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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第六章 タイガの大森林のランクS

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第133話 上層 エリアボス

対エリアボス

 おはようございます。今日も元気なカスミールです。

今日の予定はタイガの大森林のランクSで初めてのエリアボスに挑戦する日です。


 昨夜も十分に休養を取ったので体調は万全なのです。


男性冒険者:

お嬢ちゃんは一人でエリアボスに挑むのかい?


カスミ:

はい。私はソロで活動しているので・・・。


男性冒険者:

そうか。頑張れよ。


カスミ:

ありがとうございます。


 そういって砂漠の中央に向かって歩いて行きます。

昨夜、私は十階層にいる冒険者さん全てに「私はカスミールと申します」と名乗って挨拶しました。なのに、お嬢ちゃん呼びです。


 カートを持ち込んでいるのは知られないようにしないといけません。普通のマジックバッグは入り口よりも大きな物は入りません。

 私のアイテムポーチは別ですが、王都の商業ギルドのギルドマスターさんのあの怪しんだ目は今で覚えています。


 後から聞いた話ですが、普通のマジックバッグにギルドハウスのような物は入らないと知って「やらかした~」と反省しましたからね。

 私のアイテムポーチが特殊なことは武器屋のおじさんに忠告されたように秘密なのです。


 十階層の安全地帯からエリアボス戦の様子は丸見えなのです。双眼鏡を使ってこちらを伺っていますしね。

 手札を見られないようにするのは今後の課題ですね。まぁ、ダンジョン上層のエリアボス(脅威度C)ぐらいのモンスターなら手札を見せる必要もないですけどね。


 聖剣も知られると不味そうなので変形させて腕輪にしています。手首には左に手側には青色のリストバンドと右手側には赤色のリストバンドを装備しています。

 私の意思で自由に変形出来ることを知った時は驚きましたよ。魔王ガリア様がね。


 私の装備は、セーラー服と両腕にそれぞれリストバンドを装備した姿です。

ヤマギワ村のレイラちゃんたちに使ってと予備の武器や防具は置いて来たので武器や防具の予備はありません。


(剣神ジョア):

武器ならこれを使え。


 剣神ジョア様から刀を借りました。刀剣の銘は「海神」というそうです。刀身は深い青色をした刃です。

 青色は青の勇者様の【カラー】なのでリストバンドの付いた左手か両手で使うと強化されます。


 そろそろ中央に到着する頃です。

事前情報で中央付近に近づくとエリアボスのモンスターが出ると聞いています。


 中央に近づくと中心からもくもくと砂煙が舞い上がります。ボスモンスターのスケルトンソルジャーの登場です。

 確か、スケルトンソルジャーは脅威度D+のモンスターです。六体のスケルトンソルジャーなので脅威度Cに届きます。剣と盾を装備したタイプです。


(聖女アンズ):

ここはわたくしの出番ですわ。

スケルトンならわたくしの力で一掃しますわ。

神よ。我が願いを叶え給え! 【浄化】


 聖女アンズ様の浄化の魔法でスケルトンソルジャーは浄化され消滅して行きます。浄化の魔法は光魔法レベル2ですから、浄化魔法が使えることが知られても問題がありません。


 スケルトンソルジャーが消滅して残ったのは脅威度D+の魔石が六個です。

魔石を回収して次の階層への階段を目指します。

 下への階段はボスを倒すと直ぐに見つかりました。理由は不明ですが、光っているので下への階段はここだと言わんばかりに主張しているのです。


 ボス戦前までは光っていなかったのでボス討伐の確認が取れたから下の階層への階段が現れたと考えるべきですね。

 エルフル遺跡群のランクSの場合だと階段のある部屋が施錠されていたのでしょうね。そこまでは確認していませんが、ボスを倒す=何らかのアクションが起きるのでしょうね。


 それにしても今後の戦い方を考えなければならなくなりました。

安全地帯で待機している冒険者さんに戦う様子を知られてしまうのですから、変な行動は取れそうにないですね。


 十一階層に降りてから青の勇者様に意見を求めます。


カスミ:

これって大丈夫ですか?


タイチ:

分からない。

誤魔化せるような? 誤魔化せないような?

そんな感じだな。


 右手に勇者の力を込めた状態を青の勇者様に見て貰っています。

聖剣に勇者の力を込める感じにすると赤い勇者の力が右手を覆ったようになります。左手の方は青い勇者の力が覆ったようになります。


 この状態でモンスターと戦えば格闘家系のクラスのような戦い方をすると思われそうです。

 

 誤魔化し方としては十分と思えますが格闘家系の下級クラスではこんな戦い方をしないそうです。

 上級クラスの拳聖や上位クラスの拳神と言ったクラスが使う技になるんだとか。


 ランクSに挑戦するような冒険者だから上位クラスや上級クラスの戦い方をしていてもおかしいことではありません。

 私の見た目が幼いので複数の上位クラスや上級クラスの戦い方はおかしいと思われるんだとか。


 若い冒険者でランクSに挑戦するような冒険者だと、特定のクラスに特化していると考えるんだそうです。

 上位クラスに就いていて且レベル100を超えないとSランク冒険者と認められないので、若い年齢=熟練度を稼ぐ期間が短いから、特定のクラスの熟練度を重点的に稼いだと考えられるんだとか。


 エルフのような長寿なら見た目が若く見えてもあり得る話ですが、人が若くして多数の上位クラスに就けるのはおかしいというのは常識だからです。

 勇者様のように特殊な事情でもない限り、【神の恩恵(ステータス)】は誰にでも平等なのです。

 

 誤魔化せると思っていましたが厳しいかもしれないのです。目ざとい人なら気付くだろうぐらいと思っていたいです。

 通信の魔道具があるので情報が共有されると思うので勇者や聖女に関係する情報だけは秘密にしたいですね。


 もう既に緑の勇者様は周知の事実です。赤の勇者である私というもう一人の勇者の存在が知れると面倒でしかないのです。

 勇者召喚とは関わっていない勇者の存在は今後トラブルを招く理由でしかありませんからね。


 十階層のエリアボスを倒したことで、タイガの大森林のランクSの上層の前半が終わりました。

 十一階層から上層の後半です。階層ボスのいる二十階層を目指します。


 一階層~十階層までの収穫は魔石だけです。モンスターが落とすドロップアイテムや宝箱の類は一切ありませんでした。

 魔石だけっていうのはちょっと残念な気がする今日このごろです。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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