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第115話 ご迷惑をおかけしました。

短めです。

 義母さんが煽ってから皆の態度がおかしい。

 クリス、リードラ、マールは何となくモジモジ、アイナは何故か怒っている。


 何となくはわかる。

 いや絶対にそうだ。


 俺は廊下を歩きながら、

「義父さんもああ言ってるし、今日はゆっくり……」

 続けて「しよう」と言いたかったが、最後まで言わせてくれなかった。

 クリスは肩をガッと掴み、俺を振り向かせると、

「そんなはずないでしょう?」

 と言う。

「だな」

「です」

「むー」

 とウンウンと同意する残り二人と、不機嫌なアイナ。


「アイナちゃん。

 この話は成人した者でないと……」

 マールがアイナを諭す。

「そうだ。

 マサヨシはアイナを否定している訳ではない。

 マサヨシは正しいのだ。

 幼子に手を出すような男ではいかんのだ」

 リードラもアイナを見て言った。

 話が勝手に進む。


 俺、一切何も話をしていないけども……。

 そこは正しいと思う。


 クリスはアイナと目線を合わせ、

「アイナはマサヨシが好きなんでしょ?

 だったら、マサヨシが困る事を言っちゃダメ」

「うー」

 うなるアイナ。

「多分、まだ、アイナはマサヨシの娘。

 だから、マサヨシを振り向かせられるぐらいのいい女になりなさい。

 そうすれば、マサヨシから手を出すから。

 この前もマサヨシがそう言っていたでしょ?」

 と、ゆったりとした口調でクリスは諭した。

「うー、わかった。

 でも、一緒には寝てくれるんでしょ?」

 俺を見るアイナ。

「ああ、抱き枕ぐらいにはなってやる」

「だったら、我慢する。

 でも、フィナ姉ちゃんは?」


 悪い、フィナは一応こちら基準で成人しているとはいえ十二歳とする気はない。

 心が壊れそう。

 クリスでさえ外見は十代後半なのだ。

 そして、いくら体が若くとも、精神はアラフォーなのだ。

 その辺は気になる。


「俺の中で納得できる年齢になったらかなぁ……。

 遠くを見ながら俺は言った。

「わかった」

 頷くアイナ。


「順番は?」

 アイナの質問が始まる。

「んー、まずは最初は会った順?

 それ以降はわからん」

「時間は?」

「夜?

 俺が寝てるところに来るのか、相手が寝ている所に行くのか……。

 二人で寝ている所もあるからなぁ。

 来てもらったほうがいいかな」

「私とフィナ姉ちゃんも一日ずつマサヨシを抱き枕にしてもいい?」

「それでいいんじゃないかな?」


 アイナよ、何でメモを取る。

 何かそれ系のルールが作られている気がする。


「ということだって。

 一日交代のローテーションで、基本夜。

 あとで表を作るね。

 皆わかった?」

 と俺との話をまとめたアイナが、クリス、リードラ、マールの成人女性陣に言うと、皆が頷いていた。

「ルールができたから、まだ居ない人に周知しないとね」

 アイナがブツブツと言っていた。


 やっぱり……。

 しかし、アイナがなぜ仕切る……。


 そこからアイナとフィナは抱き枕で、そして事後承諾では問題のありそうなイングリッドと「奴隷だから俺に抱かれる」というスタンスのクロエを除いて手を出した。


 別に手を出すつもりで所有者変更したわけでもないしな。


 まあ、俺のSTRとVITのせいなんだろうが、全員……何だ……果てた。

 俺の中に前の世界のVHS、DVD時代の知識がこの世界の性技の知識を上回っていたこともあるようだ。



 ある朝、義父さんがセバスさんを連れて現れる。

「おはよう。

「義父さん、おはようございます。

「充実しているようだな」

「ええ、充実しています」

「これで我が家の後継ぎができれば良い。

 孫の顔が早く見てみたいものだ」

 と笑いながら言っていた。

 そのあと、

「しかし、せめてもう少し静かにならんかな?

 屋敷が震えるようだ」

 苦笑いをしながら言った。

 確かに義父さんとセバスさんの目の下にクマが出きていた。


 おっと、声がダダ漏れだったようだ。

 ミランダさんやベルタにも申し訳ない。

 その辺は後で天井と壁、床にサイレンスを付与しておこう。

 後はマナに頼んで木や壁の強化かな?

 振動が起こり辛いようにしてもらうか……。


「配慮が足りていませんでしたね。

 すみませんでした。

 早急に対策をしておきます」

 こっちも苦笑いしながら義父さんに言った。


 数日後、思いついた対策を施した後は、皆の目の下のクマは消える。

 快適な睡眠が戻ったようだ。


 皆さまご迷惑をおかけしました。


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