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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第四章 継承と覚醒

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第76話 勇者と覚醒勇者の力

これにて第四章は終わります。

次章からは一人旅が始まります。

剣神ジョア:

なぁ。青のタイチさん。

あたしとカスミの能力値が同じになったら、どっちが勝つと思う?


聖女アンズ:

脳筋のジョアさん。

あなたには何度言えば分かるのですか?

青の勇者様を青のタイチと呼ぶなとわたくしは何度も言っていますわよ。


タイチ:

ジョア。

再戦したいんだと思うけど、悪いがカスミの方が勝つよ。


剣神ジョア:

それはどうしてだい?

能力値が同じなら技術や経験の勝るあたしの方が有利と思うが・・・。


タイチ:

カスミには覚醒勇者の力がある。

この世界では勇者がこの世界の人よりも優遇されているから無理な話だ。

当時の僕の力よりも上回っているんだから、カスミが勝つのは確実と思う。

実際、僕とジョアの能力値がほぼ同じぐらいの時の模擬戦を覚えてるかい?

あの時でさえ僕とジョアは結果は引き分けになったけど、僕の方が優勢だったのに無理矢理引き分けに持ち込んだじゃないか。

あの時の僕よりもカスミの方が強いんだ。

今度は、あの時ように無理矢理なんて出来ないぞ。

あの時の勇者の僕は本当の意味で覚醒してた訳じゃないからね。

覚醒した勇者のカスミには敵わないんだよ。


聖女アンズ:

青の勇者様も言って下さいな。

赤の勇者様からもお願いいたしますわ。


カスミ:

・・・(いつの間にか赤の勇者様になってる)


タイチ:

まあまあ。アンズ。そんな怒るなよ。

ジョアとも長いんだから、もうこれは訂正出来ないと思うぞ。


聖女アンズ:

では、わたくしも青の勇者様のことを「タイチ様♡」と呼んでも宜しいですわよね。


タイチ:

!!!!!!!

それは駄目だ。

その呼び方だけは止めろ。


聖女アンズ:

あら? 何故ですの?

奥方様ももうおりませんし大丈夫ではありませんか。


タイチ:

分かった。分かったから・・・。

あの頃の悪夢が蘇るから勘弁して欲しい。


 何やら青の勇者様と聖女アンズ様の間には青の勇者さまの奥方様? との因縁があるようですね。下世話な話かもしれません。

 あの様子からだと青の勇者様の奥方様に嫉妬を焼かせてトラウマ級の大変な目に遭ったとかあり得そうですしね。


 聖女アンズ様が悪戯に成功しましたわなんて感じのガッツポーズをしている時点でお察しです。


 たぶん、皆さんは昔の話に触れたくないのでしょうね。

あまり話たがらないですし、当時のことも思い出せない&事情を話せないってのもあるので、青の勇者様の家庭の事情って禁則事項に触れそうにないですからね。


 青の勇者様御一行って移動手段はどうしていたのでしょうか?

現在は、高速馬車もあるので当時と比べると比較的早く移動出来るようになったと思いますが、何せ高速馬車の原案は青の勇者様なはずですし、それが開発や開通するまでも移動手段は必要な訳です。


 莫大な資金と膨大な時間がないと作れないはずですしね。

元の世界で考えると南極と北極を馬車で行けるようにしたり、赤道上を馬車で地球を一周するなんて事を可能にした訳ですからね。


 それに魔王ガリア様のクラフトマスターの力を活用すれば鉄道を作れそうな気がします。鉄道を作らなかった理由も気にはなります。

 創世と建国の時代付近の移動手段や移動方法は知りたいですね。特に転移門ゲートを作る前とか転移の魔法が使えるようになる前に移動方法や移動手段です。


 私が移動した範囲は、グランドワール王国周辺(ヤマギワ村から王都周り)やアズアン聖神国との国境のカズンワールの砦周辺や領都イナフルまでの砂漠。

 グランドツール共和国の賢者アレク様の屋敷周辺ぐらいです。


 転移門ゲートの接続はグラインドワール王国の自宅と賢者アレク様のお屋敷と青の勇者様のお墓の三点のみです。これで世界中を回るには不便過ぎなじゃないかな。


賢者アレク:

