第164話 合同説明会
説明会
おはようございます。今日も元気なカスミールです。
今日の予定は合同説明会に参加です。
今日は緑の勇者様の救援要請に応じた冒険者パーティーを集めた合同説明会の日です。今回の要請に応じた冒険者さんは全てがパーティーではありません。
冒険者パーティーで参加している人たちもいれば、私のようにソロで活動している人もいます。同じ冒険者パーティーだけど選ばれた冒険者さんっていう人たちもいます。
集められた人の中には同じ冒険者パーティーなのに全員が呼ばれなかったのは可哀そうかもと思いました。
選ばれなかった冒険者さんたちは、選ばれた冒険者さんたちが戻って来るまでの間、パーティーとして活動出来ない可能性があります。
ランクSに挑戦しているSランク冒険者パーティーではリーダーさんが緑の勇者様に同行するからと言って選考されて参加した訳だから同じことですけどね。
人数の規模が大きければ一人ぐらい抜けても問題なさそうですがパーティー人数が少ないとメンバーが抜けると後が大変なの。
各冒険者さんたちがお互いに挨拶ををしたり情報交換などを行っています。会場は人の話声でガヤガヤした感じになっています。
そこへパルチ山のランクSを管理する冒険者ギルドのギルドマスターが扉を開けて入って来ました。
それが「これから説明会が始まるぞ」という合図だったのか急に会場税対が静かになります。
ギルマス:
今日は集まってくれてありがとう。
これから緑の勇者様の捜索・救援を行う各役割を発表する。
既に各人には役割を説明はしているのだが、全体でその情報を共有し、お互いで邪魔しないようにして貰いたいというのが今回集って貰った理由だ。
先行・先発は攻略の幼女にやって貰おうと思っている。
ギルドマスターが「攻略の幼女」と言ったと同時ぐらいに全員の注目や視線が私に集まるのが分かりました。
身体のちっちゃい私ですが背の高い冒険者さんに囲まれていても何処にいるのか気付かれてしまいました。何故?
ギルマス:
先行・先発に攻略の幼女を選んだ理由は、その実績であるエルフル遺跡群のランクSの攻略と短期間だがタイガの大森林のランクSを最下層までの到達を冒険者ギルドは確認している。
ソロ冒険者で行われたことにも我々は驚きを隠せないが事実なのだ。
この功績と実績を以って我々冒険者ギルドは先行・先発を先行・先発を攻略の幼女に任せることにした。
エルフル遺跡群のランクSの攻略が知れ渡るのは仕方ないと思っていましたが、タイガの大森林のランクSの最下層到達まで知られているとは思いもしなかったの。
この二つの実績や功績ってだけで周囲にいる冒険者さんたちのざわめきは激しくなり、驚愕しているような感じの言葉も聞こえて来ます。
ギルドマスターが冒険者パーティーの順番や組み合わせをどんどん説明していっています。
事前に各冒険者さんたちに知らせている情報なので当事者はうんうんと頷くだけに終わり、それを知らなかった冒険者さんたちが驚いたような声を出しています。
ギルマス:
これ最後の紹介になるが、魔性の微笑みには最後に出発して貰うことになった。
これは、皆が何処かで迷っていないかやハグレたりしていないかや救助や助けが必要でないかとかサポートしながら進んで貰うことにしたからだ。
知っての通り魔性の微笑みはパルチ山のランクSの攻略中のSランク冒険者パーティーだ。
道中の安全地帯にも魔性の微笑みのメンバーが配置されているので、そこではアドバイスを受け取るなり相談しても構わないということだ。
食料や物資の輸送の問題もあるが、もし用意が足りなく不足しそうであれば量次第では提供も出来るそうだ。
もちろん、これは国の事業なので無料という話は聞いていると思うが、利益のために欲張るのは禁止とさせて貰う。
ギルドマスターからの今回の件の説明会は終了しました。
私の方も準備は完了しているのでいつでも出発が出来ます。
しかし、私を取り囲む人たちで身動き出来ません。
ロリコンですか? それともおまわりさんを呼ばなければならない案件ですかね?
ー閑話休題ー
冒険者カードを取り出して冒険者ギルドの職員さんに手渡します。
受取った冒険者カードを端末で操作してランクSダンジョンへの入場手続きを終えます。
確か、一階層は洞窟の階層と聞いています。
環境変化にだけ気を付けて行けば、簡単に進めると言われた階層なので問題ないでしょう。
パルチ山のランクSの一階層は初めてみるタイプのダンジョンでした。
洞窟と言っても通路のような感じで横道はなく、ダンジョンの壁や足元はごつごつした岩や石で出来ています。整えられたダンジョンの壁って感じではありませんね。
少し薄暗くて見づらいですが、気味が悪いという様子はありません。
何処かと置くでモンスターの鳴き声は聞こえて来ますが、その音量が小さく遠くにモンスターがいると思われます。
他の冒険者さんたちも準備が整い次第でダンジョンの探索が始まるので私はサッサと行くことにしましょう。
途中で追い付かれないようにしないとさっきのおまわりさん案件の人が来るかもしれませんからね。
隠密を使ってモンスターに気付かれないように進んで行きます。洞窟だからか一本道なので目の前にいきなりモンスターが現れるってこともありません。
横からモンスターに奇襲される心配もありません。遠くに見え始めたモンスターに注意しておけば良いだけなのです。
探知や察知のスキルは使っているからダンジョンの壁や天井に隠れているようなモンスターにも注意を払えます。
今の所はモンスターのモの字も見当たらないぐらい静かなものです。
魔性の微笑みからダンジョンの進行ルートを教えて貰っているので、その通りに進むだけです。
分かれ道に出るまでは地図は不要ですが、こんな便利そうな地図を貰っても良かったのでしょうか。
機密情報は隠していると言ってはいましたが、普通は自分たちが調査して情報なんて渡したくないはずですからね。
特別な報酬でも頂いているのでしょうかね。それとも一本道のルートだから機密にならなとかもありそうですの。
こんな感じでパルチ山のランクSダンジョンの一階層を進んでいますが、グルグルと回るような感じが方向感覚を狂わせて来るのだけは勘弁して欲しいの。
一本道なのに遠回りしているような感覚に陥るのですから不思議でなりません。
このダンジョンで最初に遭遇するモンスターがどんなモンスターになるか楽しみにしょうと思う今日このごろです。
評価やブックマークをしていただけると励みになります。
ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




