第131話 上層 二階層
注意)グロ表現があります。
二階層です。一階層ではモンスターと遭遇いませんでしたが油断しないように慎重に進むとします。
十階層の安全地帯で待機している冒険者さんに情報を聞くことが目標です。
砂漠の中心付近=円形の中心付近を移動して、どんなモンスターに遭遇するのかや砂漠の特徴なども調べて行きたいです。
浅い階層で色々と試しておいた方が後々都合が良いなんてことに繋がりますからね。
移動はカートなので楽ちんです。高ランクの魔石が数個もあれば十分だそうで、エネルギーの消費も激しくないらしく殆ど補給は必要ないそうです。
低ランクの魔石だと交換と個数の問題が発生するそうですが、高ランクの魔石だから安定した出力を得られるんだとか。
それにいつの間にか日差し対策も用意されています。これで日中でも移動出来ます。
夜間が極寒の環境だとしても日中に移動出来るので移動時間帯に関しての問題は解決しました。
砂漠の砂の上も一度歩いてみましたが、歩くのに苦ではないのですが、長距離を歩くとなると大変そうだなと感じるぐらいにはって感じです。
移動手段を考えた時も最初に砂漠が五キロ、十キロと段々広くなって行くってことを聞いた時に直ぐに疲れるから無理だと感じました。
下への階段へ一直線に最短距離を進んでも三キロや四キロを平気で歩く必要があると事前に分かっているのです。
上層でこれぐらいの距離ですから中層、下層、深層へと進むごとにモンスターの脅威も考えると徒歩で攻略するのは私一人では無理なのです。
賢者アレク:
お主は天眼や探知系のスキルをもう少し有効活用したらどうじゃ。
カスミ:
そんなに使えていないってことですか?
賢者アレク:
そうじゃ。
天眼や探知系のスキルを使ってみると分かるはずじゃ。
カスミ:
あっ? そういうことですか?
賢者アレク:
そうじゃ。
下への階段のある安全地帯は魔力探知から外れる。
それを天眼で確認すると何の反応もない不思議な空間がぽっかりと存在することが分かるはずじゃ。
その反応の無い所が安全地帯、即ち下の下層への階段があるんじゃ。
お主は日頃から言っているが天眼と探知系のスキルの使い方がヘタじゃ。
それを何とかする方が先と思うぞ。
カスミ:
はい。分かりました。
賢者アレク様に天眼と探知系のスキルを併用することで確かに安全地帯と思われる魔力探知の影響が空間を見つけることが出来ました。
普段からここぞという場面にしか使っていなかったので指摘されたので反省します。
これで安全地帯に下への階段がある位置情報を探る方法を手に入れることが出来ました。
カートでの移動もスムーズに出来るようになったのでモンスターを蹴散らしながら進んでいます。
二階層は蛇のモンスターを見つけました。ランクSの上層は脅威度Dなので蛇のモンスターも、おそらくは脅威度Dですね。
モンスター数が増えると脅威度がアップするので脅威度Eの可能性はあるのかもしれません。蹴散らしたので数までは数えていませんからね。
蛇のモンスターは、正確には、脅威度Dの砂漠の蛇というモンスターでした。
砂漠の土の中に潜み、砂漠を移動する音を感知して近づくものを襲うモンスターです。
毒蛇の仲間でキバには毒があります。毒を持つキバで噛みつき、動けなくなってから捕食行為をするそうです。捕食=飲み込むだそうです。
類似したモンスターにはワーム系がいます。ワーム系は蛇のモンスターを違って即座に飲み込もうとするそうです。
大きな口が特徴で弱らせることなく一挙に複数の人を飲み込むんだとか。ワーム系は巨大なミミズで有名どころだとサンドワームというモンスターが有名なのだとか。
サンドワームと言えばダンジョンファンタジアでも有名ですね。
小さな個体でも口を開いた時の大きさは五メートルぐらいあり、大きな個体になると二十メートルぐらいはあるんだとか。口だけでもそんなに大きいのですからモンスター全体の大きさはかなり大きいのです。
サンドワームの小型個体で脅威度Bのモンスターです。個体の体長が大きくなると脅威度A以上にまで届くんじゃないかと言われています。
脅威度Aのサンドワームの個体の討伐記録はあるそうですが、それ以上の個体は未確認だそうです。
砂漠の中から突然飛び出して来る蛇のモンスターぐらいなら蹴散らしても大丈夫そうな大きさだったので蹴散らしましたが、ダンジョンファンタジアで見かけるような巨大なサンドワームぐらいもあればさすがに蹴散らすことは出来ないですね。
タイチ:
普通は避けるよね?
青の勇者様に指摘されました(;^_^A
砂漠の中にある安全地帯を天眼と探知系のスキルで探すだけなので階層をどんどん進めて行きます。
ここら辺のモンスターは脅威度が引くので相手にしなくても大丈夫です。宝箱も見つけたら開けるぐらいで探してまでは必要ありません。
本格的に宝箱を探すなら深層や最下層なのです。
深い階層じゃないと高ランクの宝箱が見つからないから、ヘタに労力を割くよりも効率が良いはずだからです。
Dランクの宝箱とSランクの宝箱ではSランクの方が良いアイテムを入手出来るからです。
Dランクの宝箱からは金貨十枚ぐらいで売却出来る装備やアイテムが手に入るそうです。
金貨十枚なので十万ゴールド。店売りだと約三十万~五十万ゴールドぐらいの武器や防具ってことなのです。
武器屋で購入出来るダンジョン産の武器の中では安い方ですが、低ランク冒険者が常備するには高額の武器や防具になるのです。
何処でも買えるような武器や防具の類より高く、ダンジョン産の中では安価なのです。
それにポーション類も上級回復ポーションのような貴重な回復ポーションも手に入りません。Dランクの宝箱だと良くて中級回復薬です。回復薬はポーションではありません。
私が住んでいた村では回復薬を使っていましたが、その回復薬の良い物です。塗るタイプの薬と言えばポーションと区別して分かり易いです。
ポーションは飲んだり、傷口に直接かけたりして使う液体の回復薬です。回復薬の方は傷口に塗るタイプで軟膏です。経口する薬ではありません。
薬草を煮詰めて作っているので飲めないことはありませんが飲まない方が良い薬です。
中級回復薬はポーションと同等の回復力はありますが回復するまでに時間がかかります。その分だけポーション類より安く手に入ります。
ヤマギワ村のような辺境の裏だと自分たちでも作れるので常備薬として重宝されています。
ポーションはEランクの宝箱から入手出来ます。Dランクの宝箱からも手に入りますが、この場合は中級回復薬の方が良いアイテムとされています。
同じ回復量なら使用回数が多い中級回復薬の方が良いアイテムと判断されるのです。
ポーションは丸一本全てを使い切ります。一回一本です。
それと同じ効果の中級回復薬だと五本分。塗り薬なので五人の回復に対応出来るってことですね。
市場価格は安くても五回使用出来る中級回復薬。
即効性のある使い切りタイプのポーション。
それぞれに棲み分けされているのでどちらが良いかまでは決められません。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




