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セメント・オブ・トリニティ  作者: makerSat
1.人と悪魔と精霊と
17/186

1-16

 セレネは、迫り来る真っ黒い手から視線を逸らし、きつく目を瞑る。

 もはや、恐怖で身体が動かなかった。

(……いや……怖いよ……!)

「せ、セレネくん!」

「――っ! ヴァン先生!」

 想い人の声に少女が瞳を開いたその時、黒き魔が大きな腕を振り上げた。

 惨劇が繰り広げられようという、その刹那――

 カッ!

 光が瞬いた。

 希望の光は人を照らし、闇の存在をも照らし出す。

「ったく。下級悪魔の分際で好き勝手やってくれやがりましたね」

(え? この子……)

 光を放っていたのは、先ほど人垣に阻まれて半べそをかいていた女児だった。

 女児は薄く笑みを浮かべて、悪魔を睨み付けている。

 一方で、悪魔は顔を引きつらせて固まっている。

『ま、まさか……精霊……だと……?』

「正解ぴんぽーんでいやがります」

 過剰に機嫌よく、女児が小首を傾げる。

 しかし直ぐに、にぃっと邪悪に笑む。

「さあ、ご褒美をその身に刻んでやるですよ!」

 叫んで手を振り上げた。

 ヴン!

 辺りに拡散していた光が、女児へと集う。


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