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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第七章 パルチ山のランクS

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第182話 中層 三十三階層と三十四階層

二階層分です。

 おはようございます。今日も元気なカスミールです。

今日の予定は三十三階層の攻略を目指します。


 いつものように安全地帯を出るとこの階層の試練という名のパズルへの挑戦が待っています。


 三十三階層の試練は、どう説明すれば良いのか分かりませんでした。

何処かの闘技場のような石畳の上の中央に『魔法陣』があります。


 この魔法陣の上で「何も考えない」「何も行動しない」で三十分間滞在していることなんだとか。


 神に祈るってこのことだったのかもしれません。

釣竿でお魚さんが釣れるように神に祈るのかと思っていましたが、本当に神に祈るのはこの三十三階層だったのかもしれません。


 私が魔法陣の上に乗ると何処からか不思議な声が聞こえて来ました。


謎の声:

シレンヲカイシスルガジュンビガハヨイカ?


カスミ:

はい。始めてください。


 ただ三十分間、この魔法陣の上で何もしないで待てば試練を攻略クリア出来るとなると簡単だとお思いました。


謎の声:

シレンノシッパイヲカクニンシタ

モウイチドハジメルカ?


カスミ:

えっ? えええええ~。

何も考えていなかったし、何も行動していなかったですよ?

それでも駄目なのですか?

少し厳しすぎないですか。

もう一度、お願いします。


謎の声:

デハ、モウイチドシレンヲカイシスルガジュンビハヨイカ?


カスミ:

はい。始めてください。


 突然、階層が暗くなります。


カスミ:

えっ? 何が起ったの?

 

謎の声:

シレンノシッパイヲカクニンシタ

モウイチドハジメルカ?


カスミ:

・・・マジですか。

も、もう一度、お願いします。


謎の声:

デハ、モウイチドシレンヲカイシスルガジュンビハヨイカ?


カスミ:

はい。始めてください。


 今度は何処からか美味しいそうな匂いが漂って来ました。


カスミ:

お、お肉何処?


 私は匂いに釣られて周囲にお肉が無いか探してしまいました。


謎の声:

シレンノシッパイヲカクニンシタ

モウイチドハジメルカ?


カスミ:

マ、マジですかぁ~(><)

も、も、もう一度、お願いします。


謎の声:

デハ、モウイチドシレンヲカイシスルガジュンビハヨイカ?


カスミ:

はい。始めてください。


 どれぐらい時間が経過したのでしょうか?

たぶん、二十分ぐらい経過したと思います、後十分我慢出来れば試練の攻略クリアが待っているはずです。


謎の声:

シレンノシッパイヲカクニンシタ

モウイチドハジメルカ?


カスミ:

えっ?

どうして失敗したの?


謎の声:

シレンノシッパイヲカクニンシタ

モウイチドハジメルカ?


カスミ:

えっ、どういうこと?

もう一度お願いします。


謎の声:

デハ、モウイチドシレンヲカイシスルガジュンビハヨイカ?


カスミ:

はい。始めてください。


謎の声:

シレンノセイコウヲカクニンシタ

ツギノカイソウヘノミチヲヒラク


 三十分ぐらい経過すると試練のクリアを言い渡されました。

途中の試練の失敗って一体何だったのでしょうか? 未だに謎です。


タイチ:

今回の試練は『三十分間、何も考えない、何も行動しない』って訳だけど、ウソを吐かれても三十分間何も反応しなければクリア出来れたと考えれば、直前のはウソと考えることが出来るのさ。


カスミ:

試練が失敗したと言われても試練中だと思って、やる過ごせば良かったってことですか?


タイチ:

その通りさ。

カスミが試練を失敗したと思って声を出してしまった後、謎の声の『試練の失敗を確認した』が連続している訳さ。

本来なら、試練の失敗を確認したの後に続くのは『では、もう一度試練を開始するが準備は良いか』なのさ。

良~く考えてごらん。おかしなところがあったはずだよ。


 青の勇者様にそう言われて冷静になって考えてみると最後の方の何もしていないのに、何も考えていないのに謎の声に反応して試練を失敗してしまっています。

 心理戦に持ち込まれると思ってもいなかったのです。


 三十三階層の試練を攻略クリア出来たので次の階層へと進みます。

 

 三十四階層の試練という名のパズルは何でしょうか?

