第57話
スロースタート予定だった店舗が激ダッシュスタートとなってしまいバタバタとした数日が過ぎた。
『ふう色々忙しかったがしばらくは材料もないしな、せっかくなので魔道車でドライブしたいな』
ワタツミとペアドライブでもいいが先日ビャクが店へ来れなくてはぶてたのを思い出し連れて行ってやろうと思い誘いに城へ行く。
その話をするとビャクは大喜びし、いつもの子達も一緒にというのでそれは俺が後で誘っておくこととした。
公園に行ってみたが子供たちはいなかったので家へ行きお母さんに明日の予定を伝え伝言してもらうこととした。
その後俺はお弁当用にアサリご飯を炊きおにぎりを大量に作るのだった。
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時間になるとビャクはジンさんと、子供達はお母さんがきてたがこちらは見送りにきたそうだ。
助手席に子供たちは乗りたがるのでそこは交代で乗ってもらい、取り外し可能な後部座席へ子供とジンさんには乗ってもらう。
『それじゃあ行ってきます』
とお見送りな人達へ挨拶しいつもの海方面ではなく逆方面へ向けて出発する。
魔道車が動くだけで子供達はおおはしゃぎだ、まあそんなに一般流通してる物じゃないしな。
こっち方面は何があるのかな?と安全運転で進んでいってると
『こちら方面にはジパングの第2都市があります』
とジンさんが説明してくれた。
そういえばここがジパングってだけで他の事何も知らないな~と思うので色々聞いてみた。
俺たちが住んでいるところが城下町の第1都市、今から行くのが農業や畜産が盛んな第2都市、さらに離れたところに工業主体でいろんな商売が盛んな第3都市、そしてポツポツと村のようなものがあるとの事だ。鬼族だけの国民は5万人ほど、他種族が同程度おりジパングには全部で10マン人ほどの人口がいるそうだ。
しかしこの魔道車やばいな。
綺麗な道とはいえサスペンションのショック吸収がめっちゃ優秀で社内に響いてこない。
魔道動力もかなりパワフルで少しアクセルを踏むだけで前へグっと出る。
これ本気で踏んだらとんでもない速さ出そうだな・・・まあ危ないからやらないけどね。
30kmほどの速さで2時間ほど走ってると大きめの壁が見えてきたのであそこが第2都市だろう。
同じような風景がつづきたまに馬車とすれ違うだけだったので、子供たちは若干飽きが来ていたのか町が見えてきたよと告げるとガナっと体を起こし窓から外を見る。
どうやらみな住んでる町から出たことがないようで、どんな所なのかな~と話している。
門へつくとジンさんが対応してくれて、中ではゆっくりと安全に走るようにと言われたがすぐに入ることが出来た。
中へはいってみると第1都市とは全然違うことが一目瞭然だった。
そこら中に屋台があり呼び込みをしていて少し騒がしい。
ジンさんの説明によると第2都市は農業、畜産が盛んでそれを使って商売する方が多いのでみんなそれらを買って食事しているのであまり家では料理しないそうだ。
んーどこだったか東南アジアでそういう所あったなーと思う。
昼時でもあるのでおにぎりはあるからおかず関連を気になったのを買って行こうかとみんなが気になったおかずを買っていく。
肉の串焼きやソーセージなどいかにもなおかずを買っていき昼食となった。
あーたまにはこういった肉主体の昼食もいいなと食べ進めていく。
余裕をもってたくさんもってきていたアサリご飯おにぎりも子供達が頬張り全て食べきった。
昼食を終え、すこし食休みをしてマッタリした。
次はどうするかな~と考えて、畜産が盛んならアレとかあるのかな~とジンさんへ聞くと今やってるかはわかりませんがそういった体験場所はありますと言うのでそちらへ向かう。
目的場所へつき職場の人へ聞いてみると大丈夫ですとの事なので体験することにした。
『何をするのだ?』
ビャクや子供たちが聞いてきたので
『ここで牛の乳しぼり体験をさせてもらうんだよ、牛乳は飲むだけじゃなく料理にも使えるしお菓子作りにもつかえるぞ』
お菓子という言葉に子供達がやる気を出したのは秘密でも何でもないのだ。




