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第83話

ふう・・・疲れたと一息ついてると


『次は我の番だな!!』


ああ、そうだった、ユキさんに教えないとな。


『では、さきほど見せたように落として軽く張ってアタリを待ちます、なければゆっくりあげてまた落としてアタリを待ちます、アタリはビクっと来るのできたら即アワセです』


説明が終るとすぐ開始しようとするユキさん。

俺は護衛の方に万が一の事を考えてもしアワセが成功したら引きずり込まれないようにそばについてあげてくださいと説明した。


ちなみにコブダイはコブ鯛とも言われることがあるが鯛ではなくベラである。

ベラは生きてる時もヌルヌルしてるが死ぬとさらにヌルヌルがひどくなるので食べる場合は出来れば釣った後も生かしておいて締めたらすぐ捌いた方がいい。

おれは釣り上げたコブダイの口からエラにかけてナイロンロープを通して結び直に海につけて生かしておいた。


しばらく落ち着くまではコブダイも来ないだろうとフジツボなどをくだいて撒いておく。

20分ほどたったがまだそれらしきアタリはきてない。

うーん、飽きてないだろうか?とユキさんを見てみたが楽しそうに竿先を見つつ俺が教えた通りの動かし方をしている。

たまに竿先がピクピクしてるがアレはエサ取りの小魚だろう、あげて見るとエビが結構齧られているのでこまめにエサ交換をして継続する。


更に20分ほど経っただろうか?ユキさんはまだ集中を保っている。

そして、その時は来た!

竿先がいままでのエサ取りのピクピクというアタリとは違いビクンと一瞬引っ張られた。


今ですと声をかけるよりも早くユキさんはそれに反応してアワセを入れた。

すると竿はひん曲がり弧を描いている。

あまりの衝撃と重さに教えた事を忘れてパニくってるようだ。


『ユキさん、まずは強引に一度巻いて海底から引き離しましょう!』


『そうだった!わかったのじゃ!』


ふんぬぬぬ!と唸りつつ格闘を開始した。

スタートダッシュが遅かったのでそこまで巻けなかったが海底からは引き離せたと思う。

すぐにコブダイの反撃で海底に引き込まれそうになっているが、護衛の方が前方におり万が一はなさそうで安心して見ていられる。


ドラグをフルロックまではしてないけどかなり締めてても糸がジーーと出されるのでこれも大きそうだ。


『とにかく今は竿を立てて踏ん張って我慢してください、すこしでも余裕が生まれたらちょっとでも巻いて耐えるを繰り返して行ってください』


もう必死で答えないがとりあえずは頷いたので冷静ではあるようだ。


『ふう、ふう、ふう、これはたまらんな・・ハマチが可愛く感じるの』


巻いては糸を出されの一進一退を繰り返していくこと10分。

ついに海中に魚体が見えてきた。

向こうも最後の抵抗とばかりにもぐろうと糸を引き出していく。


『一瞬魚体が見えたのでこの反抗が最後だと思います、あわてず確実に仕留めましょう』


座り込むように耐えているとジーーとでてた糸が止まる。

それに合わせてリールを巻いていく。

そしてついに海面までコブダイを引きずり出した。


『もう大丈夫です、そのままをキープしててください』


タモ網を入れてコブダイを救い引っ張り上げる。

さきほどよりかは小さいが70cmオーバーのコブダイだ。


『うーーーーーーー、やったのだ!!!我の勝ちなのだ!』


メジャーを渡してあげてたも網からコブダイを取り出し長さを図る。


『74cmなのだ!お主のには負けておるが大物なのだ!』


へろへろになりつつも嬉しさのあまりピョンピョン跳ねているユキさんを俺と護衛は微笑ましく見守るのだった。

ブクマ&評価ありがとうございます。

体調くずして色々大変でした。

ついにコロナ来てしまったかと思いましたがコロナの症状もなく検査も大丈夫でした。

どうやら年始疲れだったようです。

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