そう考えながら三十四階層に降りて来ました。


 『鑑定系のスキルを使わずに違いをのべよ』


 商品ケースみたいな物にスケルトンが二体います。

おそらく、スケルトンの違いを説明するんだと思います。


 鑑定系のスキルを使わないでスケルトンの違いってどう判断するのか分からないです。あれだけの数のスケルトンを倒して来たのですが違いが分かりません。


 これって男性の人骨から生前この男性は『スキンヘッド』『長髪』のどちらか? って答えるのと同じですか。


タイチ:

それは違うな。

分からないようなら少しだけヒントを出そうか。


 ①スケルトンソルジャー (脅威度D+) 

 ②スケルトンウォーリアー(脅威度D)

 ③スケルトンエース   (脅威度C+) 

 ④スケルトンガード   (脅威度B)

 ⑤スケルトンナイト   (脅威度A)

 ⑥スケルトンキング   (脅威度B+)


 青の勇者様からヒントを貰いましたが、私には違いが全く分かりません(><)


 普通のスケルトンがいないってことがヒントで分かったぐらいですの。

スケルトンは間違いなくいるはずと思っていましたが、そうではなかったようです。


カスミ:

六択でも分からないですよ。

せめて三択ぐらいじゃないと違いは分かりません。


タイチ:

三択にする訳ないだろ。

それだと答えを言っているようなものさ。

どちらかが違うってだけで殆ど答えなんだからな。


カスミ:

【天眼】


謎の声:

カンテイハツカエマセン


カスミ:

試しに天眼を使ってみましたが、天眼でも弾かれるのですね。


タイチ:

カスミには違いが分からないようだね。

そうか。カスミには見えないんだね。

仕方ない。答えを言おう。


 スケルトンの違いを判別する方法を教えて貰いましたが良く分かりませんでした。右側のスケルトンと左側のスケルトンには何度見ても違いがあるようには見えませんもの。


 これまでスケルトンの持つ武器や盾などからスケルトンの種類を判別していたのと毎回と言って良いぐらい天眼に頼っていました。

 だって、スケルトン自体に違いなんて分からないですもの仕方ありませんの。


カスミ:

見えないって何ですか?

 

タイチ:

僕にはモンスターの持つ魔力が見えるんだ。

アンズ、ジョア、アレク、ガリアも見えてると思う。

見えてないのはカスミだけなのさ。


 『うん。うん』と青の勇者様を肯定するように相槌を打っています。


 モンスターには脅威度があります。その脅威度とモンスターの魔石のランクは一致します。

 脅威度DのモンスターであればDランクの魔石を持っています。脅威度CのモンスターCランクの魔石と言った具合に脅威度と魔石のランクが同じなの。


 モンスターの強さが脅威度ですから、脅威度を感じることが出来ると魔石のランクを感じることが出来るに繋がるので例え姿が似ているモンスターであっても判別出来るってことなのだそうです。


 今回の試練の回答は『右側が脅威度C+のスケルトンエース、左側が脅威度Aのスケルトンナイト』という答えになるんだとか。

 脅威度Dと脅威度D+のような微妙な差は私には無理だけど、脅威度D、脅威度C、脅威度B、脅威度Aの違いぐらいは分かるように・・・と言われました。


 何か以前にも言われたような気がしますが、今の私には無理な行為だったようです。


カスミ:

右側が脅威度C+のスケルトンエース

左側が脅威度Aのスケルトンナイトが答えです。


謎の声:

セイカイダ

ツギノカイソヘトススムミチヲアケヨウ


 答えを教えて貰って正解したので何だか悔しいと思う今日このごろです。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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