表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤の勇者 ~ちっちゃい聖女は伝説の勇者様?~  作者: エグP
第五章 エルフル遺跡群のランクS

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

118/269

第110話 進化の先は?

意外な事実

 三十体のゴブリンが全て色違いになってからも更にゴブリンを倒し続けています。このままだといつ終わりが来るのか分かりません。

 それでも次の階層への階段がある部屋に入れないのだからゴブリンを倒し続けるしかなさそうです。


 四十一体目ぐらいから少し変わったゴブリンがまたもや見かけ始めます。

色違いという見た目で直ぐに分かる変化でしたが、今度は体格が少し大きくなった? と思うぐらいの変化です。


 注意深く観察していないと分からないぐらいの体格の変化です。

久々に会った友人に「最近、ちょっと太った??」「そんなことないよ!」という会話が成立するぐらいの違いです。


 そんなゴブリンも最初の方の剣技が上手いとか魔法を反射するとか迅雷が効かないなんてこともなく単にちょっとマッチョになったような普通のゴブリンとは色が違うだけでした。

 

 ちょっとマッチョなゴブリンが六十一体目になった時に更に変化し始めます。

良く見れば黒色の体色が更に黒色ぽくなった気がするようになりました。


 そこからゴブリンが増えることがん無くなって徐々に減って行くに連れて、だんだんと強いゴブリンが増えて行きます。

 最後は、どす黒い身体をしたマッチョなゴブリンが一体になりました。


 それまでは、そこまで強いなとは思わなかったのですが、最後に現れたどす黒いマッチョなゴブリンだけは別格です。

 剣技は上手だし、魔法は反射するし、迅雷にも耐性を持っています。これまでのゴブリンは何かしらの私の攻撃が通じていたのですが、このゴブリンだけは簡単ではなかったのです。


カスミ:

何これ?


タイチ:

こいつは・・・まさかあいつか?


剣神ジョア:

確証はないが、おそらくあのゴブリンだ。


タイチ:

カスミ。

さっさと止めを刺すんだ。


カスミ:

えっ?

でも、どうすれば・・・。


聖女アンズ:

【防御結界】

危ないですわ。


賢者アレク:

神炎の炎壁(メルギドル)


タイチ:

あいつの動きはアンズとアレクが封じる。

カスミはその間に止めを刺す準備をするんだ。


カスミ:

分かりました。


タイチ:

多分、全力で使って問題ないはずだ。

任せるぞ。


カスミ:

空の【青】・・・炎の【赤】

【青】は空の力・・・【赤】は大地の力。

天地アメツチ】 天源流奥義 【ソード】


 天地アメツチで集めたエネルギーと剣技の合わせ技です。

天源流の居合斬りというべき技が【ソード】で使われるのですから高威力の技となるはずです。


 例のゴブリン【ソード】に一応対抗したようですが、その圧倒的なエネルギーと威力の高い天源流の剣技に耐えられなくなり消滅してしまいました。

 【ソード】がダンジョンの壁に与えたダメージは凄くて、その衝撃と大音量は(おそらく)はダンジョン内にいる冒険者にも知れ渡るぐらいだったんじゃないかと思われるぐらいでした。


 最後のゴブリンを倒した後には、魔石とカギが残されており、このカギを使って下への階段のある部屋の扉が開くと思います。

 これから先もこんな感じで強いモンスターが出るとなると大変だなと感じました。


 下への階段のある部屋に行くと、例のゴブリンを倒した後に手に入れたカギは使うことなく、下の階層へ行くことが出来ました。

 何かに使うためのアイテムだということは分かりましたが、今後も何かしらのアイテムを手に入れることになるでしょうが、その効果を把握や用途などに注意する必要がありそうですね。


 ダンジョン攻略のキーとなるアイテムの設置は、ダンジョンファンタジアにもありました。

 特定の階層を通り抜けるためのアイテムだったり、ラスボスの部屋の扉を開けるためのカギであったりと色んな場面で必要だったりと様々でした。


 それもアイテムの名称(鑑定結果)も抽象的なアイテムもあって、どれを何処に使えば良いのか分かりづらい設定でした。

 確か、「片腕のフ〇〇ス人形」だったかな? 特定の場所に設置することで完全体? 失われている腕が修復され、とある少女の像に修復されたフ〇〇ス人形を抱えさせると次の部屋の扉が開くという手の込んだ仕組みもありました。


 あの時は、色んな階層へ行かなければならなくて凄く面倒だったことだけは覚えています。

 四十四階層で片腕のフ〇〇ス人形を手に入れてから、二十五階層で腕を修復し、六十二階層でフ〇〇ス人形にしてから八十七階層のカギを手に入れるだったかな?


