14.って、あるぇ?
書きたい事はいっぱいあるのに、うまくまとめられないです………。
文才がある人は凄いですよね。
「―――って感じだな。大雑把だが、これで全部かな」
とりあえずこのメンバーだったら問題無いと思い、ある程度簡潔に全てを話してみた。
結果―――。
「「「「「神っ!」」」」」
精霊教組が物凄い速度で片膝をつき、頭を下げる。やめて、凄く恥ずかしい!
「やっぱりパパ凄いね!」
「ウチも精霊さんと遊びたい!」
子供組はキャイキャイ騒ぎながら俺の足に張り付く。小っちゃい子が喜んでくれるのはテンション上がるね。
「改めて聞くと、やはり御大将はあり得ない人生だな、うんうん」
クリス先生は俺の横で頷いている。やかましいよ。
全員が落ち着いたのを見計らって、とりあえずこれからの予定を話す事にしました。
「それでこれからだが、まずエルフの四人を白黒エルフの里に送ろうと思う」
「な、何だって!?」
「あらら?」
「えぇっ!?」
「………何?」
俺が予定を伝えると、4人はそれぞれ驚いて見せる。
そして、黙り込んだメニを尻目に3人の白エルフ達は謎のアピールを始める。
「我らを使わないのか?」
「主様なら、夜伽くらいはしてもいいのよ?」
「僕も頑張るよ!?」
「白エルフ達はもうちょっと恥じらいを持って?ていうか、俺ってそんな事を強要するように見えてるんですかねぇ………」
そうなら、かなりショックなんですが。
「主がそういう輩だと思っている訳では無いぞ!?寧ろ、我らは主の生が続く限り、ずっと共にありたいと思うのだ!」
そんな風に落ち込みそうになっている俺を見て、フィオが慌てて言葉を重ねて残りの二人も頷く。ていうか、慌てすぎてほぼ告白に近い事を言ってしまっているが、いつの間にそんなに好感度が上がってしまったのか。チョロイン多すぎませんか?
だが、フィオ達は急に申し訳なさそうな表情になる。
「だが族長の事を考えると、どうしても尻込みをしてしまうというか………」
「ん、夕莉?」
唐突に幼馴染の名前が出てきたが、どういう事だろうか?
俺が目線で問いかけると、トルテが答えてくれる。
「里で暮らしているエルフ達はみんな知っているんですよ。族長がどれだけ主様の事を思っているかを」
「え」
トルテから聞いた事実に、思わず言葉がこぼれた。
確かに他の男よりは夕莉と仲良くやってたし、正直言うと夕莉自身からもそれなりに好かれてはいたと思う。
だが現世で過ごしていた頃には、周りから見て一目でわかるようなデレを見せてはいなかったと思うが………?
そんな感じで少なからず動揺する俺に対し、4人組は様々な証拠を突き付けて来る。
「族長の口から『怜司』と言う名前が出る頻度は、はっきり言って異常だぞ?」
「でも、族長様は本当に主様の事が大好きってわかるよ!いつも『もっと頑張れば怜司に褒めてもらえる』って言いながら仕事してるの」
「えぇ、そうね。『怜司ならこうすれば喜んでくれるかしら?』って考えながら里の運営をしているのよね」
「確かに、よく見る光景。後は『早く怜司に会いたい』って零してる瞬間も稀に見る」
「後は、夜になるとすっごく機嫌がよくなるな!あんなにニコニコしている族長は夜しか見れないな」
「他にも精霊教を布教してた時は凄く自慢げに宣伝してたよね!『私の精霊王は凄いでしょう?』ってドヤ顔だったのを今でも覚えてるよ」
「あれは、族長が宗教にのめり込んでしまっただけと思ったのだけれど、今思うとアレは自分の好きな人を自慢していたのよね。族長も可愛らしい所があるのね」
「あそこまでの熱心な布教だと、我らも思わず惚れてしまってもおかしくは無いだろう!」
「実際、族長のせいで精霊王に憧れを抱いているエルフ達はかなり多い」
「『あの族長を落とす精霊王様はどんな人なんだろう?』って勝手に空想上で想像して、恋心まで抱く女の子も多かったね!」
「うむ、我もその一人だ!実際に会ってみて想像よりも華奢だったが、妄想よりもカッコいいしな!」
「あら、フィオはそんな想像をしてたの?私は神の様に優しい方を想像していたけれど、まさしく想像通りだったわよ」
「トルテお姉ちゃんも!?私も優しい人だと思ってたの!メニさんはどんな主様を想像してた?」
「俺?誰にも負けない強さを持った、頼りがいのある男を想像していた」
「確かにそんな想像してる人もいたわね」
「うんうん、後は―――」
「もう十分だぁ!?」
周りからこんなべた褒めされると、かなり恥ずかしいな………!
