第79話
エルフの王族一団が到着し会談する日程が決まった。
何か特別な準備をすることもなく綺麗な恰好で会えばよいとの事だ。
何故かワタツミも連れてこいとの事らしい。
そしてキシさんから失礼がないようお願いしますねと念を押された。
んーそんな無礼な態度取ったことないし、ここまで言われるって事は王族でも上位の人が来たのかな?
そして会談の日がやってきた。
ジンさんのお迎えの元にワタツミを連れて城へと赴く。
ワタツミはブラッシングを掛けてツヤッツヤの毛並みにしてるし、俺も一応髪などを綺麗にカットしてもらい身だしなみを整えた。
キシさんの案内の元今まで一度も来たことない部屋前まで来た。
『この先のエルフの方々がおられます。はじめ殿だけと対面したいとの事ですのでここからはおひとりで』
えっついて来てくれるんじゃないの?
『向こうの要望でどうしてもとの事でして・・・・』
俺の顔色を読みそう説明してくれる。
ふう・・・まあそれなら仕方ないか。
『まあ俺にはお前がいるもんな』
とワタツミの軽く頭を撫でてやる。
嬉しいだけか、任せろとでも言いたいのか俺の足へ頭を擦り付けてくる。
ドアを開けてワタツミを連れて入ると中には綺麗な机がありそこに3人のエルフ?がいた。
中央に座ってるのが王族の方かな?その両隣になんか凛々しい二人が立っている。
『こちらへ』
俺が棒立ちしてるので呼び寄せられ対面にある椅子へと行きかける。
着物のような物を着こみ頭になんかベールのようなものをかぶっているので顔は見えない。
『やはりお主らだったか、ふふふ、お主の相棒はきづいているようだぞ?』
なんのことだ?相棒ってことはワタツミ?と見てみると尻尾を振って興味津々な感じになっている。
んー???
『くくく、気づかんか、ほれ、これでどうだ?また会ったな!』
ベールをまくり上げて見えた顔には覚えがある。
先日公園であったエルフだ。
『え、先日の方ですか・・・?』
『そうだ、名乗ってなかったな我はユキと言う。エルフ皇国女皇のユキだ、よろしくな』
と名乗ってニヤっと笑う。
んーと・・・まあ確かに王族といえば王族だが女皇ってそのトップじゃねーか!キシさん・・・説明不足ですよ・・・。
『はじめましてじゃないですが、ハジメと言います、宜しくです、それで俺にどういった用なんでしょうか?』
『うむ、色々あるのだが、まずははじめは五郎の世界から来たそうだな、五郎から聞いた世界がどのようになったかまずは聞いてみたい』
ん?五郎さんから聞いた?五郎さんて500年前にこっち来て長生きしたとしても400年前うらいに無くなってるはずで・・・・?
『あの五郎さんに聞いたとは?たしか五郎さんがいたのって400年前で・・・・』
『ん?そこらへんの事は伝わっておらんのか?我は五郎達が戦争後ジパングを立て直す時にエルフ皇国と国交を結ぶ時からの付き合いじゃぞ?』
え、ってことはこのどうみても20代にみえそうなこの女皇さんは500歳以上・・・っとかんがえてるとさっきを感じた。
『お主、何やら良く無い事を考えてないかの?』
『いえ、滅相もありません!』
女性は何歳になってもって奴だな。
『では五郎さんが居なくなった時期からの日本の事を説明していきますね』
俺も若返ったとはいえ五郎さんに近い年代だからな。
記憶にある限りの情報を総動員して日本の歴史を説明していった。
やっとヒロイン候補?登場です。
最初のテロップではビャクがヒロインでしたが元気いっぱいな釣りっ娘として書いた方がいいかなと思いかなり変更しました。




