第87話 中層への挑戦権を得る
階層ボス
おはようございます。今日も元気なカスミールです。
今日は階層ボスを倒して二十一階層から始まる中層へ向かう予定です。十階層でのエリアボスはスケルトンウォーリアーという脅威度Dのモンスターでした。
事前情報から階層ボスは脅威度Cと判明していますが、どんなモンスターが階層ボスとして出現するか今から楽しみです。
階層ボスの部屋の扉はエリアボスの時と違って少し豪華そうに見えます。
マス部屋に設置されている扉<ランクSの入り口の扉<エリアボス部屋の扉<階層ボス部屋の扉の順に少しづつ豪華さや丈夫さが出て来ているように感じます。
では、待望の階層ボスが何なのか確かめようと思います。
階層ボスとなった脅威度Cのモンスターはオーガでした。それも十体という数のオーガです。
大きな身体のオーガが十体も階層ボスの部屋に入れるのか?
そんな疑問をあると思いますが、階層ボスの部屋が広い部屋になっています。
十階層のエリアボスの部屋は三部屋x三部屋(九マスx九マス)の広さでした。二十階層の階層ボスの部屋は四部屋x四部屋(十二マスx十二マス)の広さです。
一部屋分(三マス分)だけ縦と横が広くなっている部屋なのです。
上層の作りは十五マスx十五マスです。十二マスx十二マスの階層ボスの部屋を作ると二十階層の殆どが階層ボスの部屋ってことになります。
これだけ広いからオーガが十体という大きなモンスターを配置出来たのでしょうね。
それにオーガは単体では脅威度Cです。脅威度Cのモンスターが複数体いる訳ですから、全体の脅威度も上がります。
おそらくは脅威度C+か脅威度Bぐらいはあるんじゃないかと思われます。もしかすると脅威度B+ぐらいの強さがあるかもしれません。
カスミ:
階層ボスはオーガですか。
こんなにたくさんのオーガは見たことがありませんね。
タイチ:
階層ボスが脅威度Cは目安だな。
これだけの数のオーガだと脅威度Bはあるぞ。
剣神ジョア:
数の暴力で攻めようとしているようだけど単純すぎるだろ。
聖女アンズ:
あなたほどではありませんわ。
私の頭の中でそれぞれが話掛けて来るので戦闘に集中出来ません。
まぁ、聖剣で叩き切れば簡単なはずですから多少戦闘に集中できなくても何とかします。
階層ボスの部屋に入る即座に気配遮断のスキルを使います。
巨体のオーガには気付かれないようにしていますが、気配遮断が無効だったとしても身体の小さな私を直ぐには見つけられるなんてことにはならないはずです。
オーガの背後から聖剣を使って、どんどんオーガを倒して行きます。
オーガの集団も仲間が気付かぬ内に倒されて行く様子の混乱しているようですから好都合です。
ものの数分もかからずにオーガ十体を倒せました。
オーガの魔石だけ回収して二十一階層への階段のある部屋へと向かいます。
二十一階層に降りて来ました。部屋の様子が少し変わりました。
石のブロックが積み重なったようなマス部屋が何処かの室内を思わせるような作りの部屋になっています。部屋の様子が変わってもマス部屋であることに変わりないようです。
部屋の中にはベッドや本棚、机にテーブルなどがあり、移動するには障害物が多いなと感じます。
ですが、部屋の中にある家具などには一切触れることが出来ません。ですが、部屋の中には家具が存在しているのです。
元の世界の技術では無理ですが、全て壁や床や天井に書かれている立体的に見える絵なのです。
手で触れることは出来ませんし、魔法でも壊すことは出来ませんでした。
試しに、小さな【火球】を使えば燃えるかなと使ってみましたが効果ありませんでした。
【光球】の魔法で光を強くしても立体的に見える家具などに揺らぎはありませんでした。テーブルの上には豪華な食事もあるのに熱も匂いも感じることが出来ませんでした。
決定的な決め手となったのは、部屋の中心を対象に家具などの配置や動きが同じことに気付いた時です。原理は分からないですが絵が動いているのです。
食事の添えられているカップには熱々のコーヒーの湯気が眼にぐらい上がっています。右のコーヒーも左のコーヒーも同じタイミングなのです。
注意深く見ないと分からないぐらい精密な絵でした。どうしてこんな絵を描くのかまでは触れません。
ダンジョンだから絵を描くことに意味があるかさえも分からないからです。
