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8回転目

 「ウラモードとは意識外に分岐が発動し、本来選択するはずだったオモテではなく、ウラのルートに滞在している状態です」

 

 「そんな事ができるの?それと『滞在』ってどうゆうこと?」


 「方法はわかりません、いくつか有力な説がございますが実証は難しいです、その前に『滞在』について説明させて頂きますと、分岐は『発動』『滞在』『収束』の三部構成になっています。意味は言葉通りで『発動』は分岐点の観測と選択、『滞在』は選択を実行している段階、『収束』は観測した二つの選択が再び交わる点に時間軸で辿り着く事です」


 聞いた説明を頭の中で整理し、分岐自体についておおまかには理解が出来たが、真七海が根本的な疑問に辿り着く。


 「ところでウラモードって何かメリットあるの?」


 「これも現状判明しておりません、ただ私の星で事業に成功している方の多くがウラモードの経験と地球への渡航歴がありました、単なる偶然かも知れませんが、統計的に数値が異常なのです」


 「ウラモードの経験って言ってたけど、意識してない状態なんでしょ? 本人はウラモードに入ってるって分かるものなの?」


 「先ほど説明した分岐の構成で重要なのが『収束』です、分岐は一度に一回しか使えません、その一回を我々は『収束』で管理しています、ウラモード経験者の話によると意図的に分岐の発動ができなくなった、つまりそれは本人に身に覚えの無い分岐が発動していて、その分岐が『収束』していない状態です、更に一般的な分岐よりウラモードの方が継続時間が長いと予測されています、その為ウラモード滞在者は分岐を使用できない時間が長く続き、やがて分岐の使用そのものが自らの意識から薄れていくとの事で同時に高いループ性も兼ね備えています」


 (う~ん、分岐は凄い便利だと思ったんだけどなぁ、ウラモードって結局地球人の私たちと同じ状態じゃないのか?)


 疑問点は山ほどあるが今日会ったばかりの宇宙人に執拗な問いただしは、さすがの真七海も気が引けた。


 「サンディさ、明後日チャクが区役所まで案内するからさ、明日は私達の用事に少し付き合ってよ」



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