 普通に攻略してても見つけられるルートでしたが、攻略サイトを利用して、やっと攻略出来たというプレイヤーが多かったほど面倒な仕組みでした。

 既に攻略済みの階層へ戻ったり、特定の場所へ行くためには別のキーアイテムを集めなければならないとかだったはずです。


 こんなことが、ふと頭に浮かんで来るあたり嫌な予感しかしません。


カスミ:

あのゴブリンは何だったのですか?


タイチ:

世界の脅威さ。


カスミ:

世界の脅威?

あのゴブリンがですか?


タイチ:

厳密には世界の脅威となるべき存在というべきかもな。

僕らが封印した世界の脅威とは別個体さ。

あの黒いゴブリンが真っ黒なゴブリンになった時に人の手に負えなくなるそうだ。

真っ黒になったゴブリンは更に強くなって行き、やがて世界の脅威という存在にまで成長するらしい。

僕らはそう聞いたが、実際に強く黒くなっていくゴブリンを見た時、「世界の脅威」となるべくゴブリンなのか? と気付いてしまったんだ。

幸いにも、カスミがあの個体を消滅させたから世界の脅威となるべく個体ではなくなったから安心だが、封印された世界の脅威の復活と新たな世界の脅威という二つの存在が手を組めば大変なことになる。

それを未然に防げたってことなんだから良いんだ。


 倒せば倒すほど強くなっていくゴブリンが、まさか世界の脅威となるべく存在とは思いもしませんでした。

 あれ? 世界の脅威ってゴブリンなの? ゴブリンが世界の脅威となるべき存在って・・・。


タイチ:

僕らが封印した世界の脅威は、カスミが想像しているような存在じゃないとだけ言っておこうか。

確かに、最初は何の変哲もないゴブリンからだったが、世界の脅威がゴブリンだけではないとしたら?


カスミ:

まさか、世界の脅威の因子を持った存在が、ゴブリン以外である可能性もあるってことですか?


賢者アレク:

そのまさかじゃ。

儂らが確認している範囲だと、ゴブリン、オーク、ミノタウロス、ワイバーンなどのモンスターにもその存在が確認出来たんじゃ。

世界の脅威となるまでの強さは足りなかったが倒すことが出来たのじゃ。

そんな世界の脅威の因子を持つモンスターの集合体が儂らが封印した世界の脅威らしい。


カスミ:

それは、色んなモンスターが混じり合ったモンスターってことですか?


タイチ:

それは、ある意味間違ってはいない。


カスミ:

では、なんだったんですか?


 青の勇者様からは、世界の脅威という存在がどんなモンスターかは分からないという回答でした。

 それは、緑の勇者様や赤の勇者である私には伝えられないよう神が仕組んだ内容だからです。


 次代の勇者には、正しい情報が伝わらないようになっています。神が自力でなんとかするを望んでいるからです。

 人々の記憶にも残らない。世界の脅威を封印した当人たちにもあやふやな記憶しか残してはいません。


 今回のゴブリンは、世界の脅威と直接繋がらなかった情報だったから私に伝えることが出来た情報でした。

 でも、何故ランクSというダンジョンの奥深くにあのゴブリンが存在していたのでしょうか? 疑問が残ります。


 この先で再び遭遇する可能性の前触れなのでしょうか?

今の所は私の脅威となるモンスターではなさそうですが、更に強くなったモンスターに遭遇すればどうなるか分からないってことなのでしょうね。


 今後は気を付けなければならないと思う今日このごろです。

評価やブックマークをしていただけると励みになります。


ーリメイク情報ー

終焉の起源をリメイクしています。

こちらの作品も宜しくお願いしますmm

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