第62話 どれを選ぼうか?
新しい防具
熟練度稼ぎで私の防具が無くなってしまいました。
「忍者服」「賢者のローブ」「聖職者の法衣(神々しいローブ)」は忍者、賢者、聖女のクラスに就けるようになったので役目を終えて無くなってしまいました。
防具が無くなったので今は裸なの? と在らぬ疑いをかけられそうですが今は普段着を来ています。
普段着では戦闘で受けたダメージで直ぐに使い物にならなくなりますし、勇者装備は魔力の消費があるので対外的な普段の防具には使えません。
勇者装備は他の人に知られると不味いので他の冒険者さんと長時間活動を共にするとバレてしまいます。
そうならないようにディーンさんに防具の用意をして貰いました。
ディーネ:
カスミ様にはこちらを着ていただきます。
そう言ってセーラー服を手渡して来ました。白地に青色の襟がついたオーソドックスなセーラー服です。
スカートは襟と同じ青色でミニスカートです。元の世界仕様だと「水兵スタイルのセーラー服」みたいな色合いです。
「なりきり衣装シリーズ」の全てが無くなったので、代わりの防具として使って貰うために事前に用意してたんだそうです。
忍者服の下に普段着を着るように言った時には既に見越していたみたいです。
私の身体が小さいので特注の防具を作るよりはマジックアイテムの防具の方が用意するにも時間は掛からないし、防御力の面を考えてもマジックアイテムの方が都合が良いからです。
そうなんですよ。このセーラー服は実はマジックアイテムなのです。
青の勇者様が聖女アンズ様用に作らせたセーラー服を改良した物で、サイズ自動調整で装備する者を選ばないです。
聖女アンズ様と言えば、巨乳でしたから着れる服装にも当時は困ったのではないかと思われます。
防御力はフルプレートの鎧並みの防御力があり、軽装と変わらない着心地で動きやすそうです。
ただ、セーラー服は異国調な感じがする服装なのでこの世界の人は嫌うんじゃないかと思われます。
他の人が着ていない特別な服装はアリですが、短いスカートや目立ってしまうことを聖女アンズ様は嫌がったんじゃないかな。
この世界の人が着るスカートはロングかミドルタイプの物で、ミニスカートなんてありませんからね。
これはマジックアイテムなのでミニを履いてもパンツが見えることもありませんし安心です。
きっとオリジナルは下着とか見えたのかもしれませんね。
ディーネさんのチラチラと見る視線の先が気になります。
そこには、着ぐるみがたくさんあります。鳥、竜、牛、猫、犬、兎を可愛くデフォルメされた物です。
鳥の着ぐるみはペンギン。
竜はヨから始まる某ゲームのキャラ。
牛は白と黒の模様のホルスタイン柄。
猫は三毛猫柄で、犬は茶色のミミが垂れているぐらいで犬に関しては犬種は分かりませんでした。
兎はピンクのウサギでまるでアニメキャラのようなウサギです。
これらは、どういう意図があって集められた着ぐるみなのか分かりません。
私に着せようと考えたまでは分かりますが、どういう基準で選ばれたのかが凄く気になります。
これでは小さな子供が着るようなパジャマですからね。
まぁ、私が選らぶのはセーラー服一択ですけどね。着ぐるみを普段の防具として町を出歩くのは躊躇います。
可愛い感じの着ぐるみを選んでいるようですが、着ぐるみなんて誰も着ていないので恥ずかしいのと目立たないことを考えると駄目な気がします。
ー閑話休題ー
獲得していないクラスについて考えてみることにしました。
プチジェルスライムで熟練度を稼ぐ方法が使えるので、ここまで来たら色んなクラス条件を充たしてみようと思います。
剣士など単純な武器専用のクラス、魔法を使えるクラス
回復や治療などに関わるクラス、特殊クラスに忍者、聖女、賢者、盗賊とかもあります。
ゲームの知識に頼ると、騎士や聖騎士、鍛冶師や錬金術師や薬師などもありそうな予感がしますが、どうやってクラスチェンジ出来るかは分からないです。
鍛冶をすれば鍛冶師に就けるとか貴族に仕えれば騎士に就けるとかありそうですが、そういう理由で騎士にはなりたくないです。
魔王というクラスもどんなクラスなのか想像も出来ません。
特定の種族だけに限られたクラスだと私には目指せないですしね。
人を辞めてエルフになりますか? って聞かれても回答に困りますからね。
ディーネさんに色々と聞いてみたのですが、魔王のクラスは魔王に聞くしかなさそうな回答でした。
青の勇者パーティーの方々は私の力を貸して貰えるのでその時に聞くしかさなそうです。
鑑定があるなら鑑定士というクラスがあるそうです。
ただ、私の鑑定にはレベルが存在しないので鑑定士には就けないのではないかと思います。
グランドワール王国の王都の商業ギルドマスターであるラジンさんのように不動産を鑑定し続けた結果として不動産鑑定士というクラスや不動産鑑定というスキルもあります。
騎士は私が想像していた通りにクラスではなく、職業の方で騎士に就くと騎士のクラスに目覚めるそうです。一時的に騎士になるなんてことは簡単には出来ないので騎士は諦めるしかなさそうです。
鍛冶、薬師、錬金術も簡単に覚えるようなスキルではありませんでした。
鍛冶師は鍛冶を覚えてから熟練度で鍛冶師に、錬金術師は薬師の派生で薬師になって使えるようになる調合というスキルを使って、薬以外の物を作り出すと錬金術のスキルを覚えるそうです。
珍しいクラスは「なりきり衣装」のようにクラス解放条件を充たすマジックアイテムからなんてことも珍しくないのでランクSに挑戦出来るようになるしかなさそうです。
ディーネさんからは単純なクラスへのクラスチェンジ情報しか得られなかったです。
ダンジョンをクリアすると冒険者ランクアップが出来るそうです。
ランクDをクリアすればDランク冒険者にってこれは意味はないですが、ランクCをクリアすればCランク冒険者に、ランクBをクリアすればBランク冒険者にランクアップ出来ます。
これは、単にダンジョンをクリアするとランクアップ条件を充たすからだそうです。
Cランク冒険者がBランク冒険者になるには、Cランク依頼を三十回クリアするだったと思います。
ランクCをクリアする頃には脅威度Cや脅威度Bのモンスターの魔石もたくさん集まるはずなので、ダンジョンをクリアした結果が冒険者ランクアップに繋がるって意味だそうです。
Bランク冒険者へのランクアップは、冒険者ギルド本部で試験が必要なので、ダンジョンクリアだけではランクアップは出来なくなりますしね。
無理矢理の依頼クリアでランクアップを目指せない仕組みですから(;^_^A
こんなことを考えているとディーネさんから「限界突破するとSランク冒険者ですよ」とボソっと言われました。
ササっとランクSを目指しましょうという意味が込められていると思う今日このごろです。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




