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第131話 農地創造。

二話目です。

 リードラと見つけた無人島。

 そこに俺は居た。

「マナ、手伝ってくれよ」

「了解」

 マナが出てくる。

「三日月の中央辺りの草や木を切ってもらおうか。

 周囲は防風林にしたいから、残しておいてもらえると助かる。

 あっ、サトウキビってやつがあるんだが、それは残しておいて欲しいな」

(ぬし)の考えを見せてもらっていい?」

「ああいいぞ」

 マナは目を瞑り俺のイメージを見る。

 フンフンと頷いた後、

「これだと広いから、(ぬし)の魔力も使いたいんだけど」

 と、マナが言った。

「ああ、使ってくれ」

 マナと繋がった感じがする。

 そして、ダンジョンコアの時とは言わないまでも、ごっそりと魔力が減るのがわかる。

 すると、熱帯植物で鬱蒼としていた場所から綺麗になくなるが、イメージ通り外は木々が残るような感じになった。

 一辺三百メートルほどの正方形

 ところどころにサトウキビが残る。

 中央に切られた木や刈られた草がうず高く積みあがる。

(ぬし)、刈ったり切ったりしたものはどうする? 

 焼く?

 埋める?」

「細かくして土地の下に埋め込める?」

 と俺が言うと、

「出来るわよ。

 魔力は要るけどね」

「じゃあ、深さ一メートルほどまでの邪魔な石をまずは除けようか」

 マナは少し考え、

「粉々にすることもできるけど」

 と言う。

「だったらそれで」

「了解!」

 すると、石が消えた。

「ちょっと待っててもらえるか?」

 俺はサトウキビを回収した。


「じゃあ、碁盤の目に道を作ろう。

 できればこんな感じの石畳」

 フンフンと頷き、マナが手をかざすと、百メートル幅の碁盤ができた。

 区画にして九つ。

 村一、水田三にサトウキビ畑五に決めた。


「中央に村を作って、周囲に田畑ってところかなぁ。

 ココとココとココに水田を作って、残りはサトウキビなんかの畑ってのでどうかな?

 とりあえずは、全部に水を引けるようにしておくか……。

 用水路を全部の畑の周りに作っておいて、水は外海に抜ける感じで……」

 すると、すべての田畑の周りに用水路ができる。

 そして、外海に向かって水が抜けるようになった。


「水は……って、水源ある?」

 マナに聞くと、

「あるにはあるけども、この田畑には足りない」

 とマナが言った。

 マナは少し考えると、

「海水を濃い海水と水に分けるというのはどうです?」

 と俺に言う。

「先日の塩づくりの時、海水から真水を抜きましたからね」

「海水の淡水化か……」

(ぬし)であればできるのではないですか?

 私は海水をここまで引く石の水路を作りましょう。

 そして、外海へ濃い海水を戻す水路と淡水を流す水路も……。

 その繋がったところに石を置きますので、その石を魔道具化してください」

 そう言うと、マナが光り、防風林の外海側に石が盛り上がった。

 石には水路が二本つながる。

 一本は区画の周囲にある水路、もう一本は外海へ。

 俺は石に手を添え、海水の逆浸透膜を使った淡水化をイメージした。

 ごっそりと魔力が吸われる。

 しかし、淡水側からも濃い海水側からも水が出始めた。

 淡水側の水を掬うと。

「んー、水だけど不味いな。

 飲めなくはないってところか……」

 ミネラル分が少ないのだろうか……。

 濃い海水側は、

「うわっ、濃い!」

 と素のリアクションをしてしまった。


 ん?

 あっ、この海水を使えば塩が作りやすいね。

 あれ?

 その前に、ここ誰に住まわそうか……。

 あっ、いないね。


 今更勝手に突っ走って後悔する俺。


 次の日、義父さんに出来上がった土地を見せる。

「マサヨシ……お前なぁ……。

 自分が蒔いた種だ、自分で何とかするように」

 と呆れる義父さん。

 そんな義父さんの後ろで海を楽しむ女性陣が居た。


読んでいただきありがとうございます。

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