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第26話

王妃様とビャクと一緒に食堂へ行ってると


『ウォン』

と後ろから吠えている。


お、白丸が来たのかと振り返ると白丸より大きいフェンリルがよだれを垂らしてアジフライを凝視していた。


『あら、五郎丸もそれに興味あるのかしら?』

『きっとそうなのだ!』

と親子がフェンリルを撫でながら話している。


『五郎丸?』

と、俺が訪ねると


『ええ、この子は開祖、五郎さまの相棒だった子よ』


え、五郎さんの相棒って事はこのフェンリルって500年ぐらい生きてるって事?

もしかして白丸もすごい長生きしてるのかな?

と考えてると


『フェンリルというのはね、神の使いと呼ばれてるの。本当かどうかは知らないけど1000年以上は生きると言われてるわ』


はー、すごいなーと俺がポカーンとしてると


『『キャンキャン』』


五郎丸の足元辺りから何かが出てきた。

超かわいいぬいぐるみのようなワンコ2匹だが、小さい丸い角のようなものがある。


『あら、おチビちゃんたちも来たのね』


『ひょっとして五郎丸の子供なんですか?』


『ええ、五郎丸と白丸の子供よ』


へーかわいいなー。

俺はしゃがんでおいでおいでと手招きすると片方はサっと五郎丸に隠れてしまったが、もう一匹がこちらへ走って来て目の前でジャンプし突撃してきた。

小さいので軽く受け止め顔廻りをモフってやると目を細めキャウキャウと鳴いている。


『ふふ、その子に気に入られたみたいね!』

『おーすごいのだ!』

なにやら興奮気味?どういう事?と、聞こうと思ったのだが


『おーい、準備出来てるよー』

キショウが呼びに来た。

アジフライだけだと寂しいので、他の物を料理人たちが準備してくれてそのセッティングが終わってたぽい。


みんなで食堂へ行くと、王様、宰相、将軍、白丸の3人+一匹が待っていた。


『廊下で五郎丸とちびちゃんと遭遇してね、ちょっとお話してたの』

遅れた理由を王妃様が説明してくれてる。


案内されて席へつく。

料理は少し離れたテーブルにすべてありその横には数名のメイドさんがいる。

どうやらあそこから取り分けて運んでくれるぽい?


まずはアジフライとキャベツの千切りをのせたものからだ。

全て運ばれると


『では頂くとしよう』

王様の音頭で食事が始まった。

だが、王様と宰相を廻りを見て様子見だ。

一番にかぶりついたのは俺ではなくビャクだった。


『はう~おいしいのだ~』

夢見心地とでもいうのだろうか、目を細めおいしさを噛みしめているようだ。


次いで、王妃様、キシュウさん、キショウと齧り付いた。

3人とも目を見開いた後はムフ~と笑みを浮かべおいしそうに食べている。


それを見た王様と宰相が恐る恐る食べるみたいだ。

少し齧ってモグモグした後、真顔で齧り付き始めた。

よしよし、みんなウマいんだな。

と、嬉しくしてるとフェンリル一家が自分達には?と言いたげに俺の方をジーーっとみている。

吹き出しそうになるのを我慢し、メイドさんへフェンリルにも配ってやってくださいと頼む。

一家で嬉しそうに仲良く食べている。


一切れめは何もつけずに食べたので、添えてあるタルタルをつけて食べるのもおいしいですよと説明すると、みな二切れめを食べに入る。

タルタルは小さな皿二枚に酸味がきついのと甘めのがあるのを説明。


『この甘めのがウマいのだ~』


ビャクにはやはり甘めのが良かったみたいだな。

王様、王妃様、キシュウさんも甘めのが好みみたいだ。

キシさんとキショウが酸味タイプが好みだった、キシさんは娘と揃って嬉しそうだがキショウはそれを見て冷めた目でキシさんを見てた。

やれやれ、もうすこし優しくしてやれよとおもってしまう。


コッペパンあるかなとおもって聞くと似たようなものがあったので、もう一品はアジフライサンドにした。

パンに切れ目を入れキャベツの千切りとアジフライにタルタルを乗っけた簡単なものだ。

手で食べるとか大丈夫かと思ったが運ぶと同時にみんな手に持ち齧り付いている。


『ウマいのだ~お肉を挟んだものもいいけど、この魚とシャキシャキ野菜とソースのハーモニーがたまらないのだ~』


おう、ビャクは食レポ始めちゃったよ。

やっぱパンに肉を挟むのもあるのね~と聞きつつ俺もモシャモシャ食べていく。


女性陣はキャッキャとおいしいわね~と笑顔で食べている。

王様とキシさんは食べ終え、こんなにおいしいものならうまくいけば経済にもとなにやら大事な事を話してるっぽい。


アジフライの料理はこれで終わり、カットフルーツを盛り合わせたデザートなどが出てくる。

とりあえず魚料理は受け入れられそうで良かったと一安心してデザートを楽しむ俺だった。



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