だが、この4人の好感度が最初から高かった理由はわかった。
だけど夕莉行っている布教、ほぼ洗脳に近いだろ!なんだよ、妄想で恋に落ちるって。どんな布教だったら、そこまで驚異的な信者を増やせるんだよ。
だが、そんな羞恥心や驚愕、疑問と共に確かに湧き上がる思いもある。
それは、ただ純粋に夕莉に会いたいと願う本心。
ここまで俺の事を考えて動いてくれている、幼馴染にお礼を言いたい。褒めてあげたい。出来るならそのまま一緒にいたい。
だが、まだ俺は顔を合わせる訳にはいかない。
夕莉を迎えに行くには、俺は実力も名声も何一つとして足りていない。
これでは、夕莉との約束に反する。それは絶対にダメだ。
『口にした事は必ず守れ』
我が家の家訓であり、俺が父さんからよく言われた言葉でもあり、俺も夕莉自身に言った事のある言葉だ。
俺が『こういう人間になる!』と宣言した際に、『私も怜司君と一緒に頑張る!』と宣言してから、夕莉はこの約束を必ず守っている。
ちなみに、夕莉はこの直後に『まず、私は怜司君と結婚する!』って、満面の笑みで宣言してるんだよね。あの表情とあのセリフは一生忘れないと思う。本気で可愛いし、グッと来た。
それで嬉しくなっちゃった俺が、『なら俺が夕莉をずっと守ってあげる!』と宣言したのが、夕莉との関係の第一歩だったと思う。
だからこそ、この約束を破る訳にはいかない。破ってしまえば、あの日の誓いも思いも嘘にしてしまう。
正直に言おう。
夕莉を保護するのに万全を期す為とは言え、過重な誓いを立ててしまったとも思ってます………。夕莉を守る為に夕莉に会えていないんじゃ本末転倒じゃねぇかなぁ………?
「―――とまぁ、そんなこんなで俺は夕莉に会いに行けないんだわ。だから、俺の代わりを頼む様で悪いが、夕莉の戦力を減らしたくないんだよ。おk?」
「あぁ、ちゃんと理解したぞ」
俺が諸々の事情を説明すると、フィオが真っ先に頷く。
お、フィオが一番に理解するとは意外だ。やはり腐ってもこいつ等の姉として―――。
「族長も中々だと思ったが、主も中々だな!」
「「「「「「「うん」」」」」」」
「総出で頷くんじゃねぇよ!?」
こいつらの息ぴったりのリアクションに思わず素で突っ込む。
「だってなぁ………?」
だがそんな俺を見て、フィオは『私間違ってるか?』と言わんばかりに首を傾げ、周りに同意を求める。
きっと、みんなフィオの言葉をジョークだと思って乗ってくれたに―――。
「一人の女の子を守る為に、主様は人生を賭けていますよね?」
「個人的に憧れるけど、普通はそこまではしないよ!」
「まず約束を覚えている両方おかしい」
「私も今パパと約束したら、お嫁さんにしてくれるかな?」
「いけるかも!?ウチもする!」
「まさに、童話になるようなお話ですね!」
「これほどの思いの強さがあれば、これも当然かもしれないな」
ぶった切りにかかるエルフ組に、混ざってこようとする子供組、感動しているティオ様、謎の納得を見せるクリス先生、と各々言いたい放題だった。
「と・に・か・く!」
流れが悪かったので、俺は思いっきり会話をぶった切る。
「申し訳ないが、タダで返すつもりは無い。夕莉の戦力になってもらう以上、能力を上げる為に俺の眷属になってもらう」
そして、話を早々に切る為に強制的な命令を行う。
