第3話 基礎知識を学ぼう 職業とクラス
母さんのお勉強の続き
十歳になった子供は、神の恩恵(ステータス)を授かるそうです。
ステータスを確認出来るのは神様に関わるからか教会でしか出来ないそうです。
教会では傷付いた者を治療する活動、ステータスの確認や更新やクラスチェンジも行っています。
ステータスを手にした子供が冒険者ギルドで冒険者として登録出来るようになるには十五歳=成人になってからだそうです。
冒険者を目指す子供は十歳~十五歳になるまでに地元の支部で簡単な指導や狩りが出来るそうです。
狩りと言っても村や町付近でしか出来ないのですが、冒険者にならなくても子供がお金を稼ぐには丁度良い収穫だそうです。
この村では、冒険者になる子供=家業を継ぐ予定のない子供という認識です。
家業を継ぐような子供は幼い頃から家業の手伝いをして仕事を覚えるからだそうです。
別に冒険者にならなくても稼業を手伝う道を選んでも構わないんだとか。
冒険者になると冒険者カードを発行して貰えるが、ステータスのように詳細に書かれた内容ではなく簡易な内容しか記載されていないそうです。
神の恩恵(ステータス) 冒険者カード
カスミール カスミール
レベル1 レベル1
年齢:10歳 年齢:10歳
性別:女性 性別:女性
クラス:一般人 クラス:一般人
ランク:F
力:10 スキル:ー
知恵:10
守り:10
早さ:10
運:10
魔力:10
生命:10
スキル:ー
こんな感じに神の恩恵(ステータス)と冒険者カードではこのように表記されます。
各能力値が冒険者カードには表記されないことが大きな違いです。
ここで注目されるのは【クラス】という項目です。ステータスで得られたクラスと実際の職業が異なる場合があります。
例えるなら、剣士のクラスを貰った子供が実家を継いで商人になったなどです。
その者が実際に就いている職業(仕事)は、ステータスや冒険者カードには記載されないので確認することは出来ないそうです。
商人風の男性が「私は商人です」と言えば疑いはするが確認の方法がないそうです。
本当に商人の場合は商業ギルドで確認出来ますが、適当な職業を言われても確認することは出来ないって話だそうです。
商人というクラスと職業の商人のように同じ意味の持つこともあるそうです。
ステータスや冒険者カードの方では職業と言わないでクラスというそうです。
力や知恵などの各能力値と所持しているスキルによってクラスが決まるそうです。
スキルの項目に剣術レベル1を持っていれば剣使いのクラス、スキルの項目に火魔法レベル1を持っていれば火魔法使いのクラスが現れるそうです。
スキルがないと一般人=普通の人という扱いだそうです。
スキルがないからと言ってスキルがある者よりも劣っているって訳ではなく、スキルは簡単に手に入れることが出来ることもあるので気にするようなことではないそうです。
剣の素振り百回行って剣術レベル1を手に入れた者がいたそうですが、同じように剣の素振りを百回行っても剣術レベル1を手に入れられなかった者もいたそうです。
どうやら人によってスキルを覚える基準が異なるようなので、他の者が手に入れた方法を参考に独自に探し出すしかないそうです。
ー教会で行われるクラスチェンジー
剣術レベル1、火魔法レベル1を持つ人の場合
一般人→剣使い、火魔法使いのどちらかへクラスチェンジが可能
剣使い→火魔法使い、一般人のどちらかへクラスチェンジが可能
火魔法使い→剣使い、一般人へどちらかへクラスチェンジが可能
何かのクラスに就いている者は一般人というクラスにクラスチェンジ出来るそうです。唯一、クラスチェンジ先が存在しない一般人のみがクラスチェンジ出来ないそうです。
こうして母さんから、今まで出来なかった約四年分のお勉強を十歳になるまで詰め込まれました。
寝込んで衰えていた身体も元の身体になるようにと同世代の子供よりも厳しい毎日を送ることになりました。
私用に用意されている部屋にたくさんの本を持って行く母さんが「フ・フ・フ・フフフ」と時折不気味に微笑んだのが何だか恐ろしく怖ったぐらいしか覚えていないです(><)
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm