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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第七章 パルチ山のランクS

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第166話 宝箱とモンスターの再登場 検証編

閑話ではありません。


ーお知らせー

このお話から行間を変えています。過去のお話も随時改定しています。

 何処で読んだのかまでは覚えていませんが、こんな実験を行ったレポートがあります。


 ーダンジョンのモンスターと宝箱は何処から?ー


 こんな感じのタイトルの本だったと思います。その本の中では行った実験と検証していました。

 この世界の謎というか不思議な出来事を・・・検証することが好きな人のようです。


 ダンジョンは謎に包まれた部分が多いです。

創世と建国の時代が現代の約千年前や約二千年前と言われていますが、それよりも古くからダンジョンは存在し、現在でもその謎は解明されていないというのです。


 そんなダンジョンの謎の一つに宝箱とモンスターは無限に湧き続ける? という疑問から検証した著者さんが残した本なの。

 宝箱とモンスターの再登場の仕組みは何度も考えるけど「これが正解だ」という結果には至らなかったの。


 階層にモンスター以外の誰も存在しないが一定の時間を過ぎた場合

モンスターと宝箱の再登場にはどちらの含まれている条件です。

 

 これを詳しく紐解いた検証なのだとか。


 例えば、十五階層を中心にその上下の階層の十四階層と十六階層。

こんな感じで任意の階層とその上下の階層でたくさんの冒険者さんに協力して貰ったのだとか。


 同一階層全ての宝箱またはモンスターを確認出来なくなるまでが理想だったんですが、どのモンスターや宝箱が再登場したかどうかの判定やモンスターを根絶やしにすることが出来なかったりと検証は出来なくて失敗に終わったのだとか。


 そもそも、こんなことを検証したのは誰なのでしょうか?


タイチ:

僕だよ。僕。


カスミ:

えっ? 青の勇者様が検証したの?


タイチ:

ああ。そうだよ。

「誰も見ていないからモンスターや宝箱が再登場する」とか「階層から誰もいなくなればモンスターや宝箱が再登場する」とか噂されていた情報を検証してみたんだ。

だけど、これは同時に満たせない条件だったので誰も検証のしようが無かったんだよ。


カスミ:

そうなのですか?


タイチ:

ああ。二十メートル四方の階層みたいに全体を見渡せるような階層なんて状況でもなければ、人の見えない範囲でモンスターや宝箱が再登場する場面の確認することなんて出来ないからだ。

マス部屋のような部屋が繋がっているなら扉の先は既に視覚外、何の隔たりのない空間で十キロや二十キロも離れた先まで人が見通せるはずがない。

ここパルチ山の洞窟のような曲がりくねった長い通路のようだと階層全体を見ることさえも出来ない。


カスミ:

そうですね。

何かしらの条件があって人が見えない所でモンスターや宝箱は再登場しても気付けませんよね。


タイチ:

そうなんだ。

それで僕は「人の見えない範囲で行われる」という結論に至った訳だが、どういう訳か人がいなくなれば行われるってことに解釈されているようなんだ。


カスミ:

「階層に誰も存在しないが一定の時間を過ぎた場合」が真実ではない?


タイチ:

ああ。そうだ。

いつの間にか何処かの学者が検証した実験結果が真実になってしまった訳さ。

強ち間違いではないのだが「人の見えない範囲で行われる」の説の方が正しいはずさ。


カスミ:

実験とか検証とかの著書が多いですよね?


タイチ:

あれ? 言わなかった?

元の世界では工場勤務の研究者兼技術職だったって言ったと思うけどな。


カスミ:

工場の機械を動かすだけだって・・・。

まさか、何処かの工場を誤って爆破してしまったのは青の勇者様ですか?


タイチ:

それは前に否定しただろ?

僕とカスミは生きていた年代に違いがある。

僕が生きていた時代にカスミはたぶん生まれていないと思う。

何処かの研究者が工場の爆発に巻き込まれて死んだというのはカスミが生きていた時代の出来事だから、そんな事故を僕は知らないからな。

僕とは別の研究者が実験に失敗して亡くなってしまったのだろうな。

僕を何処かのマッドサイエンテストにするじゃないぞ。


カスミ:

でも、研究職だったのでしょ?


タイチ:

いや。僕は技術職だ。

研究者ではあったけども、研究職ではなかったんだ。


カスミ:

実験や検証が好きな人って研究職って聞いたけど・・・。


タイチ:

それはカスミの勝手の決めつけだな。

元々、そういう方面が好きだったってだけだしな。


カスミ:

それってリケジョって奴ですか?


タイチ:

僕はリケジョではない。


カスミ:

リケジョって結局は何なのですか?

私の親とかも知らなかった言葉なんですよ。


タイチ:

理系女子=リケジョって意味さ。


カスミ:

そうだったんですね。


 青の勇者様と色々とお話しながら進んだので、もう九階層に到着しました。

何かに夢中になると時が過ぎるのを忘れてしまいますね(;^_^A


 この階層を過ぎれば十階層。

つまりは、パルチ山のランクSの上層のエリアボスのが待ち受けています。


 脅威度Dが一段階ダウンなのでエリアボスも脅威度Cから脅威度Dにランクダウンします。

 脅威度Dはオークとかなので脅威ではありませんね。あれだけ数を倒したオークなら余裕ですよ。


 エリアボスがオークと決まった訳ではありませんが、オークと同じぐらいの脅威度のモンスターに後れを取ることもありません。

 望めるなら雄牛ビップル=脅威度Eや大猪グレートボア=脅威度Dが理想ですね。お肉をドロップするモンスターだからが理由ですよ。私はいつでもお肉を望むのです。


タイチ

最近、キャラが変わっていないか?

「お肉」「お肉」を良く言うようになった気がする。

前からそんなだったか?


カスミ:

そうですか?

私としてはそうではないように思うのですが、青の勇者様がそう思うのならキャラが変わりつつあるのかもしれませんね。

そういうのって自分では分からないと聞きますし・・・。


 青の勇者様の余計なツッコミは無視してでもお肉をドロップするようなエリアボスであった欲しいですね。

 その前に十階層の安全地帯にいる冒険者さんにここのダンジョンについて気になったことを質問しようと思います。


 どんなことを聞けば答えて貰えるかな?

地図の提供の件でも分かったことですが、基本的に他人だけが得をしいいようにするの冒険者間では良くあることです。地図の情報を提供するって、これまでの手柄を無償提供する訳ですからね。


 おそらくは、国か冒険者ギルドと話合いが行われて協議し合った結果が地図という情報の提供だと思いますが、そんなやり取りがあったと知らない人から見れば地図(手柄)の無償提供ですからね。

 それでも利益が残るように秘密にした部分を残している訳ですからさすがと言えるでしょう。私なら暴露してしまいそうです。攻略してしまったダンジョンの情報なんて今後の私には必要ありませんから。


 それがランクSダンジョンで稼いでいる冒険者さんのやり方なのでしょう。

おそらくは、パルチ山のランクSに限らず他のダンジョンだったとしても同じことが行われるのでしょうね。


 私には欲が無いの?

いえ。お肉を追い求めるのは、私の欲だと思う今日このごろです。


タイチ:

・・・。

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ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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