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運命の出会い

「・・・っく・・・ああ!もう!うっとおしい!」


次から次へと湧いて出てくる醜い小鬼の姿に苛立ちを隠そうともせず、両手で持った大剣を横薙に振るう。


勢いよく振られた刃は、並んだゴブリン2匹の胴を綺麗に上下に切り分けた。


戦い初めてどの位経ったのか覚えていない。


感覚的には短いように感じるが、身体の疲労具合からすると大分経っているはずだ。






こんなつもりではなかったのに・・・。





心の中で愚痴を吐きつつ、トリスは眼前に並ぶ十数体のゴブリンを睨みつけた。







~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~








そもそもどうしてこうなったのか。


最初は只の気紛れだった。


カイトに教えられた訓練方法で思うように結果を出せなかった俺は、気分転換に狩りに出る事にした。


それをカイトに伝えた所、それならばと提案されたのが、ギルドで受けられるクエスト、

ゴブリンの討伐だった。


指定数は10体。



森の中を徘徊している個体がそれなりに多いらしく、巣に近づかずに少数の集団を相手にすればそれほど難しくはないとの事で・・・。


指定数より多く狩っても、確認用の部位を持っていけば数に応じて追加報酬も貰えるらしい。


ある程度体力には自信があるし、いい憂さ晴らしになるとそのクエストを受けることにしたまでは問題がなかった。



一緒に来ようとしたカイトの同道を断ったのも問題ないはず。


実際ゴブリン数匹程度なら手こずる事もなかった。





問題は、森を探索中、運がいいのか悪いのかゴブリンの巣を見つけ、欲を出して巣をつついた事に起因する。




実際そこにつくまでに指定数は超えていて、後は気の済むまで・・・といった所で、


巣の中にはそれなりの数のゴブリンがいるだろうと。


なら適当に手を出して、気が済んだ後は煙でもおこして逃げればいい。


そうタカをくくっていた。


実際、それように枯れ草と煙のよく出る葉、獣の糞を合わせた、即席の煙玉も用意してある。



誤算は、



巣の中にいたのが”それなり”の数ではなく、


中のゴブリン達の反応が”思いの外”よく、


そして、


以前であればもっと慎重に行動いていたであろう自分の、


成長したという”驕り”と、暫くこういった探索から離れていた為の”ブランク”だった。





門番のように出入り口にいたゴブリン数匹へと飛び出した俺は瞬く間に2匹を殺し、残り2匹へ目を向けた。


しかしその時にはもう、1匹は巣の中へ報せに向かっていて、


止めようにも1匹が邪魔をしてうまく動けなかった。


向かってくるゴブリンを殺すのは簡単だったが、意外にも守りに入ったゴブリンを正面から崩すのが難しかった。


考えれば、ゴブリンとの戦闘は今まで、只闇雲に突っ込んでくるか、不意をついての攻撃をするかされるか。


それだけしか経験がなかった。



勝手が違う戦い方にうまく対応できず、1匹を逃がした時。


ここですぐ退いていれば問題はなかったかもしれない。




だが、俺はその時、留まって戦うことを選んだ。




ゴブリン程度何匹きても変わらない。



そんな楽観的な考えは、すぐに打ち砕かれる事になったが。







~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~








なんとか倒し終えた頃には、既に巣から十以上のゴブリンが出てきた後だった。



最初驚きはしたものの、襲いかかってくる個体を個々に相手すればさほど難しくはないと考えていた。



こちらは武装を整えているおかげで、よほどいい場所に攻撃を食らわない限り、幾度かの攻撃は耐えられる。


そしてこちらの攻撃は一振りで数匹を狩れる。




最初のうちはそれで問題がなかった。


しかし、殺しても殺しても数が減らないことに不審に思い、巣穴を目を向た時、余裕が焦りに変わった。



巣穴の奥から次々にゴブリンが姿を現していたからだ。



その数既に20を超えている。




結構な速度で倒していたにも関わらず数が増えている事に驚き、


なおも続々と奥から出てくるゴブリン達に、焦りはどんどん強くなっていった。






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






倒しても倒しても数が減らないゴブリンに、次第に思考は悪い方へと傾いていった。



どうしてここに手を出す事を考えてしまったのか。


何故あの時すぐに離脱しなかったのか。



既に結構な数が出てきてしまった以上、煙玉で視界を隠そうとしても、ある程度は範囲から漏れてしまい意味がない。


それなりに森の奥地にあるため、救援の期待もできない。



バカやったな・・・。



疲労で重くなる体に鞭打ち、なおも襲いかかってくるゴブリンを1体づつ確実に葬っていく。


もう何匹狩ったのか覚えてもいない。



自分の周囲には屍となったゴブリンが散らばり、辺りは濃厚な血の臭いに包まれている。



これではゴブリンだけではなく他の魔物や獣が来るのも時間の問題だろう。


もしもゴブリンと挟まれたら・・・。







そう考えた瞬間、







背後の藪が震えた。






瞬間凍る背筋。






反射的に背後の気配へと意識を向け。





ちょうどその時、数体のゴブリンがこちらへと向かってきていた。







すぐに意識を前方に戻し、右から来る1体を切り上げて排除。



そのまま左の1体へ斜めに切り下ろし倒した後、正面の1体へ突きを放つ。




深々と突き刺さった剣は確実に息の根を止め、危機をやり過ごしたと若干の安堵を・・・








つきかけた俺は気がついていなかった。


若干遅れたタイミングで、もう1体きていたことに。




突き刺したゴブリンが丁度視界を遮る形となって、近づく個体に気がつくのが遅れた。


間合いとして一投足。


切り払うだけなら問題がなかったが、剣は小鬼の体の中。



抜く暇もなく、他の対抗手段もない。


相手はこちらをきちんと見据え、顔面へと持っている錆びた小剣を突き出して・・・










あぁ、死んだかな。










諦めかけたその時、視界の隅を銀色の閃光が駆け抜け、小鬼の顔面へと突き刺さった。


PS3にPC用のキーボを接続。ブラウザ開いて使えるか試したら・・・見事成功!


これから執筆が楽になりそう(^o^)

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