第149話 深層 三日目は六十五階層
三日目
おはようございます。今日も元気なカスミールです。
今日の予定は六十五階層と六十六階層に挑戦します。
六十一階層・六十二階層を一日で移動して、六十三階層・六十四階層を一日で移動したので深層に入ってから三日目の朝という訳です。
無理はしないように進む予定です。別に急ぐ必要も急がなければならない理由もないですからね。
カートをアイテムポーチから取り出して移動の準備を行います。
五階層ごとに出現するモンスターに変化が訪れているの注意だけは怠らないようにします。
・レッドオーガとブルーオーガ
オーガは体長が三メートルぐらいもある筋肉質の人型のモンスターです。
体色は緑色で髪の毛は黒色です。
巨大な緑色のマッチョな人をイメージすると分かり易いと言われています。
人の身長は大きくても二メートルぐらいなのでオーガがいかに大きいかが分かります。
オーガより大きくなった人型のモンスターにはジャイアントは体長六メートルなのでジャイアントよりは小さなモンスターです。
人よりは大きく、ジャイアントよりは小さいがオーガの身長です。
レッドオーガは身体の色がが赤色のオーガです。
ブルーオーガは身体の色が青色のオーガです。
どちらもオーガなのですが、レッドオーガやブルーオーガになると脅威度Aになります。
本家のオーガが脅威度Cなので二段階も脅威度がアップしています。
大きな槌、ハンマー、棍棒など身体の大きさに合った武器で叩き付ける攻撃や横薙ぎの攻撃がメインです。
身体が大きいのでちっちゃい私には当たりづらいですが当たると痛いって感じですね。
・ジャイアント
身長が六メートルもある人って感じの脅威度Aのモンスターです。
ブルーオーガを大きくしたような体格で髪の毛は少し薄めで頭部には短いですが角があります。
・巨大一角兎
一角兎を体長六メートルぐらいにしたウサギさんの脅威度B+のモンスターです。
行動パターンは脅威度がアップしても相変わらずなのです。
・巨大猪
巨大なイノシシの脅威度B+のモンスターです。体長五メートルもあります。
ワンパターンの突進攻撃だけに悲しいモンスターです。瞬発力だけは優秀ですよ?
私は巨人の里にでも迷いこんだのでしょうか。
私の身長よりも平気で二~五倍もあるようなモンスターばかりなのでちっちゃい私にはとても大きく感じてしまいます。
巨大なモンスターばかりなので奇襲攻撃に警戒する必要がありません。
少し遠くても目立つ大きさなので華麗にスルー出来ます。小回りが利くカートだからこそなのです。
巨大猪だけは逃さず悪即斬なのです。ドロップアイテムにお肉が出るかもしれません。
脅威度の高いモンスターからドロップ出来る食材は凄く美味しいという噂です。オーク系のドロップアイテムも美味しいですが、ボア肉もきっと美味しいはずですからね。
見つけたら今夜は焼肉です。
ダンジョンの中で焼肉なんて匂いのする料理を行っても大丈夫なの? って心配もあると覆いますが、匂いに関しては大丈夫です。
安全地帯にいる間はモンスターに襲われることはありません。仮に、匂いでモンスターが近寄って来ても襲われる心配はないの。
これもダンジョンの謎の一つですね。安全地帯までモンスターが近寄って来ても認識されないので襲われることがない訳です。
遠くから飛んで来た物体が安全地帯の中に入ろうとする行為も防がれてしまいます。
例えば、雨が降るような環境では安全地帯の中にいれば雨に濡れることはありません。
冒険者の戦闘中の流れ矢が飛んで来ても矢が当たることはありません。魔法も同様に影響を受けないのです。
安全地帯の外から攻撃されないのは理解出来ますが、ブーメランのように手元に戻って来るような攻撃手段だとどうなるのか気になりますね。
安全地帯に防がれるのかな?
ー閑話休題ー
六十五階層と六十六階層の二つの階層で 巨大猪だけは見つけたら悪即斬して来ましたが結局ボア肉をドロップすることはありませんでした。
オーク肉に続いてボア肉にまで見放された気分ですの。
ボア肉が手に入らなかったと言っても焼肉の気分は無くならないので、六十六階層の安全地帯で焼肉しました。
私の周囲には六十七階層への階段がありますが、ここの安全地帯の下への階段は焼肉をする上で結構邪魔な位置にあります。安全地帯のど真ん中は止めてよ。
ボア肉で焼肉をしたかったのですが今日はオーク肉を使って焼肉です。
元の世界のように「焼肉のタレ」のような便利な調味料はないですが、私の好みは「レモン汁」で食べることです。
塩・胡椒で下準備をして焼きあがった後にレモン汁をかけて食べます。ダンジョン内では色々と調理出来るような環境ではありませんがシンプルですが私は好きです。
普段は簡単に食事しています。
オーク肉を焼いて食べるようなことは殆どありません。
アイテムポーチに出来上がった料理が熱々のまま入っているので、アイテムポーチから出すだけで直ぐに食事が出来ます。
用意している食事も町や村などの飲食店で購入した物ばかりなので、専門に料理している人が作った食事は私が作った物よりも美味しいです。
野外調理は私は苦手ですよ?
母さんに料理の仕方を教わっているので作れないことはありませんが、野営中の調理は手際が悪いので苦手なのです。
ヘタすると竃作りから始めるなんて場合もありますからね。
アイテムポーチで色々と準備出来るなら、完成した食事を持ち運んでも良いと思いましたからね。便利な物は使わないとね。
もちろん、私以外の人がいる所では保存食を食べますし、サンドイッチのような長期間保存出来ない物は状況に応じて食べています。
近くの村や町まで一週間もかかるのに、サンドイッチをマジックバッグから出していたのでは怪しまれますからね。
ダンジョンに挑戦する時に貸し出して貰っているマジックバッグも容量は無限に入りますが、時間停止するような高機能な物ではないので人目につくような場面だと保存食なの。
ダンジョン用に貸し出して貰ってるマジッグバッグは容量無限と重量無効の二つの効果が付与されています。
最下層にまで行ってマジッグバッグにはアイテムが一杯で持ち帰れませんでしたなんてことにならないような付与なのです。
ダンジョンの冒険者ギルドが盗難防止の付与を行っているので実質付与は三つです。
余りたくさんの付与を行うとマジッグバッグが高額な物となってしまうので手軽に購入出来るように付与は二~三つぐらいに抑えてあるんだとか。
高額なマジックバッグを作ろうと思えば作れないことはないそうですが、それでも付与の数は五つが最大だそうです。
これ以上はスキルレベルや技術が足りない職人には作れないそうです。
付与一つで金貨二十枚~五十枚ぐらい
付与二つで金貨四十枚~七十枚ぐらい
付与三つで金貨八十枚~二百枚ぐらい
金貨一枚が一万ゴールドなので元の世界の価格にすると百万円ぐらいです。
最低の付与で二円万円もするマジックバッグの何処が手軽に買える金額なのかは私に理解出来ませんでしたね。
勇者装備にアイテムポーチがあって本当に良かったと思う今日このごろです。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