それなら心配いらないはずじゃ。

ディーネが持つ転移門ゲートの拠点を設置する魔道具で現在拠点を増やしておる。

その拠点を増やすためにもディーネには儂らと離れた行動を取らせておるからの。

それにの。儂らには【転移】という魔法での移動も可能だしの。


タイチ:

鉄道のことだけど作れなかったんだよ。

世界の脅威との戦いの後だったしね。

高速馬車の航路を作るだけで精一杯だったんだ。

僕はグランドワール王国、アンズはアズアン聖神国を作った訳だし、アレクとガリアは転移門ゲートや冒険者ギルドなどで使われている技術に大忙しさ。

その上に線路の設置や鉄道の開通なんてするほどの余力は無かったんだ。

崩壊しかかった世界を立て直すのに必死だったからね。


カスミ:

そうだったんですね。

そう言えば? また、私の考えをまた読んでいたのですか?


タイチ&賢者アレク:

・・・すまないmm


 緑の勇者様の元にはディーネさんがいるので一先ず安心です。

彼女と今代の聖女アンズ様が緑の勇者様の傍にいる限り、緑の勇者様が死ぬなんてことにはならないだろうしね。


 ディーネさんは賢者のクラスでありながら、剣神のクラス条件を充たしたゲームの世界流で言えば剣も使える魔法使いだからね。

 このメンバーに追加で戦闘職が加わっていれば更に安心出来る条件を充たすことになる。


 多分だけど、賢者アレク様とディーネさんは何かしらの方法で連絡を取り合っていると思う。

 距離が離れても有効なのかまでは分からないですが、念話なんてことも可能性としてあるからね。


 賢者アレク様がディーネさんが緑の勇者様の元にいると私に伝えた時点で既に緑の勇者様と合流した後なんだと思います。

 まだ、合流出来ていないならディーネさんを向かわせた理由なんて言わないと思います。私なら合流出来ていなければ言わないからね。


 今後は、緑の勇者様と今代の聖女アンズ様とディーネさんと私こと赤の勇者がパーティーを組んで世界の脅威と戦うんだと思う。

 せめて、私一人で世界の脅威を倒せるぐらいの力を付けないと私の予想では青の勇者様の時のように世界が滅びかけると思います。


 今代の聖女アンズ様では力不足です。回復役やサポート役って意味では十分だけど、本当の聖女アンズ様のような結界は使えないはず。

 この結界の力があったからこそ、青の勇者様のパーティーは生き残れたし、深刻なダメージを受けずに世界を守れたんじゃないかと思う。


 ゲームの世界では、主人公達とラスボスが戦う場面があるが、ラスボスは最後の最後まで全力を隠しているというか真の姿を残して戦って苦しい展開になって来たから真の姿になるって私としては遅い気がするが、まぁゲームだから仕方がないと思うけど、現実世界だと最初から全力で戦うのが筋だと思う。


 世界の脅威との戦いもきっと全力で戦って来ると思うと、私の結界だけでカバー出来るとは思わない。私たち以外へ向けられた力までを防ぐことまで集中出来ないと思うから。

 そんな攻撃を聖女アンズ様がカバーして、剣神ジョア様が私の動きをサポートしてなんて場面が眼に浮かびます。


 私の予想通りになったのなら、今代の聖女アンズ様では力不足となってしまいます。

 いつも不安になると心の何処かで誰かが「そんな事にはならないから大丈夫だよ。」という安心出来るような心が安らぐような声で語りかけて来ます。


 それが誰のか分からないですし、その声でいつも不安が解消されるのは間違いありません。この声の主を探そうとも思わないです。

 きっと誰かと分かれば声は聞こえなくなってしまうから・・・。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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