第50話 領都イナフル ※
これにて第三章は終わります。
次章からは修行編が始まります。
ステータスの確認があります。
ここ領都イナフルはカズンワールの国境の砦に一番近い町です。
アズアン精神国とグランドワール王国間の国境を越えたい商人や冒険者のアズアン聖神国側の最後に立ち寄る町でもあります。
ここで最後の補給しなければカズンワールの国境の砦までは補給は出来ないですし、国境を越えてグランドワール王国に向かうにも同様な距離が求められるので、国境越えはしっかりと準備して挑む必要が出て来ます。
サラブ領から王都に向かう高速馬車で約十日ぐらいの距離を普通の馬車だと約三十日ぐらいの距離です。
私の体感ですが、砦からの馬車は高速馬車よりは遅いけど普通の馬車よりも早いって印象です。
砦からの馬車で約五日ぐらいだと普通の馬車では約十日ぐらい必要になるんじゃないかと思いました。
それぐらいの違いはあると思います。それに砂漠という寒暖差の違いの激しい地域なので動物の馬では厳しいようにも思えます。何か対策が可能な方法があるかも?
ここから南へ約四十日高速馬車で行けば、アズアン聖神国の首都アズアンに到着します。
このまま首都アズアンへ行って転移門でグランドワール王国へ帰るってのは聖神国を観光してからでも遅くはないと思います。
聖女アンズ様が元の世界絡みの人物である疑いを確かめたくて、聖女様所縁の地つまり首都アズアンへ行こうと考えた時もありました。
いつでも行けるからと後回しにしてたのに思わぬ結果にそれが実現可能となってしまいました。
東京から大阪や京都に友人の結婚式に参加して、そのままとんぼ返りして東京に戻るか時間に余裕があるから観光して帰ろうかと似ているような感じます。
なので、今回は時間に余裕があるし、突拍子もない出来事でこんな所にいる訳だから聖神国を多少でも観光して帰ろうと思う理由です。
取り敢えず、今夜の宿に【旨し】と書いてカナイ屋と呼ぶ変わった名前の宿屋を選びました。
ここの食事を守護騎士の方にお勧めされたからです。【旨し】という文字は勇者文字と言うそうで、意味は分からないそうです。
日本語で「うまし」と書かれているだけど意味の知らない人には記号ぐらいにしか感じないようです。
聖神国では青の勇者様が使っていた勇者文字と呼ばれる記号をその意味を知らずに使っているそうです。
勇者文字と言えばグランドワール王国に召喚された青の勇者様が連想されますが、勇者文字はその青の勇者様と関わりのあるグラドワール王国ではなくここアズアン聖神国で好んで使われていることに少し驚きを隠せなかったです。
部屋を四~五日ぐらい宿泊予定で借ります。
まだ、夕食などには早いので町の中の探索に向かいます。
教会で神の恩恵(ステータス)の更新と冒険者ギルドで付近のモンスターの情報や首都アズアン以外に楽しめそうな地域の情報などを集めようと思います。
砦には教会はなく神の恩恵(ステータス)の更新は出来ていなかったからです。
まずは、教会で神の恩恵(ステータス)の更新をします。
神の恩恵(ステータス)の確認は宿屋で用意して貰った部屋で確認をしました。
現在メインで使ってるクラスと聖女のクラスを比較してみました。
さすがに、聖女にクラスチェンジは目立ちますから部屋で行いました。
カスミール
レベル37
年齢:15歳
性別:女性
クラス:聖女
力:2,500
知恵:2,500
防御:2,500
早さ:2,500
運:2,500
魔力:2,500
生命:2,500
スキル:クラスチェンジ、鑑定、聖なる癒しの力、祝福
クラスチェンジ候補:剣士、斧士、槍士、盾士、戦士、火魔法士、水魔法士、風魔法士、土魔法士、光魔法士、闇魔法士、魔法士、魔法剣士、魔法戦士、回復魔法士、弓使い、短剣使い、刀使い、杖使い、槌使い、鎌使い、格闘家、盗賊見習い、聖女、勇者
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カスミール
レベル37
年齢:15歳
性別:女性
クラス:魔法戦士
力:370
知恵:170
防御:370
早さ:200
運:370
魔力:210
生命:370
スキル:剣術レベル6、槍術レベル6、斧術レベル8、盾術レベル5、初級魔法レベル5
※クラスチェンジ、※鑑定
※クラスチェンジ候補:剣士、斧士、槍士、盾士、戦士、火魔法士、水魔法士、風魔法士、土魔法士、光魔法士、闇魔法士、魔法士、魔法剣士、魔法戦士、回復魔法士、弓使い、短剣使い、刀使い、杖使い、槌使い、鎌使い、格闘家、盗賊見習い、聖女、勇者
※が付いた項目は他の人には見えません。
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これまでの実験の甲斐もあってクラスチェンジ候補が増えました。
砂漠でサボテンなどを狩ってもいたのでレベルも少しだけ上がっています。
聖女の能力値がただ事ではありません。
ここまま聖女のクラスで行動した方が良いようにさえ思えて来ました。
神の恩恵(ステータス)の確認が無事に済んで宿屋を出て直ぐのことでした。
カスミ:
あっ!
あぁあぁあぁあぁ~。
突然、足腰に力が入らなくなり立っていられなくなります。
何だかとてつもない巨大の力が、突如この世界に誕生したように感じたからです。
この世に終わりを告げてしまえるような圧倒的な力を持つ強者による力の放出。
たぶん、その者にとっては自然体なんだろうと思う力の放出を感じてしまいます。
私たちがこの町に到着した時に守護騎士の方に紹介された武器屋の店員さんが偶然居合わせていたので急に蹲った私を心配して介抱して貰えました。
聞いたところ、私以外は誰もそんなことはなく平然としていたそうです。
Aランク冒険者クラスの力を持った守護騎士の方、通りを行く馬車を引く馬、私たちが乗って来た馬車を引くダチョウのようなモンスターなども居たのに、私以外は誰もあの恐ろしい力の放出に気付かなかったようです。
今はもう感じなくなっていますが思い出すだけでも鳥肌が立ちます。
この感覚は魔の森で黒虎と対峙した時よりも強烈ですが、似たような感覚でもあります。
敵うはずのない存在の圧倒的な力に私は今度ばかりは絶望するしかありません。
???:
このままでは間に合わんかもしれんの。
無理矢理にでも連れて来るしかないかの~。
そんな声が聞こえると目の前が真っ白になりました。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




