表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
負けヒロイン達とぼっちの青春物語  作者: 総長ヒューガ
第一章 2年生 一学期
2/77

2話 告白に勇気が出ない

帰り道


ゲームセンターでめちゃくちゃ遊びまくった、でも唯一嬉しかったのが、海音を笑顔を見れたこと


「楽しかったな、今日」


「うん、楽しかった。ありがとう、魈斗君」


「おう」


夜道で女の子一人、出歩くのは流石に危ないため、一緒に帰っている。熊ちゃんのぬいぐるみはちゃんと落ちないようにしっかりと抱き締めている、嬉しそうだ

自分勝手の依頼、解決した魈斗は十分に満足している。何故なら、海音を喜ばせたからだ。海音を喜ばせることが、今回の自分勝手の依頼、それを果たせたことにとても嬉しく思う


そして家前


「うし、じゃあ、またな」


「うん、またね」


家に入ろうとした瞬間、海音はこちらを向いた


「魈斗君っ!」


「ん?」


笑顔でこちらに


「今日は………ありがとうっ!」


お礼を言ってきた


海音の笑顔を見た瞬間、自分勝手の依頼、海音を喜ばす。これは大成功だったんじゃないかって思った、お礼を言われるということはこんなにも喜ばしい事なのだろうか。お礼を言われた魈斗は自分の家へと帰って行った

今日は学校サボってしまった、サボってゲームセンターへ行ってしまった。怒られないだろうか・・・・


そして翌日の教室にて


怒られました、怒られた。学校サボって何処に行ってたんだとか言われたから、ゲームセンターって言ったら更に怒られた


「最悪だぁ………むちゃ、怒鳴られたわ」


「魈斗、また怒られたの?」


名前 村戸彩奈(むらとあやな)


髪色 肌色


女の名前だが、男だ。女の子すぎて、周りからメロメロ。女の子からは美少年君と呼ばれている

そして魈斗の唯一の相談相手である、いつも相談に乗ってくれており、いつも気にかけてくれている。だが彩奈には好きな人がいるため、魈斗はその協力係となっている。いつも相談を乗る側だが、恋愛となると、乗られる側となる


そういう関係だ


「大胆に海音をゲームセンターに連れて行ってな………多分、チクられた」


「なるほど………本当に魈斗は優しいね、いつも弥乃さんの事気にかけてるし、相談に乗ってあげるし」


「まぁ、幼馴染だからなぁ………アイツが笑顔じゃない時は大体、何があったか察する」


「僕の相談も乗ってくれてるよね?それはなんで?」


「まぁ、一度知り合った中は対象に入る、だから相談に乗ってあげてるだけだ。それに相談に乗ってくれるしな、互い様だ」


相談を乗ってくれる、相談してくれるという事で知り合った対象となり、乗ってあげている。魈斗は知り合いでなきゃ、相談には乗らないとのこと、彩奈は知り合いのため、相談に乗っている

恋愛については分からないが、相談に乗ったり、影で見守ったり、背中を押したり、することは出来る。恋愛についてのアドバイスなんかは大の苦手とする、それで失敗してしまったら、こちらに降り掛かってしまうからだそうだ


「どうだ?あれから進展したか?」


「うん、ちゃんと進展してるよ、魈斗のお陰でね」


「そっか、ちゃんと恋愛してて何よりだ」


「ほら~席に座れ~朝のホームルーム始めるぞー」


「じゃ、また後でね」


「おう」


朝のホームルームがあるため、彩奈は席に戻って行った。いつも通りに出席確認し、先生の話がありとそれをだるそうに聞いている魈斗であった。朝は苦手なため、だるそうにしてしまう

話が終わり、ホームルームが終わっていつも通りにぼっち過ごしし、海音をチラッと見ると、友達と仲良く話していた、それを嬉しく思い、再び寝た。やはり海音は元気のままが一番良いのではないかと魈斗は思っていた


寝ていると授業はどんどん終わり、昼やとなった


「魈斗、昼、一緒に食べに行かない?」


「おう、良いぞ」


魈斗は彩奈と一緒に学食へ行った


彩奈はうどん


魈斗は牛丼


を頼んだ、頼んだ後は席を探し、2人は席に座って向かい合って食べ始める。


「ねぇ、魈斗」


「ん?」


「今日デートするんだけど、魈斗だったら、どんなデートプランを考える?」


「ほう、そう来たか………だがな、デートプラン、それは専門外なもんで無理な相談だ」


「魈斗のおすすめな場所とかない?」


「そうだなぁ、水族館とかか?」


彩奈はふーんと言い、会話を途切れさせた。どうやら今日は好きな人とのデートらしい、だが魈斗はデートプランについてあまり詳しく、アドバイス出来ない。専門外だからだ

出来ることならアドバイスしてあげたが、ぼっちで恋愛なんて全く興味がない、魈斗にデートプランは考えられない。だが魈斗は一人で遊びに行ったりしているため、おすすめな場所は教えられた


