第141話 下層 四十五階層~五十階層まで
安全地帯
魔石は一つも残すことなく回収することが出来ました。
その数はなんと脅威の六百個超でした。正確には六百五個です。
魔石の数だけスケルトン軍隊がいたと思うと、安全地帯で待機している冒険者では無理があると思うのです。
それぞれの冒険者パーティーから出し合って合計五組の人数(三十人)が六百体のスケルトン軍隊を相手にするには無理というよりは無謀です。
それも普段組んでいる冒険者パーティーは二組つづ。人数の寄せ集めで何とか五組目を作っての対応なのです。
余計に無理があると思います。私で良かったと思いました。
スケルトンソードを二百本とキングの剣一本が今回のドロップアイテムでした。スケルトンたちが持っていた剣が手に入りました。
キングの剣はキング系のモンスターを倒すと比較的手に入りやすいのかな?毎回手に入れてるような気がします。
四十五階層ではスケルトンキング率いる軍隊 六百体
大量のスケルトンの軍隊は聖女アンズ様の力により一層されてしまいました。私の出番なしです。
四十六階層でもスケルトンキングの率いる軍隊 七百体
私はリベンジかと思ってしまいました。また、聖女アンズ様に有無を言わさず一掃されました。ストレス貯まっているのかな? と思うぐらいこの日の聖女アンズ様は怖かったのです。
二階層分を進んだぐらいで休みを入れないと私が持ちません。
毎回、聖女アンズ様が張り切るので大量の勇者の力が使われるからです。
四十七階層もスケルトンキングの率いる軍隊 八百体
これも聖女アンズ様が嬉々として一掃してしまいました。二度あることは三度あるを体験したのです。
四十八階層もスケルトンキングの率いる軍隊 九百体
さすがに、スケルトンの軍隊は見飽きましたが聖女アンズ様が嬉々として一掃してしまうので私の出番はありませんが、毎回勇者の力をごっそり抜かれるのここらで休みを入れないと私が持ちません。
下層に入ってからは一階層を三時間ぐらい使っています。十五キロぐらいなのにカートで移動しているのに三時間もかかっているのです。
三階層ごとに休んでいますが、さすがにこれだけの数のスケルトンを倒すのに聖女アンズ様が勇者の力をごっそり抜いてしまうので四十五階層からは二階層を一日で移動しています。
四十一階層~四十三階層間で九時間使って一日を終えます。
四十四階層~四十六階層で九時間使って一日を終えます。
四十七階層、四十八階層は六時間ですが一日を終えます。
四十九階層を安全地帯に向けて歩いています←今ここ
四十九階層はスケルトン軍隊の出現はありませんでした。
安全地帯にいる冒険者さんが定期的にモンスターを処理しているからかもしれません(適当)
それでも四十五階層からの集団戦はおかしいと思うのです。
スケルトン系のモンスターは合計で三千体もいたのです。魔石の数で確認したので間違いはありません。
どれぐらいの感覚で物資の輸送している冒険者さんが来るのか分かりませんが、三日~四日ぐらいでこんな数のスケルトン軍隊が湧くのは変です。
安全地帯の冒険者さんに真実は隠して大量のスケルトンが出たってことをそれとなく聞いてみることにします。
これまでのモンスターの出現したことが信じられないぐらい四十九階層ではモンスターを見かけません。
そんなことを言っていると見つけそうですが、先に安全地帯に到着したのです。
カスミ:
こんにちは~。
男性冒険者:
おお。お嬢ちゃんがカスミールちゃんだね。
本当にソロなんだな。
カスミ:
あのう。
四十五階層~四十八階層でスケルトンが大量に出たのですが何か知りませんか?
男性冒険者:
大量のスケルトンだって?
どんなスケルトンだったか分かるか?
カスミ:
スケルトンキングがいました。
男性冒険者:
スケルトンキング。
スケルトンガードも居たったことか?
スケルトンナイトは?
カスミ:
スケルトンキングとスケルトンガードはいました。
スケルトンナイトはいませんでした。
男性冒険者:
下層はスケルトンキングが出るような階層じゃないぞ。
エリアボスか階層ボスとして出るようなモンスターだ。
そのキング級が出てカスミールちゃんが無事だったってことにも驚きだ。
大丈夫だったか?
カスミ:
はい。その辺は問題ありませんの。
ただ、あんなに大量のスケルトンを見たのは初めてでして。
下層ではそれが普通なのか異常なのかを知りたかったのです。
男性冒険者:
エリアボスや階層ボスとなりそうなほどの大量のモンスターは異常だ。
下層だと良くて五~六体ぐらいのグループでさえも多いと感じるからな。
俺らが遭遇するなら一~二体ぐらいまでしか見かけないな。
カスミ:
そうなのですね。
異常事態で良かったような?
そんな気がして来ました。
男性冒険者:
いや。異常事態で良かったと思うなよな。
ヘタしたら死ぬかもしれない状況になるかもしれないんだ。
特に、カスミールちゃんはソロなんだから無理しないで行けば良いんだからな。
それでスケルトンキングは片付けたのか?
カスミ:
はい。危なそうだったので倒しておきました。
男性冒険者:
そうか。ありがとうな。
カスミ:
五十階層のエリアボスってどんなモンスターが出やすいとか何か傾向はありますか?
男性冒険者:
下層のエリアボスかぁ。
次はカメのモンスターだったような気がするな。
カスミ:
カメのモンスターと言えば、ランドタートルやグランタートルですか?
男性冒険者:
違う違う。
あんな狂暴なカメじゃない。
砂漠の亀というモンスターだ。
カスミ:
ランドタートルと名前が似ていますね。
男性冒険者:
ああ、そうだ。
名前が似ているがタイプの異なるカメだな。
脅威度事態は高くないモンスターだが、身体の大きさによって脅威度が変わって来るんだ。
確か、脅威度Bが素の脅威度だったはずだ。
脅威度Bの時のサイズは五メートルぐらいだったと思う。
それが十メートルになると脅威度B+になる。
二十メートル超になると脅威度Aと言った具合に大きくなるほど脅威度が増す。
ただ、比較的大人しいモンスターだから毒餌で簡単に倒せるんだ。
怒らせるとどうなるか分からないから怒らせないようにするしかないがな。
カスミ:
これが毒餌ですか?
大きいですね。
毒餌を見せて貰うことにしました。その大きさは凄く大きいとしか言えません。
紫色の怪しい食べ物のようですが、その大きさは三メートルぐらいあります。カメの口が大きいので一口で食べてしまうんだとか。
五メートルぐらいの砂漠の亀には、この三メートルの毒餌は大きすぎるので使わないそうですが、エリアボスに出るような体長二十メートルのだとこれぐらいが丁度良いそうです。
三メートルの毒餌は私の身長の二倍もあります。
そんな毒餌を一口で食べるようなカメさんに私も食べられてしまうのでは? と思ってしまいます。
狂暴なカメさんではないので食べられることや噛まれることもないそうです。
毒餌一つ分けて貰えるとのことですが、ちっちゃい私には運べそうにないのでお断りました。
冒険者さんも嫌な顔もしないで「カスミールちゃんの身体の大きさ忘れてたわ。ガハハハ」と笑っていました。
アイテムポーチを使わないと運べない毒餌は私には無理ですからね。
色々とお話も出来たし、明日は五十階層のエリアボス戦なので体調を万全にするためにもう寝ます。
おやすみなさいmm
評価やブックマークをしていただけると励みになります。
ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




