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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第六章 タイガの大森林のランクS

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第154話 深層 七十五階層と七十六階層の一日

お肉♪お肉♪GET出来たら嬉しいな♪

 おはようございます。今日も元気なカスミールです。

今日の予定は七十五階層と七十六階層に挑戦します。


 五がつく階層なので登場するモンスターに変化が訪れる階層です。

七十代の階層になってからは二階層ごとのモンスターが変化してるので今は日替わり状態なのです。


 いつのもようにカートで移動するのでカートをアイテムポーチから出して移動する準備を行います。カートも調子が悪い所もありませんし、燃料の魔石が不足していると言ったこともありません。

 十分な数の魔石は入手出来ているので燃料に関しては心配ありません。メンテナンスなども魔王ガリア様に行って貰っています。


 ・砂漠の羊(デザートゴート)

ヒツジさんです。羊のモンスターは脅威度B+です。グルグル巻きの角に特徴があります。状態異常攻撃を行って来ます。

 何故だか分からないです、グルグル巻きの角を見てしまうと混乱に陥るそうです。複数の冒険者パーティーを混乱で全滅しそうになったという噂のあるモンスターなの。


 注意事項に角を直視して見ないように言われていますが、いつの間にか視界に入ってグルグル巻きの角を見ているのだとか。見ないでと言われて見てしまうのも某芸人風のネタでも実行しているのかしら。


 ・砂漠の馬(デザートホース)

ウマさんです。馬のモンスターも脅威度B+です。立派な鬣と頭部には一本の角があります。一角馬はユニコーンを連想しますがユニコーンとは違う馬のモンスターです。

 本家のユニコーンは白馬ですが、砂漠のデザートホースはゼブラ柄です。シマウマさんと同じ模様ですよ。


 砂漠のデザートゴート砂漠の馬(デザートホース)は体長が四メートルぐらいのモンスターです。

 四メートルの体長のモンスターは脅威度が高くなると良く見かけるようになりました。一メートル程度のモンスターを見かけなくなったのは淋しいですね。


 ウマさんとヒツジさんはどちらもお肉をドロップするモンスターなのです。

馬肉うまにく羊肉ひつじにくはどちらも美味しいお肉です。私にとっては朗報ですの。


 これでは私に今夜は焼肉を楽しめと言っているようですの。

「ボア肉」「牛肉うしにく」「ドラゴン肉」「馬肉うまにく」「羊肉ひつじにく」とお肉をドロップするモンスターばかり最近見かけます。近い内に焼肉にありつける日が来るに違いありません。


 ・狂猿マッドモンキー

脅威度B+の珍しい猿のモンンスターです。


 後ろ足には水かきのように指と指の間に膜のような物があります。狂猿マッドモンキーは空中を変則的に移動するのです。

 たぶん魔法やスキルの類と思いますが、透明な足場を空中に作り、その足場から足場へと飛び移るように移動します。


 透明な足場なの目には見えません。足場がずっと残っているのか、飛び移った時に消してしまうのか分からないです。

 聞いた話によると作った透明な足場にぶつかってしまったとか。任意で消したり、残したり出来るのかもしれません。


 その足場から足場へと飛び移る光景から「空中の魔術師」という異名もあるモンスターなのです。

 見えない足場を自由に飛び回るだけでも面倒なのに、空中の魔術師という異名の通り魔法も使うのです。


 狂猿マッドモンキーは猿というよりはゴリラのようなモンスターなのです。

体長が四メートルもありますが巨体という訳ではありませんが筋肉質のゴリラそのものです。そんなゴリラのようなモンスターは器用に空中を飛び回るのですの。


 空中を飛び回る時に魔法を使って攻撃して来ます。

奇抜な移動方法と変則的な魔法攻撃をするので厄介な攻撃をして来るモンスターなのです。


 使って来る魔法も結構嫌らしい魔法ばかりです。

炎球ファイヤーボール」「氷球アイスボール」「岩球ロックボール」「嵐球ウインドボール」これらの魔法は何かにぶつかると破裂します。私が使う魔法とは明らかに違っています。


 【炎球ファイヤーボール】は私も良く使いますが、破裂するという魔法ではないのです。どちらかと言えば爆発する魔法です。

 炎で出来た球形の魔法が破裂するので周辺には破片が飛び散ったりするので危険でなのです。


 【炎球ファイヤーボール

十センチ~二十センチぐらいの大きさの炎の球です。

 対象に衝突すれば五メートルぐらいの範囲に影響を与える爆発する魔法です。


 「炎球ファイヤーボール

狂猿マッドモンキーが使う魔法のような物? 【炎球ファイヤーボール】と似ていますが、攻撃目標に衝突すれば、構成する炎の球が破片となって飛び散ります。

 爆破しないので【炎球ファイヤーボール】のように爆風の影響はありませんが、まるで散弾銃のような感じに破片が飛び散る攻撃なんだとか。


 破片が刺さってダメージを与える魔法? なのです。魔法に分類されるのかまでは分かりません。

 呪文を詠唱しているように思えないので無詠唱だったら魔法と考えられなくもないかもです。スキルに分類されると呪文の詠唱は必要ないですからね。


賢者アレク:

あれは魔法ではなくスキルじゃな。


 賢者アレク様がそう判断したのでスキルなのでしょうね。


 魔法とスキルの違いは簡単で、呪文の詠唱と魔力操作の有無が魔法かどうかの違いなんだとか。呪文を詠唱しない無詠唱があるので呪文の詠唱がない=魔法ではないと判断出来ないそうです。

 スキルの発動からその効果が表れるまでに魔力の流れや魔力操作の確認が出来ると魔法に分類され、確認出来なければスキルなんだとか。


 そう言われると【迅雷】や【水神】を使う時って呪文を詠唱していませんし魔力も使っていませんね。

 魔力を操作した覚えもありません。【迅雷】がスキルなので魔法と比べると分かり易かったのです。


 狂猿マッドモンキーは、見えない足場間を飛び移り、魔法のようなスキルを使って来ます。

そんな狂猿マッドモンキーが複数体で攻撃して来るとどうでしょうか。


 あっちこっちからスキルの破片が飛んでくるような場面を想像出来なくもありません。

 ソロで戦う私には面倒なモンスターと言えます。ソロでなくても面倒な気もしますが(;^_^A


 出来るのであれば戦闘は避けたいモンスター。見かけたらスルーしてしまいたいですね。

 それよりもお肉をドロップするウマさんとヒツジさんの方を優先して倒したいです。


 お肉をGET出来るなら面倒な攻撃をして来るモンスターなんてスルーしかありませんからね。優先順位はお肉をドロップするウマさんやヒツジさんなのです。

 お肉をドロップすれば美味しい焼肉が待っているのですから、私が優先しないはずがありませんもの。


 ここで残念なお知らせがあります。


 七十五階層と七十六階層を一つもお肉をドロップすることなく七十七階層への階段のある安全地帯に到着してしまいましたの。

 再度七十六階層の方へ戻ってお肉をドロップするまでモンスターを狩るには日を改めなければなりません。


 次の七十七階層へ進むか。七十六階層で戻るか。

どちらにするかを明日の朝に決めることになりそうです。


 お肉は捨てがたいですが、いつドロップするか分からないモンスターをいつまでも狩り続ける訳にはいかないので、ここは後ろ髪を引かれる思いでお肉を諦めるつもりです。


 お肉はGET出来たら良いな程度に抑えて、明日からに期待を込めて今日の活動を終えようと思う今日のこごろです。

 もちろん、食事はしてから寝ますよ。


 それでは、おやすみなさいmm

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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