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第32話

そうだ、せっかくデジカメがあるのだ、こういったのも写真に収めていこう。

という事でイカと格闘するワタツミを写真で取ってやる。

ついつい熱中して写真を20枚ぐらい撮ってるとイカが弱って来たのかプシュプシュ音を出さなくなってきた。


『おっといかん、そのイカは弱ってきてるからもう生簀に入れてやるな』


とまだまだやる気満々のワタツミを止めてイカを生簀へ入れ海水に入れてやると、墨を吐きつつ生簀内を泳ぎ始めた。

さてこのままイカを釣り続けてもいいんだがちょっと考えもあってアジングに変更することにした。


アジングとはアジ釣りの一つである。

ジグヘッドという重りと一体型となったハリにワームというエサを模したゴム樹脂をつけてやる釣りだ。

やり方としては投入後にすぐ巻いていく、これは海面表層にいるアジを探る為だ。

いなければ投入後に5秒ぐらい数えて巻いていく、いなけれ10秒数えてとアジガいるポイントを探って行くのだ。

ただ巻くだけではなく竿をチョンチョンと揺らしワームを躍らしてまた落とす技なども入れていく、これをリフト&フォールという。

そうやってアジに喰わす駆け引きを楽しむ釣りだ。


先日のサビキ釣りから見て10秒ぐらいのカウントの深さからやってみようと思う。

投げ込み後10秒を数え、チョンチョンとワームを躍らせ少しおちていくのを待つ。

このチョンチョン後の浮いたワームが落ちていく時にアジはよく喰ってくる。

アジングの時のアタリはサビキ釣りとは異なり超繊細だ。

感度が良い竿先にコツッとすごく小さな振動がくるのでそれに対して即合わせするのだ。


2度目のリフト&フォール中にコツっと繊細なあたりが来た。

即合わせするとガツンと重みがありジーーーとリールが音を立て糸が出ていく。

これはアジの口廻りが切れやすいので糸が出やすい様調整をしてハリ外れを軽減する為だ。


とても良い引き具合だ、これも機能みたく30cm超えだなと思う。

丁寧にアジと格闘し寄せてアミですくう。

イカと違いビチビチと撥ねるアジをみてワタツミはテンションマックスで突っ込もうとする。


『おっと、ワタツミ、それは待ってくれ』

これは生き餌として投げ込んで落とし込みをしてみようと思ってたのだ。

ワタツミの相手をして弱らすとそれも出来なくなってしまう。


バケツに海水を汲みアジを放す。

ワタツミが興味ぶかそうに覗いているので手出しはダメだぞと言いつけ、準備をしていく。

生餌のアジを仕掛けにセットしそーーいと投げ込みあとは放置である。


その後アジを6匹ほど釣り上げてイカ釣りへ戻ることにした。

色んな方向でやってみたが釣れるのは甲イカばかりだ。

んーここらはアオリイカいないのかな~と、もう日も上り朝マヅメも終わったので弁当食べて帰ろうかとワタツミに話てた時だった。


投げ込んでた竿がアジが暴れてるらしくかなり動いている。

これはアジが何かに狙われて逃げてる為になる現象だ。

竿を手に持ち獲物が喰いついてくるのを待つ。

アジが暴れるのも収まってしまい何も来なかったかと諦め竿を立てて巻こうとしたらずっしりした重みがあった。

これは獲物がアジを咥えてジっとしてるためだと思われる。

すぐにシャクち合わせをいれるとグーーーっと海へ引っ張られる。

グーーー、グーーーとイカ特融の引きだが先ほどとはけた違いの力だった。


『これは・・・やばいな相当でかそうだ』

余りの引き込み具合に腰を落として引きずり込まれないよにする。

俺の周りをヒャンヒャンとワタツミが鳴いている。

応援をしてくれてると思い笑いつつイカ?と格闘をする。


巻いては糸を引き出されを繰り返し長丁場になっている。

竿は匠竿なので心配ないが糸は市販の物で若干細めの物を使っているので切られないかとそれだけが心配だ。


30分ぐらいの格闘を続けてついにイカを海面まで出すことが出来た。

あれはレッドデビルと言われるアメリカオオアカイカか?どうみても1m越えはあろうかという大きさだ。日本でも寿司ネタで使われるイカだ。


手前まで引き寄せることはできるがあれをどうやって引き上げるべきかと考える。

人がいれば手伝ってもらえるがいるのはワタツミだけだ。

糸を緩めると逃げられてしまうため張った状態で釣り具箱を探りナイロンロープを取りだす。

竿を脇に挟み体をねじってうまくイカと格闘しつつロープで輪っかを作る。


巨大イカを寄せロープの輪っかを頭方面からいれようと格闘する。

やっとのことで輪っかを通し、胴体と目の間あたりでおもいきり引っ張り締め上げ抜けないようにする。

イカは墨を吐いて暴れているのでとにかく我慢比べだ。

イカの抵抗が弱まって来たので全体重をかけて引っ張り上げる。


『はあ、はあ、、やったぞ、なんとか引っ張り上げれた』

俺は尻もちをつきながらも感無量だ。


ワタツミもさすがに自分より巨大なイカには特攻せずにブシュブシュと威嚇してるイカノ廻りで鳴いてるだけだった。


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