第185話 中層 階層ボス
お約束
誤字報告ありがとうございましたmm
カスミ:
あっ。
ウ、ウソ~。
足元が急に無くなったような感覚に陥ると私は落下していることに気付きました。落とし穴のようなトラップに嵌ってしまったのです。これでは例の抜け道のようなことに・・・。
カスミ:
き、きゃ~
お、落ちる~
聖女アンズ様の力で、こういう落とし穴のトラップには嵌ることはなかったのです。それなのに落下ってどういうことなのかしら。
あり得ないようなことに混乱しながら私はグルグル回るようなウォータースライダーのより少し勾配がきつい所を落下しているよう感じます。
目も回るし、落下しているような感覚が気持ち悪いで最悪の状況です。
どれぐらい時間がかかったのか分からないですが、途中で気を失っていたようです。
気がつくと何処かの階層でした。
三十七階層からなので三十八階層かな?
女性冒険者:
大丈夫かい?
カスミ:
ここは?
女性冒険者:
ここか? 四十階層の安全地帯だ。
もしかして、カスミールちゃんかい?
カスミ:
はい。私はカスミールですが、本当にここは四十階層なのですか?
女性冒険者:
ああ。ここは四十階層で間違いないよ。
私たちは四十階層の安全地帯で待機している魔性の微笑みのメンバーさ。
三十七階層の安全地帯の直前から足を踏み外して、例の抜け道のように四十階層の安全地帯まで安全に? 落ちて来たみたいらしいです。
おしっこちびっていないか確認するように全身に触れて何処かおかしい所がないか確認しました。
(聖女アンズ):
カスミ。はしたないですよ。
(カスミ):
すみません((><)
途中で気を失ったのはグルグル回り過ぎて目を回してしまってたようです。
身体のあっちこっちに怪我とか無いか確認しましたが、痛い所とかも内容なのでどうやら無事なようです。
それにしても解せません。聖女アンズ様が落とし穴のようなトラップには嵌らないようにしてくれていました。
それを無かったかのように私はトラップに嵌ってしまったのです。そんな力があるのは神しかいない訳ですからね。
今頃は、私が落ちた様子で笑っているぐらいは想像が出来ます。
こんなことをするのは、ダイガの大森林のランクSで出会った神しか心当たりがありませんからね。
神にしてやられたのは、これで二度目なのです。
一回目は私がいえ山木新太郎がこの世界に来ることとなった落下事故の原因。
二回目は今回の落とし穴のトラップの落下です。
私に何か恨みでもあるのでしょうか?
これまで私と関わりなんて無かったはずですし、こうなるような原因を考えるとするならダイガの大森林のランクSで再開してしまったから興味を持たれたからしか思い当たりませんの。
カスミ:
何か特別な中層の階層ボスの傾向や対策ってありますか?
女性冒険者:
特には無かったはずね。
ランクSの中層の階層ボスなら脅威度Bだけど、知っての通りパルチ山のランクSのモンスターは何故かランクAと同等だからね。
次の階層ボスも脅威度Cのモンスターだから、特に注意しておくべきモンスターはいないね。
ただ、中層の試練と階層ボスが組み合わさるから多少は面倒な戦闘になるかもね。
中層の次は下層です。下層は砂漠エリアと聞いています。
下層の次が目的となる深層なのです。深層は森林地帯です。
砂漠エリアならカートで移動出来るから、移動速度が今より早くなることに期待したいです。
ただ、ダンジョンの仕組みかどうか分からないですが、短距離なのに時間がかかるなんて私にとっては良くないことが起る可能性がありますからね。
過度な期待はしないでおきましょう。
ー閑話休題ー
おはようございます。今日も元気なカスミールです。
今日の予定は中層の階層ボスに挑戦します。
昨夜は四十階層の階層に備えるのと三十七階層からの抜け道のような所から疲れを取るのに早めに休みましたの。
えっ? それって普段通りではないのかって?
そうですが、なにか?
中層の階層ボスは脅威度Cのモンスターです。
これまでの傾向から考えても脅威度C+のモンスターの出現も予想出来ます。
試練も重なると聞いているので、どんな試練になるかも気になります。
モンスターと試練を同時に相手にする訳ですからね。
三十階層のワニモグラのモグラ叩きのような感じであれば楽なのですが・・・期待は出来ませんよね。
結果だけ先に伝えると『階層ボス』と思われるモンスターはいませんでした。
意気揚々と階層ボスの部屋へと入って行きましたが、中央には普通のゴーレムとは思えないちょっと不思議な感じのゴーレムが設置されていました。
最初、ゴーレムが階層ボスを兼ねているのかと思いましたが違っていました。
『赤色』『青色』『黄色』『緑色』を順番に破壊すること。
『黄色』『緑色』『白色』『黒色』を同時に破壊すること。
この二点の内容がダンジョンの壁に大きく書かれていました。
赤色とはゴーレムの右腕が持つ大きな大剣の柄に赤色の宝石が付いていました。
おそらくは、この宝石を何かで破壊すると思います。その何かはまだ分かりません。
左腕は大きな盾を持っています。
盾の中央には、黄色の宝石があって、その上下左右には青色の宝石が合計四つあります。
青色の宝石を破壊してから中央の黄色の宝石を破壊するのでしょう。
最後の色の緑色が見当たりません。何処かにあるはずですが、大きな大剣と大きな盾が邪魔で見えないだけかもしれませんの。
順番に色の付いた宝石を破壊すると次の宝石が出現して同時に破壊すると何となくですが予想出来ますの。
ただ、そうではない場合もあります。
ゴーレムの後ろ側。私から見ればゴーレムの背中側が見えていないのです。
取り敢えずは、順番に宝石を壊すことにします。
破壊する行動していれば見つけられない宝石とかも見つけられると思います。
まずは、大きな大剣の柄についている赤色の宝石の破壊ですが、念のため聖剣に魔力に纏わせておきます。
ドラゴンもどきがいた階層も宝石=属性攻撃が必要でしたので、ここでも何かありそうですからね。
赤色の宝石に火魔法を纏わせて攻撃します。
三十五階層では反対の属性だった訳なので裏をかいて、赤色なら火魔法って感じで選んでみました。
間違っていても致命的なことはありませんものね。
最初からやり直し程度のことなので一番最初ぐらい間違えても大丈夫なの。
大剣の柄の部分に赤色の宝石があります。
剣ごと斬ってしまえば問題ないはず?
カスミ:
【斬鉄】
ゴーレムが持つ大きな大剣の柄の部分からスパっと斬れました。
次は盾についている宝石です。
中央の黄色の宝石に影響が出ないようにして先に四つの青色の宝石を斬ります。
もちろん、攻撃する時には青色の魔力=水魔法の魔力を纏わせていますよ。
盾を外周から削っていく感じで盾が小さくなっていきます。
最後の黄色の宝石を攻撃する時は間違えないように土魔法の魔力を纏わせて攻撃します。
ここまでは順調に三つの宝石を壊すことが出来ました。
見つけられなかった緑色の宝石も見つけることが出来ました。
えっ? 何処にあったのかですって?
三つ目の宝石を破壊するとゴーレムの胸元の中央にありました。大きな剣や大きな盾で見えなかっただけでしたの。
次の四色の宝石の同時破壊は聖剣では無理なので考え中なのです。
ゴーレムが最初の宝石を破壊されたことで変形してしまったからですの。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
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