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第48話

和気あいあいと食事はすすむ。

お父さん方はこれには塩だ、あれにはソースだと色々議論している。


『本当においしいわね、お肉よりさっぱりしてて食べやすいし・・・・お店が出来るのが楽しみね』


『とりあえず開店出来るよう在庫を増やして冷凍していっていますので、売れ行き次第ですが数日は営業できるように準備してますよ、ただ冷凍ものなので若干味がおちるかもですがね』


俺の言葉にそれでもいいから開店日には行くから教えてねとの事だ。

食事も終え解散となったので、俺は料理方法と共に残しておいたキス10匹を王様達へどうぞとジンさんへ渡しておいた。


::::::::::::::::


揚げ物などをしていてそろそろアレが欲しいと思っていたのでそれを取る道具、もしくはそれを作るものが売ってないかと店巡りをする。

似たもので動物を捉えるような大きく頑丈で重いものはあったがさすがにそこまでのはいらないな。

店員に相談すると直に作ってもらってはどうかと製作所を紹介してくれた。


紹介された場所へいくと大きな建物があり煙突からは煙が出ており、カンカンと金属を叩く音が聞こえてくる。

建物へ入ってみると綺麗な受付があったのですいませーんと呼びかけてみる。


『はーい、ちょっと待ってねー』


パタパタとスリッパ音を鳴らしながら受付へ女性がやってきた。


『はいはい、なんでしょうか~』


やって来た女性へ俺が欲しいものの概要を受付に合った紙へ書いて説明してみる。


『ん~、これならすぐ作れるとおもうよ~ちょっと待っててね、親方~』


なんともゆったりした特徴にあるしゃべり方だなと思う。

説明をしに行ってくれたので待っているとドタドタと足音とともに親方?のドワーフがやってきた。


『おう、こいつに聞いたがこれならすぐに作れるぞ、一応どう使うか教えてもらっていいか?』


俺は頷き海の生き物を取るものだと説明する。

それなら錆止め処理を丁寧にしておかないとなとの事だ。

とりあえず3セット注文をすると難しくもないし明日の昼には出来てるからまた取りに来てくれという事となった。


:::::::::::


次の日の昼頃に品物っを取りにやって来た。

店へ入ると、先日の女性が受付におり


『は~い、出来てるよ~、親方~、取りに来ましたよ~』


親方がやって来て


『おう、こいつがそうだ、どうだ?これで良さそうか?』


と見せてくれたものは俺が想像した通りの物で文句なしだ。


『完璧です、これなら生息地をあてれればかならずうまくいきます』


『へへ、そうかい』

親方は自分の仕事が認められたのでうれしそうだ。


支払いを済ませ、うまくいったらまた報告に来ますと言い別れ、帰りに他に必要な物を数点買った。


『おかえり~ってなんかすごい荷物だね、それって何?』


『これは海に仕掛ける罠だよ、これでうまくいけばまた新しい海産物がとれるよ』


『それっておいしいの!?』


『そうだな、最初は見た目で躊躇するかもだがうまいぞ~』


それは楽しみだね~とキショウは部屋へもどっていった。

俺も部屋へ戻り罠仕掛けを仕上げていく。


『んーちょっと雑な仕上がり方だが機能には問題ないだろう、ワタツミーお出かけするよー』

『キャン』


俺は台所へ行き冷凍庫から昨日捌いたキスの頭や骨を取り出す。


『キスだと臭いが弱いかもだがまあ大丈夫だろう』


俺はワタツミを連れて罠を仕掛けに海へやってきた。

まずは甲イカが良く釣れるポイントだ。

罠にエサを入れた袋を入れロープをつけた罠を沈めていく。


次は本虫がいた岩場方面に、最後にキスが釣れた砂浜方面の3か所に罠を仕掛けた。


『さーてうまく捕れればいいんだがなー』


俺は目的の物が取れるのを期待しワタツミと砂浜で遊んでやり家に帰ってきた。


『そういえばキスの事纏めてなかったなー』


とキスをノート図鑑に焼き付け書き込んでいく。

明日の罠の成功を思いつつ、ちょっとづつだが出来上がってきてる図鑑を見て俺はニンマリとしてしまう。


『とりあえず身近なもので10種ぐらいそろったら王様に渡して漁業関連の相談してみるのもいいかもな~』


と俺の夢は膨らむのだった。





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