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第17話

『おっとすまん、とりあえずそれを食べてからでいい』


おっさんがそう言ってきたのでサンドイッチを食べていく。

チキンカツ?と野菜がはさんであるチキンカツサンドみたいなもんだ。

少々タレがきつめだが野菜がみずみずしくうまくまとまっててウマい。


『ごちそうさまでした、おいしかったです』


『おう、じゃあついて来てくれ』

俺の感想に嬉しそうにニカっと笑い答えてくれた。


住居一体型のお店で裏手の倉庫があるとのこと。

ついていくと倉庫というより蔵のような立派な建物があった。


おっさんがカギを開けて入って行くので俺もついて行く。

入ってすぐに巨大な金庫がありそこへ向けて歩いていく。


『この中に全部おさまってるから見てやってくれ』

鍵はかかってないようで金庫のドアが開けられる。


目に入ってきたのは、それは大事に使ってたんだろうなと思われる釣り道具だった。

金庫の中に棚や竿掛けを作り綺麗に整頓されている。

棚にある箱を開けてみると


『おーこれは餌木だな、作り込んでるなー』

木彫りでどう見てもエビだなってぐらい見事なつくりだ。

俺が感心してると


『それはどういったものなんだ?』

おっさんが興味津々で聞いてくる。

まあご先祖の物だしな~。


『これは餌木と言って、エビと言う生き物を模して作ったものなんだ』

『そしてエビを食べようとする生き物をこの餌木をうまく使って騙して食いつかせる』

『食いついてきたら尻尾にある針で引っ掛けて釣るってものなんだ』


『へー、そういったものだったのか』

『じゃあ、これが先祖が釣ってたものなのかな?』

そう言うと一番下の棚にある箱を取り出して中の物を見せてくる。


そこへあったものは

『これ魚拓じゃん、うわーいいサイズのイカだなー』

『そうだね、このイカを釣ってたんだと思うよ』


何枚か魚拓はあり、コウイカ、アオリイカ、モンゴウイカなど沖に出なくても釣れる種類のものだった。


『そうかそうか、ところであんちゃん、これらはまだ使えそうか?』


『ええ、保存状態がいいので問題なく使えると思います』


『じゃあもらってやってくれや、やっぱ道具ってのは使ってやらんとな』

おっさんは真剣な顔で言ってくる。


『ではこの餌木を数個頂きます。俺が釣り流行らせたらおっさんもそれ使って釣りやってみてよ』


『がっはっは、そうだな、いつか挑戦してみるか』


『ええ、それがいいですよ、その時は俺がおしえますから』


おっさんと笑いあいながら、数個の餌木を選び頂くことにした。

選び終わりおっさんと別れの挨拶を済ませ、服やへ戻って行った。


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