第30話
キショウとワタツミと共に城を後にする。
送ると言われたが色々買い物しつつ戻るという事で断った。
城の近くで栄えてることもあり、大型店が多数あると言うのでそこへ行くことにした。
店先につくと見える入り口まわりには植物や石材、木材などがある。
中へ入れば食器や薬品?、日用雑貨など色々ある。
『これは・・・どうみてもホームセンターだな』
これならここですべて揃うかな?と物色を始める。
まずは文房具関連の所へ行く。
拘りなどないのでちょうど良さそうなノートを2冊、5色のペンセットがあったのでそれも2セット購入。
続いて食器コーナーで箸、コップ、食器類を数点購入。
ワタツミ用にベッドや毛布類、大きい砂トイレ購入、食べ物は人と同じで良いそうだが予備としてあると便利だと言われてたのでドッグフードみたいなのっを大量購入。
ベッドやトイレは大きい為後で持ってきてくれるとのことだ。
会計をするため王様からもらったお金で払おうと思ったが、今更ながら金の価値きいてなかったなと、キショウに貰ったお金を見せ説明を受けようとすると
『あの王様は・・・・どんだけ・・・』
と呆れた様子だ。
どうしたのかと聞くと
『えーっとそれね普通の生活すれば1年は余裕で暮らせるよ』
今度は俺が固まった。
詳しく聞くとこちらのお金も円だそうだ。
で、俺が受け取ったのが200万円ほどらしい・・・。
えーとこれはすぐ自立したほうがいいのか?とキショウに尋ねたが
『かまわないよ、まだ色々わからないこともあるだろうしウチへ居ればいいよ』
と笑っている。
んーまあ無駄遣いせず大事に使わせてもらおう。
支払いを済ませ家へ戻ることにした。
家へ戻り
『『ただいま』』
と挨拶すると足音が聞こえてくる。
『おかえりなさ 『キャン』
タエさんが挨拶をしてるとワタツミが一鳴きしたその時だった。
いつもの冷静でゆったりしたタエさんがシュバっと俊敏に動きワタツミを抱きかかえた。
『かわいい・・・・』
顔は蕩けきっており夢見心地だ。
キショウの方を見ると驚いた様子だから知らなかったみたいだ。
とりあえず城であったことを報告し、ワタツミを飼うことになったと説明するとタエさんは大喜びだ。
今日は歓迎会ですねと夕食を豪勢にしましょうと宣言。
えーとタエさんてかわいいもの好きなモフリストってやつなのかな?
とりあえず買ってきた食器類を渡し、部屋へ戻り着替えることにした。
ふぅーと一息つき寝転がってるとワタツミがタエさんに遊んでもらってるのかキャンキャン吠えて走り回ってる音が聞こえる。
色々あって疲れていたからかその音を聞きつつ俺は眠りついていった。
コンコンとノックの音で目が覚める。
オレンジ色の夕日が見えることから2~3時間ぐらい眠っていたようだ。
『荷物届いたよー』
キショウが呼びに来た。
配達員さんから荷物を受け取りベッドとトイレを設置していく。
ワタツミは遊び疲れたのかベッドを設置し終え、ここで寝るんだぞと抱えておいてやるとすぐに丸まって寝息を立て始めた。
おれはあまり音を出さないように釣り具の入れ替えを始めた。
明日はアジング、イカエギングをしてみようと思い先日の道具と入れ替えた。
アジがあれだけ良いサイズでいるのだから捕食者のイカもいいサイズなんだろうなーと期待するのだった。
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