ちなみに水族館だが、魈斗が一番好きな場所である


「一番好きな場所だったんだが、まずかったか?」


「いーや、魈斗って水族館行ったことあるんだねぇ……って」


「もちろん、行く時はぼっちだぞ?相手なんか居ないし、友達すら誘えないしな」


「可哀想………」


「やめて!?グサッと来るから!」


とツッコミを入れる魈斗、一番好きな水族館は週に2回行っているらしい。リア充とかが多いのは分かっているが、それでも水族館は一番好きな場所で、一番落ち着く場所だ

悩みがあるのなら、水族館に行けば、癒されるし、落ち込めば、水族館に行けばいい。ぼっちになりたければ、水族館、だがリア充を無視できる者だけだ。リア充を無視出来れば、ゆっくり出来る。動物を眺めながら、ゆっくり出来る場所


ちゃんとアドバイスしたしな、うん


「ありがとう、魈斗。魈斗でもおすすめ出来る場所あるんだね」


「まぁ、ぼっちだからな」


「僕は友達じゃないの?」


「友達じゃないなら、今話してないだろ」


「ふふ、そうだね。君と僕は友達かぁ……嬉しいな」


本当に嬉しがってくるため、気が狂う魈斗。魈斗の前ではいつも素直な彩奈、好きな人の前ではちゃんと魅せている。ちゃんと女の子らしい一面もあるみたいだ

女の子、いや彩奈は女の子ではない、女の子に見えた、男の子。本当に分かりずらい事ではあるが、だが蓮斗はまだ隠している彩奈の秘密を知らない。鈍感すぎて中々に気付かない、ちなみに好きな人もその秘密について知らなかった


そして放課後


見守り役として、影で見守ることにした魈斗


(彩奈とその好きな人のデートdayだ、見守ってやらないとな………って、これってただのストーカーじゃねぇか。まぁ、いいや)


彩奈のデートを着いていくのはストーカーと分かっているのだが、彩奈に頼まれた以上、やり遂げるしかない。彩奈には影で見守ってて欲しいと言われた、だからやり遂げるしかない

彩奈とその好きな人は一緒に歩いていき、何処かへ向かう。なんと彩奈がおすすめとした場所は魈斗がおすすめした、水族館である。魈斗がおすすめした場所をしっかりと行っている、だがここはリア充が多いため、重たい


(俺が一人で来た時よりもリア充多くないか………?)


彩奈side


僕は今、好きな人とデートをしている。そして影には魈斗が着いてきている、僕が着いてくるように頼んだ


リア充が多すぎて、魈斗は顔が真っ青になっている


「どうした?」


「ううん、なんでもないよ。行こっか」


「ああ」


次の場所へ、次の場所へと見ていく


彩奈は手を繋ごうとしているが、中々手は繋げない。女を隠している、偽、男の彩奈は少し緊張している様子、魈斗の前では緊張しない彩奈であったが、好きな人の前となると緊張してしまう

彩奈は最終的に告白しようと思っている、告白して付き合って本当の姿を現そうと思っている。彩奈はその好きな人と歩き回って色んな動物を見たりして、楽しんでいた


そして帰り


「あ、あの!」


「ん?どうかしたか?村戸」


言葉が出ない、大事な時に


「ぁ………う、ううん、なんでもない」


「そうか?それじゃ、またな」


「う、うんまたね、、、、」


勇気が出せなかった、告白することが出来なかった。勇気を出していたら、告白が出来たのに出なかった。好きな人はそのまま帰って行った、彩奈は大事なチャンスを逃してしまった

告白が出来なかったことに落ち込む彩奈、大事な時に勇気が出せなくてどうするんだと自分を責め始める。そんな自分を責めている時に、影から現れてきたのは魈斗だった。チャンスを逃した彩奈に対して頭をポンッと優しく叩いた


彼の優しい性格は外れない


「魈斗………?」


「まだチャンスはあるんだからよ、無駄にするな。告白はまだしてないんだろ?だったら、まだチャンスあるじゃんか、俺もサポートするから、一緒に頑張ろうぜ」


「魈斗、、、、ごめんね、迷惑かけてばかりで………」


「気にするな、最後までサポートするって決めたしな。また明日、頑張ろうな」


「うん………」


自分勝手の依頼・・・彩奈を最後までサポートする


まだチャンスはあるため、最後までサポートをすると決めた魈斗

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