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赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第六章 タイガの大森林のランクS

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第125話 休暇の終わり

旅立ち

 あれからレイラちゃんの欠損回復と私のSランク冒険者になったことへのお祝いがヤアギワ村で開かれました。

 私たち子供だけが開いたお祝い会ではありません。レイラちゃんの右腕の欠損は村のみんなが気にしていた内容でした。


 それとヤマギワ村からSランク冒険者が誕生したことも大いに喜ばれました。

村の大人の人もCランク~Aランクぐらいの冒険者で、Sランク冒険者になれるようなスキルの熟練度やレベルは稼げていません。


 それもそのはずです。週に何度か魔の森に出掛けて脅威度の高いモンスターや襲われると厄介になりそうなモンスターを排除しているだけですからね。


 ヤマギワ村をあげての祝い会で大変盛り上がっていますが、私たち十六歳なのでお酒を飲むことも出来ません。

 成人したからと言ってもお酒を飲めるのは二十歳からと決められています。


 これは青の勇者様がお酒は二十歳からだと言ったことが原因だとか。

どうして飲酒が二十歳からなのか、その理由や根拠なんて関係なく、青の勇者様が言ったからというだけで取り決めになってしまえることにも凄い権力が働いたのでしょうね。


 そんな訳で、お酒を飲まないでも色々とお祝いも無事に終わりました。

私はランクSへ向かう準備としてアンモルの町やメルビルの町を巡って準備を進めます。


 保存食を美味しく食べられる方法を教えて貰ったんだけど、それを活かせていないですが、美味しくするのは面倒なので普通に保存出来ない食料確保に駆け回っています。


 エルフル遺跡群のランクSから一度地上に戻った時にも食料の補給は行ないましたが、大量に用意するには時間が足りなかったので取り敢えずの量があれば十分だと控えめな量にしたので、これから向かうパルチ山の麓のランクSに行くまでに足りなくなるかもしれません。


 食料も直ぐには準備出来ないので、常に百日分ぐらいを確保はしています。一日三食食べるので三百食です。

 十日分でも三十食なので大きな町の飲食店で準備して貰わないと食料は手に入りません。


 ヤマギワ村で三十食もの食料を用意するなんて出来ないのです。

人口はあれから若い世代の狩猟団となった人たちが村に戻って来たから増えたそうです。


 それでも約七十~八十人ぐらいの村だそうです。村の主な食料は狩猟団が狩って来る動物からの物やモンスターが稀に落とすドロッアイテムからなのです。


 それ以外の食料は近くの町や行商の人から購入していたしりもします。野菜も作っていますが、魔の森近くということでモンスターの被害の関係で大量には作れていません。

 そうなのです。私に食料を売るだけの余分や余裕がないのです。


 自分たちの食事の分以外に冒険者さんに食料を販売するだけの余剰が足りないのです。飲食店を開いているのも一軒だけです。

 その店主もそろそろ引退か? と噂されているぐらいの高齢なので急にたくさんの食糧を作ってくれと言っても無理がありますし保存も出来ませんからね。


 三十食って飲食店なら簡単に出来るのでは? と思い勝ちですが、材料が手に入らないと作れません。

 

 アンモルの町→ヤマギワ村は馬車で八時間です。

 メルビルの町→ヤマギワ村は馬車で三時間です。


 食料は定期便と一緒に運んで来ます。たまに行商の人も食料を持って来ます。

定期便は電車みたいに人が乗る部分と物資の輸送の部分で分かれているので三両編成で運んでいます。


 アンモルの町→ヤマギワ村→メルビルの町までは十二時間になるので、朝早くにアンモルの町を出発しないとメルビルの町に到着する頃には夕暮れです。

 ヘタすると夜になってしまいます。メルビルの町からのルートも同様です。


 ヤマギワ村に物資はメルビルの町からは朝に届き、アンモルの町からは昼前に届きます。

 材料を揃えるのに時間がかかり、調理するのにも時間がかかるのでヤマギワ村では住民の食料以外の余分な大量の食料を用意することが出来ないのです。


 村のお祭りとかも事前準備なくは出来ません。

そういうのを関わったことがないので詳しくは分からないですが、父さんたち大人の人が忙しくしてたのだけは覚えています。お祭り楽しかったなぁ~。


閑話休題(話変わって)


 そろそろ、パルチ山付近のランクSに向かおうと思います。ヤマギワ村では凄くゆっくりし過ぎたと思いました。

 ランクSに行くことが面倒になり過ぎて魔の森で遊んだたら「休んでいる間が長いんじゃない?」と早く働けみたいな圧をレイラちゃんたちから受けました。


 緑の勇者様の御一行は団体なので、ゆっくりしか進んでいないはず。

いつランクSに挑戦し始めたのかは不明ですが、下層や最下層ぐらいまで行ってるんじゃないかな。


 さすがに、パルチ山のランクSが緑の勇者様によって攻略クリアされたらヤマギワ村にも情報が届くはずですからね。緑の勇者様の偉業ですから届かないはずがありません。


 ヤマギワ村からパルチ山方面の魔の森は、ウルブス領からパルチ山方面へ向かうよりも開けていません。

 これはウルブス領からランクSへ向かいやすいように開拓されているからです。それでも同じ日数で行けるってことはヤマギワ村からの方が単純に距離が短いんでしょうね。


 近くの町で食料を購入しているのとエルフル遺跡群のランクSの時の食料の余分もあるので予定よりも日数を使っても何の問題もありません。

 道が開けている方がパルチ山へ向かいやすいですから、このままウルブス領方面へ向かって進んでからパルチ山方面へ進路を切り替えても問題ないありません。


 ただ、魔の森では苦い思い出があります。

黒虎ブラックタイガーに襲撃された件とガルーダに連れ去られた件は記憶に新しいです。


 ガルーダに連れ去られた時は本当に油断していました。

ハンモックのような物を作って木の上で寝てたのに、エサと間違われたんだからある意味仕方がない? 今回はそうならないように注意しないとね。


(タイチ):

・・・。


 父さんから聞いた話ではパルチ山の麓までは約二十日ぐらい。

あの事件の場所より奥に行けば、補給部隊の形跡があるはずです。


 あの事件の場所って何処だったのかしら。

あの時は確か倒したウサギの回収を諦めて、風上へと向かう途中で黒虎ブラックタイガーに襲われましたが、具体的な場所は覚えていないような気がします。


 これってもしかして迷子?

いやいや、そんなことありませんよね?


 いくら久し振りの魔の森と言っても数年も経過していないんだからそんなのあり得ないでしょ。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

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