第59話
家へ戻ってきたが子供たちはまだ眠ったままだ。
ワタツミなんか鼻提灯膨らませて暢気なものだ。
買い込んだ食材を家にいたみんなで運び込み子供たちを送って行こうと思ったがチーズインハンバーグやチーズイントンカツをお土産に持たそうと思いジンさんに子供達を見てもらってて俺は料理をすることに。
サージャはいなかったがルカがいたので手伝ってもらうことにした。
俺が作りたいものを告げると素早く動いてくれる。
チーズイントンカツを任せて俺はハンバーグのタネ作りをする。
超シンプルな肉とタマネギだけでもよかったが子供達用に野菜はミキサーにかけて手間いらずなのでニンジンも追加した。
タネは2種類作る予定だ、牛7:豚3の日本のスーパーで売ってる合挽肉と若干サッパリ風の牛豚鳥を1:1:1にした合挽肉の二通りだ。
そこへミキサーで粉々になった液体野菜を入れて捏ねれば完成だ。
よく手の温度がーや冷やしてーとか聞くがそれなら鉄の棒とかで押しつぶすように混ぜて最後の確認だけ手でやればいいんじゃ・・・と思い鉄の棒でやってたが、ちょうどいいのがないので木のヘラでかき混ぜる。
たくさん買ってきたチーズから適したものをルカが選んでくれたのでそれを中心にタネを包んでいく。
お互い準備が出来たので焼き作業、揚げ作業に入って行く。
途中に目を覚ました子供たちが匂いに誘われてやって来て涎を垂らさんばかりに大口を開けて料理を見ていたので、これもお土産に持たすからなと言うと大喜びだ。
料理を終えたので各自にお土産やお持ち帰りを持たせたので送って行く。
その晩に食べたチースin料理はとてもおいしかったので乳製品を使う魚料理も楽しみだ。
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それから数日たったころに城から呼び出しがありジンさんが迎えに来た。
城へ着き通された部屋には王様、キシさん、ブラウンさんがいた。
あーこの面子って事は釣り関係でいいんだよな?
『来てもらって悪いな、まずはブラウンの話からといこう』
ではとブラウンさんが部屋を出て戻て来た時に持ってきたものは俺が注文した釣り道具だ。
『頼まれてた物が出来ましたので確認してみてくれ』
俺が渡した物はそこそこいいお値段がするものなのでカーボン含有率が高くて軽いものなので若干重さを感じる、たぶん30gぐらい重いだろう。
だがしなりなどの再現率は素晴らしく1発目からここまで完成度が高いのがでてくるとは予想外だ。
リールのほうは・・・参ったね。
入門用の5千円クラスのものを完璧にコピーしてないか?
安物だから内部まで容易にバラせるのが良い面にむいたのかな?
『良い出来ですね、これなら何も問題ないと思います』
『おお、そうですか!ではそれを元に研究を進めていくことにします』
いずれ匠竿に近い性能の物も出来上がるかもな。
『さて、それが問題ないなら漁師候補の顔合わせもしておくか』
王様がキシさんに漁師候補を呼びに行かせた。
数分まっているとキシさんが10人の漁師候補を連れて戻ってきた。
やってきたのは40代ぐらいの男女が1名ずつ、20~30代の男性4名、女性2名、10代ぐらいのじ女性2名だ。
まさかこんなに女性がいるとはね。
『こちらが立候補した中でこちらで選んだ10名です』
ん?ってことは結構立候補者いたのかな?
『よろしくお願いします!』
皆がビシっと直立不動で挨拶してくる。
あー兵士さんだもんね、そりゃ固いわな。
『こちらこそよろしくお願いします』
挨拶を済ませて各自ブラウンさん製作の釣り道具を渡していく。
目新しさもあるからか皆ジロジロとみている。
さてどうやって準備などやっていこうかなと思ってると
『はじめ殿、漁師拠点として先日見て回った店舗候補に1件目の物を用意した。このものらも今日からそこで暮らすことになるのでそちらで講習などをやってもらいたい』
えーあの超豪邸がまさかの漁師拠点・・・・。
王様のやる気がすごいな・・・。
『あの、このジパングの地図とかってもらったりできるんでしょうか』
『よいぞ』
王様がキシさんに目配せして容易を促した。
あー大丈夫だったか、地図って一応重要情報でもおあるからな、地球でも気軽に買えない所とかあるしな。
キシさんが戻ってきた地図を受け取り
『これにどこで何が釣れたかを記載していき、図鑑ノートと併用すれば後々私がいなくても皆さんでやって行けるようになると思うので』
地図を欲しがった理由を述べておく。
『それでは、まずは明日に釣りの準備やメンテナンス方法などの講習をしましょう』
忙しくなりそうだがこれを超えたらまたゆったりと釣りにいけるかな~。




