表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セメント・オブ・トリニティ  作者: makerSat
1.人と悪魔と精霊と
19/186

1-18

 すっ。

「無事ですか、セレネくん?」

「は、はい。ヴァン先生……」

 ルーヴァンスが、腰を抜かしている女生徒に駆け寄って声をかけた。優しく彼女の背に手を回す。

 しかし、そうしながらも、彼の意識はセレネではなく、セレネの直ぐ側に佇む女児に向けられていた。

 悪魔は彼女のことを『精霊』と呼んでいた。真実ならば、彼女は『神の代行者』と言っていい。

 当然ながら、ルーヴァンスでなくとも彼女に注目を浴びせる。

「精霊さまだって?」

「あぁ。神は我らをお見捨てになっていなかったのね」

「これでようやく事件は……」

 悪魔は彼らの目の前で、女児の――精霊の生み出した光の槍で胸を穿たれ、消滅した。

 なれば、リストール猟奇悪魔事件も、これで終焉を迎えたことを期待できる。人々は歓喜した。

 しかし――

「事件はまだ終わっていやがりませんよ。まったく、クソ人間どもはどうしようもねーバカ野郎ですね」

 精霊――女児自身が言い切った。

 ざわっ。

 にわかに騒々しくなる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