閑話 とある実験の研究レポート
実験結果のレポートです。
本文とは関係ないので読み飛ばして貰っても構いません。
ーとある実験の研究レポートー
人は生まれながらにスキルを持っているという説があります。
スキルには自覚出来ない熟練度のような存在があり、スキルが熟練度を得てレベルアップするとスキルを覚えます。
人がモンスターを倒して経験値を得てレベルアップするのと同じ感覚です。
熟練度という経験を得て、生まれながらに持っているスキルレベル0がレベル1になる=スキルを覚えたのではないかという説です。
レベルアップに求められる熟練度は人によって違いがあるようです。
これを数値化すると「1/100」や「1/1000」のような具合になります。
スキルがあるとクラスチェンジが出来るようになります。
クラスには必要な条件を充たすスキルがあるとクラスチェンジ出来るということです。
次に、魔法使いのクラスのような特殊なクラスチェンジする条件を持つクラスもあります。
魔法使いのクラスには、火魔法、水魔法、風魔法、土魔法、光魔法、闇魔法の中からスキルレベル1が三つあればクラスチェンジ出来ます。
でも、これはおかしなことです。
火魔法使いは、火魔法レベル1というスキルがあるから就けるクラスですが、魔法使いの条件を充たしていても火魔法使いで在り続けることが出来ます。
そうです。わざわざ魔法使いのクラスに就かなくても構わないってことです。
ここで、魔法使いのクラスは存在しなくても良いのでは?という疑問が生まれます。これは戦士、魔法戦士といった他の特殊なクラスであっても同じことが言えます。
先程にも述べましたが、スキルが熟練度を得てレベルアップしたからスキルを覚えたが正しい考えです。
では、こんな実験結果があります。
同じ人物がクラスの違いで得られる熟練度の違いを調べてみた結果があります。
火魔法レベル1、水魔法レベル1,風魔法レベル1を持つ人物で実験します。
実験①
火魔法使いに就いて、光魔法のレベル上げした時:レベル0→レベル1へ
魔法使いに就いて、闇魔法のレベル上げした時:レベル0→レベル1へ
実験②
火魔法使いに就いて、闇魔法のレベル上げした時:レベル1→レベル2へ
魔法使いに就いて、光魔法のレベル上げした時:レベル1→レベル2へ
同じ人物である為、レベルアップに必要な熟練度は同じです。
火魔法使いが、光魔法レベル1からレベル2へ、闇魔法レベル1からレベル2に至る熟練度は同じという実験結果があります。
火魔法使いが、光魔法レベル1からレベル2になるまでの光魔法を使用した回数を計測します。
火魔法使いが、闇魔法レベル1からレベル2になるまでの闇魔法を使用した回数を計測します。
この実験では、同じ人物であれば、同じ熟練度でスキルがレベルアップするという結果に至ります。
では、実感①と実験②の比較した結果です。
火魔法使いが、光魔法レベルアップに必要だった光魔法の回数を十五回とすると魔法使いが闇魔法のレベルアップに必要だった闇魔法の回数は十回であることが分かりました。
この実験結果から、火魔法使いが光魔法レベルアップに必要な熟練度と魔法使いが光魔法レベルアップに必要な熟練度は、魔法使いの方が優遇されているという結論に至ります。
火魔法使いが火魔法以外を覚えないし、火魔法を極めたら良いのでは? という意見もありますが、この実験では人の可能性を模索する実験です。
人類には、まだ未知のスキルやクラスがあります。
ある日、突然覚えたスキルやクラスで更なるクラスへの道が開けるかもしれません。
これは、飽くまで魔法使いのクラスが必要ないクラスではないことや新たなクラスへのクラスチェンジを否定するものではないということです。
現に、剣士+魔法士で魔法剣士というクラスの発生を知る機会を得ることが出来たのですから。
青の勇者 タイチ
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




