第114話 討伐完了
中二病(;^_^A
剣神ジョア様には私の身体を使って謎の存在の行動を出来るだけ封じて貰っています。
私と剣神ジョア様は剣闘技レベルが同じレベルでも剣神ジョア様の方が一枚も二枚も上手なのです。
だから、謎の存在の対応は剣神ジョア様に任せられるのです。
おそらく、この世界で最高の剣の使い手は剣神ジョア様です。青の勇者様ではないのです。
青の勇者様のパーティーの方々はその分野に於ける最高の使い手なのです。
普通なら戦闘中に戦闘以外の思考なんて出来ませんが、青の勇者様の考えで私という存在に青の勇者様パーティーという五人の魂が多重思考を成せるのです。
それもそれぞれが独立した行動を取ることも可能なのです。
賢者アレク様、聖女アンズ様、剣神ジョア様が謎の存在の行動を抑止していてくれているお陰で私や青の勇者様が今後を考えることが出来るのです。
聖剣に勇者の魔力? 勇者の力を流し込みます。そうすることで魔法剣のような効果を出すことが出来ます。魔法剣士系のクラスの魔法剣というスキルの応用です。
最初は勇者の力だから出来ないかもと不安でしたが、聖剣だから勇者の力に耐えることが出来ました。
勇者の力の効果が加わる訳なので謎の存在にも有効なはずですからね。
この勇者の力を他のことに使えると更に強くなれるのでは? と思った私は聖女アンズ様の結界や賢者アレク様の使う魔法に勇者の魔力? というようなものを使ってみることにしました。
こんな試みは初めてです。上手く私の予想通りに行くかは分からないですが試してみる価値はありそうです。
聖女アンズ:
この力はなんですか?
私の力とは異なる力が溢れておりますが、カスミが何かをしたのですか?
カスミ:
はい。
勇者の力を聖女アンズ様や賢者アレク様に使って貰おうと思って・・・。
剣神ジョア:
カスミの力はすげぇよな。
剣に勇者の力が加わることで凄く戦いが楽になった。
これが覚醒した勇者の力と思うと、本当にすげぇって改めて思う。
聖女アンズ様が使う結界、賢者アレク様が使う炎の壁に勇者の魔力が加わることで形勢が有利に働き始めます。
謎の存在の動きを阻害出来るようになりましたし、私たちの攻撃も有効になって来ています。
後は、止めとなる攻撃が出来るかどうかです。
聖剣が使えないのとエネルギーを溜める時間が無いので【天地】は使えないですが、それ以外で何か良い攻撃手段を考えなけれなりませんね。
剣神ジョア:
カスミ。
そんなことを考えてる余裕はねぇぜ。
私が止めを刺しても良いんだよな?
カスミ:
そんなことが出来るなら問題ありません。
剣神ジョア:
カスミの許可が出た訳だから、アンズこっちにも力を貸せ。
聖女アンズ:
分かりましたわ。
剣に結界の力を加えれば良いんですの?
剣神ジョア:
ああ。そうだ。
頼むぜ。
剣神ジョア様が私の身体を使って謎の存在に止めを刺すそうです。
聖剣を二本に分けて、右手には赤の勇者の聖剣を持ち、右手には青の勇者の聖剣を持って二刀流で構えます。
剣神ジョア様の二刀流の立ち振る舞いは本来の勇者はこうだと言わんばかりです。
剣には勇者の力がそれぞれに込められているので赤色のオーラのような物と青色のオーラのような物がそれぞれに対応する聖剣が放っています。
それもその様子はまるでダンスを踊っているかのような神秘的な舞を舞う乙女のようでもあります。
剣の達人の剣舞はまるで踊っているかのように見えると聞いたことがありましたが、それに誰もが見とれるぐらい神秘的な舞なのです。
聖女アンズ様の聖なる力、赤の勇者の赤い魔力、青の勇者の青い魔力が周囲に溢れているのに気づきました。 聖剣に込められた力が解放されたように感じます。
剣神ジョア:
天源流奥義 【動踊波海】
周囲に満ちていた私や青の勇者様や聖女アンズ様の力が謎の存在を傷つけます。
最初は小さな傷が徐々に切り刻まれることで次第に大きな傷へと変わって行きますし、私たちの力も謎の存在に纏わりついています。
上手く表現出来ませんが、砂嵐の中に立っているような状態で、砂の粒子が小さな刃物ぐらい鋭くって孫愛するだけでどんどん傷付いていってます。
止めとなって攻撃は見えませんでしたが謎の存在に止めを刺すことが出来たようです。最後まで謎の存在はどうして敗れたのか分からないような感じで消えて行きました。
剣神ジョア:
カスミ。
ありがとな。
久々に楽しく踊れたからな。
カスミ:
剣神ジョア様は「踊り子さん」ですか?
タイチ:
そんな訳ないだろ。
カスミ:
でも・・・。
タイチ:
武術の達人の演舞は踊りに近くなるのは知っているだろ?
ジョアも武術の達人だからなのさ。
ジョアは、この世界一の剣術の達人だからな。
「伝説の剣士」という二つ名を持っているからな。
カスミ:
伝説の剣士ですか?
剣神ジョア:
昔話は止めてくれよ。
もう、その名を知ってる者もいないんだ。
青の勇者様が活躍した時代では、伝説の剣士という二つ名を持っていた剣神ジョア様。
青の勇者様や聖女アンズ様や賢者アレク様や魔王ガリア様にも二つ名があったりして(;^_^A
謎の存在を倒した跡に魔石があったので、謎の存在は人ではなくモンスターに分類されるのかもしれません。
人には魔石は存在しませんし、モンスターには魔石が存在します。
人が亡くなった後に魔石が存在しないっていうのはこの世界の常識ですからね。
凄く昔に一つの町を焼き尽くすような大災害が起こったそうです。
その時の焼け跡から何人もなくなった人がいたそうで、その焼け跡から魔石は見つからなかった=人には魔石が存在しないと言われるようになった大災害があったそうです。
青の勇者様の時代よりもっと古い時代だそうです。
元の世界にも現代で使われている常識や知識には、元となる出来事や研究からの結果が常識や知識へと新しい時代に生きる私たちへと繋がっています。
世界で最初にリンゴが落ちる様子から重力を発見したとか飛行機を作ったとか爆薬を作ったとか。過去の人の功績があってこそ後世に伝わっていますからね。
謎の存在から魔石を手に入れましたが、剣神ジョア様から「まだ危険」という注意を受けているので、魔石を回収することは出来ていません。
【動踊波海】の余波が漂っているので、無闇に近づくと余波の影響で怪我をすることもあるんだとか。
聖女アンズ様の聖なる力が加わっているので結界を張って近づくこともしては駄目だそうです。それだけ危険ということなのでしょうね。
謎の存在を倒してしまえるだけの力がある訳ですから当然のことなのかもしれませんが・・・。
魔石の回収までに、もう暫く時間がかかりそうなので休んでおくと良いと言われます。
休みながらですが、結局は謎の存在は何者か分からなかったなと思いました。これまでに遭遇したモンスターで私たちと同じ人の言葉を使うモンスターはいなかったですからね。
それも人のようなモンスターだった訳ですから言葉が通じる可能性もあったはずです。まぁ、無視されましたが(;^_^A
移動出来るようになるまではゆっくりしようと思う今日このごろです。
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ーリメイク情報ー
終焉の起源をリメイクしています。
こちらの作品も宜しくお願いしますmm




