第02話
ペチペチ。
『おーい、うーん死んでるのかなー』
ペチペチ
『白丸ー反応しないよー』
ポンポン
『ワフワフ』
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何か顔に感触を感じる・・・。
俺はどうなったんだ・・・。
ゆっくりと意識が覚醒してくる、視界にはいってくるのは湿った砂浜だ。
『ここは・・・・』
助かったのか?と考えていると
『おお、目を覚ました、大丈夫か、にいちゃん、死んでるかと思ったぞ』
『ワフワフ』
どうやら俺を発見して声を掛けてくれてたみたいだ。
声がするほうへ視線を移してお礼を言ってた時だった。
『ありがと・・・・う』
俺はギョっとしてしまった。
目の前にいるのは見た感じ小学生ぐらいの女の子と大きな犬?
だけどどう見ても普通じゃない・・・。
何故なら女の子にも犬にも眉間中央にツノがあるのだ。
俺が唖然としてると
『人族のにいちゃん、どうした?』
女の子が訪ねてきた。
助けてくれた子に失礼だと思い
『いや、大丈夫、ちょっとぼーっとしてしまったよ』
『そうか?でもビックリしたぞ、うちの白丸がにいちゃんを見つけてな、近寄ってみたら人族だったからなー』
人族?と思いつつ聞いてみる。
『人族ってのは人間でいいんだよな?』
『変な事聞くにいちゃんだな?そうだぞ、そして私は鬼族の人間だぞ!そしてそこにいる白丸がフェンリル族だぞ』
少女はムフーとやりきった感じで答えてくれた。
俺の頭の中は一気にパニックだ・・・鬼族?フェンリル?
何を言ってるんだこの子は・・・。
それでも俺は質問してみた。
『そうか鬼族とフェンリルか?ところでここは何ていうところかわかるかい?』
『ああ、ここは鬼族が住むジパングだぞ!』
『・・・・・・・・』
ついに許容量を超えてしまい沈黙してしまった・・・。