申し訳なさが来るが、グッとこらえる。これも夕莉の為だ。
「無理やりで悪いが―――」
「寧ろ望む所だぞ!?」
「これは色々な意味でチャンスね」
「本当にいいの!?」
「眷属にしてくれるなら、俺の事など好きなようにしてくれてかまわない」
「って、あるぇ?」
だが、そんな俺の我慢も無意味だったようで、4人は寧ろウェルカム!といわんばかりに俺に詰め寄ってきた。
「い、いいのか?」
「愚問だな」
「喜んで」
「問題無し!」
「是非に」
問いかけると、それぞれが一言で同意を示す。
向こうから望んでくれるのはこちらとしてもありがたいので、感謝を告げる。
「ありがとう。それじゃあ―――」
『マスター、今宜しいでしょうか?』
俺が言葉を続けようとすると、ティナから【眷属念話】が入る。
「4人とも、ちょっと待ってくれ」
『構わないぞ。どうした?』
4人に断りを入れてティナに話を聞く。
『先ほど御命令いただいた、初代特級精霊集の説得が完了しましたのでその報告を』
『え、もう?』
ティナの迅速な行動完遂に驚きを隠せない。
『はい、ミナは既に眷属下にいるとの事でしたので、眷属下に入っていなかった6人を説得してきました』
確か初代特級精霊は10人いて、その中で『時空精霊』『雷電精霊』『音響精霊』は既に眷属下だし、『契約精霊』は他の奴と一緒にするって言ったしな。
残りは『火炎精霊』『水仙精霊』『疾風精霊』『砂陸精霊』『光華精霊』『暗影精霊』の6人か。
『なので、どのタイミングでそちらに訪れればよろしいでしょうか?』
残りの精霊が誰かを思い出していると、ティナはそう聞いてくる。
ティナは現特級精霊なので、精霊界と人間界を行き来できるので、眷属化を行う予定の算段を立てようとしているんだろう。営業かよ。
にしても、眷属化を行う時期か………。どーしようかな?
ん?そう言えばこの四人も………。
『そうだな、丁度いいし今こっちに呼んでも構わないか?』
少しいい事を思いついたので、さっそく実行してみようと思う。
『少しお待ちください………。………はい、全員構わないようです。それと追加なのですが、リボルとラーナ、シーラもそちらに行きたいらしいのですが―――『私も呼びなさいよ!』『待っているのです』『だ、駄目っすかね先輩………?』―――こんな感じなのですが、よろしいでしょうか?』
ティナとの【眷属念話】中にいくつか言葉が混じる。どうやら3人とも近くにいるようだ。
顔合わせにもちょうどいいだろう。
『構わねぇよ。それじゃな呼ぶぞ?』
『了解しました。いつでも構いません』
ティナとの念話を区切って、再度周りにいる人たちに向き直る。
「今、契約精霊のティナから【眷属念話】が入ったんだが、今から初代の特級精霊達を呼ぶ」
「なんと、初代の精霊の方を見る事が出来るのですか!?」
「本当か!?本当に会えるのか!?」
「かなり貴重な体験だわ~」
「やったやった!」
「………よし」
俺の言葉に、精霊教組がザワッとなる。
精霊教の信者からすると、初代格となるとやはりなかなかの存在のようだ。
俺はそんな状態の周りにもう一押し加える。
「そして、これから呼ぶ精霊達とペアを組んでもらいます」
好きな事を好きなだけ詰め込んでしまっているので、それを整理するのはなかなか大変ですね。
なんか文を参考書とか買ってみようかな………。




