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第75話

王妃様の大物釣りに僕も私もと盛り上がる子供達。

おい、君達、今日はカニ釣りがメインだって事忘れてないかね?


『おーい、そろそろ30分経つしカニ仕掛け上げていくぞー』


あ、そういえばな顔をする面々。

海面から巻き上げるときにカニが網から外れポロっと落ちることがあるので一人ずつ上げていき俺はタモ網で補佐することにした。


一人目の場合。

余り重さを感じていないようで簡単に巻いていっている。

これはハズレかなと思ってるとエビが数匹と小さいカニが掛かっていたのでタモ網で仕掛けをすくい上げる。


『これがクルマエビでこっちが今回のメインであるカニって生き物だ。ただしまだこれは赤ちゃんサイズだから逃がしてやろうな』


『わかったー・・・・次はもっと大きいの釣れるといいな』


二人目の場合。

さきほど同様そこまで重さを感じてないように巻いていっている。

海面にみえた網仕掛けにはこちらもエビがいる、そして手のひらサイズのイシガニも見える。


『良いサイズのイシガニだな、美味しいぞー』


たも網ですくい足根元を掴んで子供に見せてやる。

カニがキシャーとハサミを振り上げて威嚇している。


『うわーなんかすごい振り上げてるね』


『ああ、怒って威嚇してるんだぞ、このハサミに挟まれたらめっちゃ痛いから触る時は注意ね』


三人目の場合。

巻き上げるも何もかかっておらず。

あ、やばい、今にも泣きそうだ・・・・。


『サバにイジったような跡があるから惜しかったんだ!次は釣れるさ』


『うん・・・わかった』


なんとかセーフ。


四人目の場合。

巻き上げてる最中に竿先がビビッと振動が来ている。

これは何か魚かなと見ていると大きめなカサゴが網に絡まっていた。

サバの切り身とかでも釣れるからサバの血によってきて絡まったのかな?


『カニじゃなかったが良いサイズのカサゴだったよ』


『うーん、残念・・・次こそ!』


五人目の場合。

お、竿が結構曲がってる、これは大物来たか?

んー網仕掛けに見えるのは手のひらサイズのイシガニだがこんなに竿曲がるかなとすくっていると裏側にもう一匹いたようだ。

嬉しそうにカニを見ていたので


『2匹いたんだな、持ってみるか?』


『持ってみたい!・・・けど大丈夫かな?』


俺は一匹持ったのを見せてどこも持つか教えて、カニを一度降ろしハサミ部分に糸を巻きつけて安全確保をする。

危ないと思えば地面に落とせばいいと注意しておいた。


『おー、なんかすごくカッコいい!』


ムフーと鼻息荒く持ててご満悦なようだ。


ビャクの場合。

巻き始めると同時に竿がしなって行くが・・・・一瞬おお!となったがどうやら岩場に網が引っかかてるようだ。


『うう・・・無念なのだ・・・』


ビャクから竿を預かり、しゃくったり緩めたりなどして引っかかりを外す。

と、何やら掛かってるらしく暴れてる感触が伝わってくる。


『ビャク、これ何か掛かってるぞ!ほら巻いていけ』


ションボリしてたビャクだったが


『わかったのだ!』


気合を入れて巻いていく。

竿がかなりしなりたまにビクンビクンと振動している。

なんだ・・・これ。

ビャクはうーと唸りながら一生懸命巻いていく。

そして網仕掛けが見えてきたのだが・・・・おいおいまさかあれって・・・。

たも網ですくいあげ網仕掛けには巨大なイセエビがかかっていた。

これ日本でも大騒ぎになったクラスを超えてないか?まあ海外の化け物クラスとまではいってないがな。


【名:イセエビ 毒なし 食用可】


『おーやったなビャク、これはイセエビといってエビの王様みたいなエビだぞ、そしてめっちゃ美味しいぞ』


『やったのだー!!』


大喜びしてるビャクに両手でエビを胸辺りに持たせてシャシンを撮って行く。

その後に計ってみると長さ47cm、3、6kgととんでもない大きさだ。

くーー、こんな大物俺も釣り上げてーなー。


王妃様の場合。

ビャクには負けませんよ!と気合を入れて巻き始める王妃様。

巻き上げると竿がしなっていく、ああこれも引っかかったのかなと思ったが巻き続けている。

あれ?これはまた大物か?

網仕掛けに見えるのは大型の青っぽいワタリガニのガザミだ。

この人ほんまにひきが強いな、本命中の本命じゃん。

タモ網ですくいあげて見るとガザミだけじゃなかった。

手のひらサイズのモズクガニも2匹いた。


【名:ガザミ 毒なし 食用可】

【名:モズクガニ 毒なし 食用可】


『どうかしら?』


結果を楽しみに待ってる王妃様。


『2種類ともとてもおいしいカニですよ』


胸前で手を握りやったわと喜ぶ王妃様。


これが一投目の結果だ。


『じゃあ、エサを新しく付け替えてまた投げ込み入れよう』


俺の言葉で行動を始める面々。

皆が投げ込んだらそこへ使い終わったサバを刻んで投げ込んでおいた。

これで集まりやすくなるはずだ。


『さて、また根魚釣りして時間を潰そうかね』





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