のアドバイスって彩奈ちゃんを元気づけてるよね?」


「だな………ってん?彩奈”ちゃん”?」


「あれ?知らないの?彩奈ちゃんは女の子だよ?」


「・・・・」


そう、何も知らなかった


今までずっと、知らなかった


そし魈斗の反応は


「え?」


頭が真っ白でこれしか言葉が出なかった

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