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人間不信の俺が恋なんてするわけがない。  作者: 長谷川雫
第一章
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08 睡眠不足の外出にはご注意を

 平日5日間を乗り越え、待ちに待った週末。


俺は珍しく二駅ほど離れたショッピングモールまで買い物に出かけていた。


 昨日発覚した学校の有名人朝比奈月と同じマンションに住んでいる事実が発覚し、俺の学園生活は静かに終わるはずだったのだが不穏な雰囲気を感じている。


そんなことに頭を悩ましていたら全然寝れなかった...


 どうにか寝ようと試みたのだが、結局目が冴えてしまったので諦めて買い物に出たわけだ。


今日は日差しが強いせいか中々に暑いし、それに加えて寝不足のせいで体調がすぐれていないが、それでも今日の目的である新刊の本を発売日に買って読みたかったのである。


 本屋に到着するや否や、いつもなら色々と本を眺めるのだが、今日に限っては新刊コーナーに早足で向かう。


欲しかった本を手に取りレジに向かおうと言うところでふと目に入ったものが気になり足を止めた。


アニメ化決定のコーナーの一角に前々から気になっていた作品が並んでいた。


 もともとアニメで見るつもりではいたが、どうせなら原作を読んでから見たいという気持ちがあった。


良い機会だし全巻買っていこうと思い、一番手前に置かれた最新刊に目をやる。


 最新刊には15巻と記されていた。


全部で15巻か...。


お財布的には問題ないのだが、重さはかなりのものになりそうだ。


流石に体調は悪い上に日差しの強い日に重労働はしたくない。


....今日はやめておこう。


 そう思って止めていた足を数歩ほど動かした所で、再び足を止める。


....いや、しかし、後日またここまで足を運ぶのが面倒だな。


特別遠いわけではないのだが、人の多いところに高頻度で来たくはない。


結局本来の目的の物以外の買い物に10分ほど悩み、今日買って帰ることに決めた。


ーー結局早く帰るつもりが長時間の滞在になってしまった。


....今日は絶対に家で安静に過ごすべきだった....。


 早く帰ろうと涼しいお店から出た俺を強烈な日差しが出迎える。


まだ、初夏のはずなのだが...


幸いショッピングモールから駅は近いので早々に駅に向かう。


 交通系ICの残高を確認し、チャージする必要がないことを確認すると改札を通り、ホームで電車の到着を待った。


程なくして電車が到着し、電車に乗り込む。


休日も相まって電車の中は混んでおり、座席も埋まっていて座れそうにない。


 他の車両であれば座れる可能性はあったかもしれないが、歩き回る方が面倒だった。


まぁ、どのみち二駅程度なのだが今の自分の体調的に少しでも座っていたかった。


 頭痛がズキズキと痛みと不快感を与えてくる。


そのうえ、体はフラフラとしていて体に力がうまく伝わらない。


ーーこれ本格的やばいかもしれないな..。


そんな状況で何とか二駅耐え最寄り駅に到着する。


電車を降り最寄り駅を出ると変わらず日差しは強烈なままだ。


 それも当然のことで、今日は寝れなかったこともあり昼前に家を出たので、帰路に着く頃にはちょうど真っ昼間になっているわけだ。


つまり、どう考えても一番避けるべき時間帯に外出してしまったのである。


こんな事なら出かけるにしても夕方にしておくべきだった。


 どうせ寝れないと半ばやけになって家を出たのだが、多少は寝ることもできたかもしれない。


自分の浅慮さを嘆きながら、駅を出て10分ほど歩き、家の前に到着した頃にはすでに満身創痍であった。

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