でも、絵には注意が必要になります。これがもし、罠が隠されていたら、絵か罠か判断出来ません。例えば、足元にトラバサミがあって、これが本物か偽物かどうか分からないのです。
本物のトラバサミなら足で踏めば挟まります。偽物であれば絵を踏んだだけです。本物のトラバサミに致命傷を与える毒が塗ってあれば大変な目に遭います。
中層はこういう部分に気を付けて攻略しないと駄目な造りになっていると思われます。
階段のある部屋だけならマシなのですが、そうでないならモンスターとの戦闘も苦しい展開になる場面もあるのかもしれませんね。
一部屋の広さは三マスx三マスは変わらないようです。ただ、階層の広さは少し大きくなっていました。
上層は五部屋x五部屋(十五マスx十五マス)でしたが中層は六部屋x六部屋(十八マスx十八マス)です。
下への階段へのルートは変わらないですが、一部屋分(三マス分)広くなったのと部屋の様子から進行速度が多少遅くなったように感じます。
罠に用心しながら進む訳ですから仕方ないのかもしれません。
下への階段は五部屋(十五マス)進んで左に曲がって五部屋進んだ先の部屋にありました。二十一階層は反時計周りで進みます。
これまで通りだと三十階層までは反時計周りに進行することになります。
少し長い距離を進むので、早めに休憩を取りつつ進んだ結果です。三十階層のエリアボスの部屋の前まで来ました。
ここもエリアボスの部屋の直前は安全地帯のようで冒険者の方が数名待機していました。
挨拶に少しだけ声をかけましたが、どうやら私一人でランクSに挑戦していることは伝わっていたようです。
冒険者さんたちを良く見ると、携帯電話のような無線機のような魔道具を持っていました。この魔道具は色とりどりで赤色、黄色、青色、緑色、黒色、紫色など十色もありました。
カスミ:
それは何ですか?
男性冒険者:
これは通信の魔道具さ。
赤色なら赤色の魔道具を持つ者同士は通話が出来るんだ。
俺たち【黄金の剣】のサポートメンバー同士が通話によって情報を伝えるんだ。
十階層ごとに安全地帯に待機している冒険者がいるから、そいつらから連絡して通過したはずの物資の輸送部隊が次の安全地帯に姿を現さなかったなんて危機を知ることも出来る。
十階層から二十階層は十時間ぐらいあれば到着出来る。
それが来なかったら、道中で何かあったんじゃないかと不測の事態を知ることが出来るんだ。
二十階層から三十階層だ十五時間ぐらいあれば到着出来るからな。
あの絵がここまで来る時間を遅らせているから余計に時間がかかる。
黄金の剣のサポートメンバー間で通信の魔道具を使ってやり取りしているそうです。
十階層、二十階層、三十階層、四十階層と言った具合で十の階層ごとにボス退治のサポートメンバーがいるそうです。
赤色は十階層、黄色は二十階層というように魔道具の色でどの階層からの連絡かが直ぐ分かるように色分けしているそうです。
魔道具で報告を受けてから経過した時間で何か問題があったかどうかも判断出来るので、より近い場所から救援などに向かうそうです。
例えば、二十階層から三十階層に向かう途中だと二十階層から三十階層までダンジョン内を進むよりも三十階層からと相談しながら同時に捜索した方が良いからだそうです。
二十階層から二十五階層までを二十階層にいる人たちが探し、三十階層から二十五階層までを三十階層にいる人たちが探した方が短時間を探せますからね。
どちらかが二十階層~三十階層という十階層分も請け負って探すよりも短い時間で探せます。こういう場合は早く助ける方が優先ですからね。
私の進行具合では十階層までは五時間ぐらいでした。十階層から二十階層までも五時間ぐらいです。二十階層から三十階層までは十時間ぐらいです。
物資を運んでいる人の方が私よりも時間が必要ってことは人数と運ぶ物資が重いから進行が遅いんだと思いました。そうじゃないと小さな身体の私よりも大人の足取りの方が早く到着出来ますからね。
今日はここで休んで明日のエリアボス戦に備えようと思う今日このごろです。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
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