第32話 売られた喧嘩
理不尽な行為にかすみキレる
かすみとカスミは同一人物です。
ゴブリンの集落、ゴブリンキング、オークの集落、オークキングをどうやって倒したのか聞かれることになりました。
ここ数日で私がCランク冒険者でオークキングが作る大規模の集落やゴブリンキングが作る大規模の集落を私一人で殲滅したという噂を聞きつけてきたようでした。
カスミ:
あのう。どうして私の手の内を教えないといけないのでしょうか?
冒険者は自分のスキルや戦法など教えなくても問題なかったはずです。
カレン:
それは、お嬢ちゃんが不正をしているかもしれないからよ。
かすみ:
ふせいのぎわくですか?
カレン:
子供のように見える小さな女の子が、ゴブリンキングやオークキングが作る集落を一人で倒せはずがないのだからね。
かすみ:
それこそ。わたしはまだCランクぼうけんしゃですが、それいじょうのつよさがあるってしょうめいなのではないでしょうか。
わたしがつよいからキング級のモンスターをかれた。
ただ、それだけのことでは?
私には、ここにいる全ての冒険者を倒せるだけの力を持っている自信があります。
Sランク冒険者でも、レベル100を少し超えたぐらいのレベルで、能力値が約1000近い値でしかないです。
レベルは50までは比較的簡単に上がるが、それ以降は緩やかにレベルアップしていき、レベル100を超えられるかどうかはその者の素質。限界突破出来る力があるかどうかを試されるレベルです。
レベル100。これが人の限界。
限界突破出来た者だけがSランクを名乗れる冒険者の掟。
Sランクさえ相手にしなければ、私には十分な勝機があります。
つまり、ここにいる冒険者程度では私を止めることは出来ないのです。
ただ、聖女の力を使うことになるので、早々にこの王国から出て行く必要が出て来ますが(;^_^A
かすみ:
わたしがてのうちをあかせば、あなたがたはわたしにてのうちをおしえてもらえますか?
それならてのうちをおしえます。
それができますか?
そこにたっているあなたはどうですか?
そこのあなたはどうですか?
それともあなたはどうですか?
そう言って私を問い詰めるような勢いで聞いてきた全てに指さして「手の内を明かせば、お前も教えろよ」と言ってみます。
「「「「・・・。」」」」
皆さんだんまりです。それもそのはずです。
他の人に手の内を晒せと言いながら、自分は隠しておきたい人には何も言えなくなります。
カスミ:
王都のギルドマスターが言っていました。
『冒険者間では理不尽なことを言われるかもしれない。冒険者は力こそ正義な部分がある』と私はそれには同感です。
それに加えて『理不尽な目に合って悔しい思いをするなら、理不尽を覆せるだけの力を相手に見せつけろ』とも言われました。
今回の件はまさにその通りだと思います。
私には、あなた方全員を殺せるだけの力があります。
それでもここで殺し合いますか?
カズン:
何を?
ダニエル:
よせ。カズン、止めろ。
かすみ:
ちょうはつしたこちらもわるいですが、ぼうけんしゃならひみつにできるじしんのてのうちをあかせというのです。
ごじしんができないのにわたしにはさらせというのはすじちがいではないでしょうか。
カズン:
それなら、俺たちと決闘しろよ。
負けた方が手の内を晒すって条件でどうだ?
カスミ:
それこそ、四対一ですか? 五対一ですか? 私にばかり不利な状況で決闘をしろと言うのですか?
仮に一対一で決闘しても私が疲れるまで決闘が行われ、その結果、あなた方の誰かが勝利して決闘が終わる。
その上に私の手の内という情報が共有される訳でしょ?
そんな結果になるのが目に見えているのに私に決闘する意味があるとでもお思いですか?
もし、私が決闘をするなら、ランクEの最深部で私とあなた方の代表の方と二人で決闘したいです。
どちらも手の内を他の者に晒すことになりませんし、私は金輪際絡まれなければ文句は言いませんしね。
もちろん、私は代表の方を殺します。
情報漏洩されたら困りますからね。
アレン:
それだと俺たちが情報を・・・。
ダニエル:
よせ。それ・・・。
カスミ:
やっぱり私の手の内の情報が欲しかったんですね?
先程、私が提案した条件で決闘するならあなた方との決闘を受けます。
無理なら諦めて下さい。
ただ、ご忠告として。
こっそり隠れて私たちの決闘を見ようとするなら、その時は躊躇なく全員殺します。
さあ。どうしますか?
私は少し時間をおいて、例の冒険者さんたちに決断を迫ります。
ここでは無理ですが、ダンジョン内ならSランク冒険者でも勝利出来る自信があります。
多分、この方たちはBランクぐらいの冒険者。
私がCランクでオークキングやゴブリンキングを倒したと聞いたから、無理矢理にでも脅せばいうことを聞くだろうと思ってたんじゃないかと思います。
予想外の反撃に合い今に至るってところでしょうね。
どうしても自分たちが有利になり、私の情報を手に入れようと躍起になっています。
どうせ。私はソロ冒険者なのでダンジョン街から出て行っても困らないですしね。ランクSへの挑戦権を獲得出来る条件を充たすのに、ここのダンジョン街じゃなければならないってことではありませんしね。
他国のダンジョン街でランクSへの挑戦権を獲得すれば問題ない訳ですからね。
ー閑話休題ー
ー例の冒険者視点ー
ダニエル:
少し時間を貰えないか? 仲間と相談したい。
カスミ:
ええ。構いませんよ。ご自由にご相談下さい。
カズン:
どうする?ダンジョン内で決闘だぞ?
アレン:
どうすると言われてもな。
俺たちの代表が殺されるのを黙って見てはおれないから、俺なら隠れて様子見するな。
ダニエル:
でも、見つかれば殺されるぞ。
アレン:
見つかりっこないさ。俺は斥候系のクラスに就いているんだぞ。
俺らよりもランクの低い冒険者に、隠密を見破られて遅れを取るなんてあり得ねえ話だ。
カレン:
いつでも助太刀に乱入出来るようにしておきますね。
カズン:
ああ。決闘を受けよう。
ダニエル:
俺たちは決闘を受けようと考えている。
これから決闘の条件を詰めようじゃないか。
冒険者ギルドに立ち会いを求めて誓約書を作ろうか。
かすみ:
ええ。かまいませんよ。
ほんとうにしぬことになってもだいじょうぶですよね?
わたし。てかげんできないので、たぶんころしてしまうとおもうので・・・。
なんどもききますが、ほんとうにころしてもだいじょぶですよね?
こうして私と聖銀の矢という冒険者パーティーの決闘が冒険者ギルド立ち合いの元で行われることになりました。
権力を盾にして私を脅して、楽して他人の秘密を知ろうなんて許せないですからね。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




