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僕と妖精さんの夏休み!  作者: 岩田凌
夏休み前日編
4/29

番外回! 真夜中のリーナ日記

前回お知らせした通り、今回は番外回です。いつもより短いです。

ーーうーん……、やっぱりよくわかんない……。

りゅーすけが寝静まって早数時間、リーナは机に座って本のタイトルをじーっと見つめていた。

りゅーすけが寝る前に、少しだけひらがなと呼ばれる言語を教えてもらったが、どう見たって変な形にしか見えなかった。

ーーこの絵本のタイトルは『おはなさんとかくれんぼ』だって言ってたけど……。

リーナは机に寝て、ごろごろ……ごろごろ……と転がった。

「異世界の文字、とっても難しい……」

リーナとてこっちの世界に来る前から、「文字数とか違うんだろうなー」とはなんとなくだが予想していた。……思った以上に文字が多く複雑で、リーナは少し驚いたが。

このまま学ばす、元の世界に戻ってもいいのかもしれない。けれど、リーナはそれだとわざわざこっちの世界までやって来た意味がないと思うのだ。

「ママやおともだちに自慢したい……」

そう、リーナの目的は、ただ単に文化を知りたくてここに来たわけではない。

もちろんそれも大事なのだが、それ以上に、ママやともだちに、何か一つできるようになったことを褒めてもらいたいのだ。

リーナは特別なにか出来る子ではない。

料理は正直苦手だし、勉強は普通だし、飛ぶスピードが早いわけでもない。

だから、リーナは自分だけが出来るなにかが欲しい。そして、「すごいね」とか、「俺にも教えてくれよ!」とか言われてみたい。

……という、そんな下心があるのだが、りゅーすけにはもちろん言えるはずがない。だって恥ずかしいし……。

「あ、そういえば……」

リーナは大切なことを思い出し、小さなリュックサックから一冊の本を取り出す。

一見なんの変哲もない、ピンク色の少々色あせた本だが……。

「パパに毎日日記を書くよう言われてたんだった」

この日記の本は、パパが一生懸命作ってくれた大切な本。リーナが昨年の誕生日の時にもらったものである。

リーナは小さなリュックサックから、大きな筆を一本片手に掴んで、そっと机に置いた。

「えーっと……なに書こうかな……」

リーナは暗闇の中、瞳を光らせてりゅーすけをじっと見た……かったが、当然よく見えなかった。

ちなみに、リーナがさっきまで本を読んだり、リュックサックを持ってこられたのは、『ピッシー』と呼ばれる、白い瓶に入った星型の道具のおかげである。

これを置けば、ほんの少しだけ辺りが明るくなる。りゅーすけがさっき教えてくれたかいちゅうでんとーに比べればまるで使い物にならないが、洞窟や真夜中には重宝する物である。

リーナは筆を頬に当ててから、何やら思いついたのかすぐに日記を書き始めた。

数分後、リーナは日記を書き終わると、机にべたーっと仰向けになった。

「……もう眠い〜。むにゃむにゃ……」

リーナは日記を開いたまま、夢の世界へと引きずり込まれていく。

……後日、リーナより早めに起きたりゅーすけが、日記をよむことになるのだが、もちろんこの時のリーナは知らない。

明日からは本編に戻ります!よろしくお願いします!

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